<05>知って学ぼう!: 2011年2月アーカイブ

2011年2月14日

古着の積み出しをお手伝いしました!

とよまること豊島洋です。

「NEWS大地を守る」1月号で告知をさせていただいた、NPO法人JFSA(日本ファイバーリサイクル

連帯議会)の古着積み出し作業に行ってきました。大地を守る会の皆さんに年3回古着の回収を

呼びけていますが、その古着が分類されてパキスタンへ送られます。

 

パキスタンに到着るすると直ちに現地の業者に売られ、その売り上げがスラムの学校アルカイー

ル・アカデミーの運営資金となります。

 

JFSA 0.jpg

古着ロールの山です。品目ごとに分類された後、50キロのロールに圧縮されてこのように倉庫に

保管されています。場所は千葉県千葉市のJFSAの倉庫。この山がコンテナに積み込まれます。

ロールの前にいるのは私、とよまるです。ロールの大きさがわかりますよね。

 

JFSA 2.jpg

JFSAのスタッフ入江君(左端)から作業の流れについて説明を受けます。真ん中のハシゴ状のもの

にロールをのせて滑らせます。集まったボランティアの数は約40名。

 

JFSA 4.jpg

午前8時半過ぎ作業開始です。ロールの山からどんどんロールを下ろして流していきます。けっこう

重い。直撃すると怪我をすることもあるので気を付けて作業します。

 

JFSA 3.jpg

コンテナに積み込まれる直前で、品目を確認し番号をふったラベルを張ります。

 

JFSA 5.jpg

力自慢の若者たちが積み込みを行います。この日は雨が降っていたので大きなテントを張っていま

す。

 

JFSA 6.jpg

ロールはこんな感じで詰め込まれます。隙間があるともったいないので靴などの入った小さめな袋を

天井近くに押し込んでいます。研修参加の大地を守る会職員は「モザイクみたい」と言ってましたが、

まさに力で押し込むパズルです。JFSAのスタッフもこのような写真を数枚撮ります。

カラチ港の税関に提出し、古着だけが積み込まれたことを示すためです。

 

JFSA 8.jpg

午後3時すぎには古着ロールがあらかた積み込まれました。今回は約22トン、ロールでいうと450

個以上のロールが積み込まれたことになります。

 

JFSA 9.jpg

コンテナ積み込みのクライマックスは、最後のロールを押し込むとき。今回はピタリとハマりました。

お見事です。このコンテナは東京港を出港後、東南アジアを経てパキスタンのカラチ港に向かいま

す。約一カ月の船旅です。

 

JFSA 10.jpg

JFSAの古着ショップ。作業をした千葉市の事務所と倉庫の一画にあります。国内で売れるものは国

内で売り、JFSAの活動資金となっています。柏店は柏市内で引っ越しをしたとのこと。その報告は

次回に。

 

大地を守る会 国際局 豊島 洋



2011年2月10日

2/26(土)、TPPに反対するお百姓さんの座談会を開催。

うっしーこと牛島真也です。

 

今日はTPPに反対するお百姓さんの座談会開催の紹介をします。

ここのところ、メディアの報道もやや落ち着いてきたものの、新聞、テレビ、雑誌など、

毎日どこかで見かける「TPP」問題。

 

報道を見ていると、「賛成派の経済界」、「反対派の生産者」というような印象を持ちますが、

実際には「どのような影響があるのかわかりにくい」という人も多いかと思います。

まずは、「最も影響を受ける」と言われている農家の方のお話を聞いてみませんか?

くわしくは、以下。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あたり前に生きたい、ムラでも、マチでも
 TPPでは生きられない! 座談会
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 TPP(環太平洋連携協定)というのをご存知ですか。まだ正体のよくわからないこの妖怪がわたしたちに襲いかかろうとしています。

 もともとは2006年に発効したニュージーランド、チリなど4カ国の小さなFTA(自由貿易協定)だったものが、新たにアメリカ、オーストラリアなど数カ国が参加を表明したため「バスに乗り遅れるな」とばかり菅首相が飛びつき、財界や大手マスコミが政府の尻を叩き、その賛否を巡っていまや大論争となっています。

 それぞれの家庭にそれぞれの事情や都合があるように国や地域にとってもそれは同じです。相手の立場に配慮して協議をすすめるのが貿易交渉ですが、TPPは例外なき自由化を強引に進めようとするものです。菅首相はこれに参加することを、明治維新、敗戦に次ぐ「第三の開国」と述べました。

 これが実行されたら、コメをはじめとして畑作物、乳製品から沖縄のサトウキビまでほとんどが輸入物に置き換わり、食料自給率は14%まで低下すると農水省は試算しています。これは地域の崩壊を意味し、人が暮らし続けることができるバランスのとれた社会としての「日本」の終わりを意味します。

 マスコミの一部は「牛丼が200円になる」とはしゃいでいますが、労働力も自由化され、際限のない賃金水準まで下がりつづけ、安い牛丼すら食えなくなることを覚悟しておくべきでしょう。ワーキングプア、非正規社員はふえつづけ、農村からの離村者なども含め、都市に失業者があふれることにもなりかねません。

 いったい誰のための自由化でしょうか。私たち農民はもとより、多くの人たちにとって、なんのメリットもありません。どうか、みなさん。この愚挙、この暴挙を阻止するために、私たちと共に立ち上がってください。

 2月26日に全国の百姓が東京に集まり声を挙げます。多くのみなさんの参加を呼びかけます。
  

  【とき】2月26日(土)午後1時~5時
       ※ 終了後は経団連へのキャンドルデモ(5時30分に錦華公園集合、キャンドルは各自持参)

  【ところ】明治大学リバティータワー2階1021教室
        JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」下車徒歩3分
        東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」 下車徒歩5分
        都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線「神保町駅」 下車徒歩5分

-----------------------

【プログラム】

■基調講演 
 
◎中野剛志さん(京都大学大学院工学研究科(都市社会工学専攻)助教)
〈プロフィール〉  
 1971年生まれ、東京大学教養学部(国際関係論)卒業。通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年よりエディンバラ大学留学、2005年博士号取得。経済産業省産業構造課課長補佐等を経て現職。TPP問題については反対の立場を鮮明にあらわし、新聞、ネット上などで反対論を展開している。著書に『自由貿易の罠』(青土社,2009)、『考えるヒントで考える』(幻戯書房,2010)、編著に『成長なき時代の「国家」を構想する―経済政策のオルタナティヴ・ヴィジョン―』(ナカニシヤ出版,2011)などがある。

◎自由化と闘う韓国農民からの報告(全国農民会総連盟・郭吉子政策局長)
 
■TPPやグローバリゼーションの影響を受ける多くの人たちからの3分間スピーチ
     
-----------------------

【主  催】 TPPに反対する人々の運動実行委員会

【共同代表】 山下惣一(佐賀・百姓) 、菅野芳秀(山形・百姓)、 天明伸浩(新潟・百姓)

【問い合わせ先】
  平和フォーラム事務局内 市村
  Tel:03-5289-8222 Fax:03-5289-8223 Email:ichimura@gensuikin.org

★全国のみなさんからのメッセージを募集しています。ムラでもマチでも当たり前に生きたい、という当たり前の思いをぜひお寄せください。集会で参加者へ配布し、共有したいと思います。
  宛先:E-mailあるいはファックスで上記問い合わせ先へ。200字以内でお願いします。

★集会へ賛同していただける団体・個人を募集中です。上記の問い合わせ先まで連絡をお願いします。
 (賛同金は不要ですが、カンパは大歓迎!です。 下記口座へよろしくお願いします。)

  <振り込み口座>  カンパをお願いします
  ゆうちょ銀行
  口座記号番号 00170-4-457096番 「TPP反対連絡会」

☆最新情報は下記サイトをご覧ください
http://www.geocities.jp/yaoyahyakusho/muramachi/home.html

 



2011年2月 8日

ヤマキさんの手作り味噌教室に参加してきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

「神泉・畑の樂校」企画でいつもお世話になっている味噌や豆腐のメーカーさん、ヤマキさんを

訪ねてこの時期の定番企画「手作り味噌教室」を行なってきました。


大地を守る会に関わる皆さんは会員さんのみならず職員も含めて味噌を手作りする方がとても多く、

手作り味噌キットは毎年とてもたくさんの注文を頂きます。

一つの団体でこんなに味噌を手作りする人の密度が高い団体ってそうそうないんじゃないか?と

思えるほどの人気ぶりです。

もちろん、ツチオーネ誌で注文して自宅で味噌作りを楽しむ方が圧倒的に多いのですが、

「これから味噌作りをやってみたいけど不安... 何度か自己流で作ってみたけどうまくいかない...」

という悩める皆さんを全面的にバックアップしますっ!

大地を守る会は手作り味噌を作る皆さんを守る会になりたいっ!

との勢いでこの時期、味噌教室をヤマキさんにお願いして複数回開催をしています。


ヤマキさんの味噌教室に参加すると細かなコツが学べて失敗なく味噌作りが楽しめるので、

翌年からはめでたく独り立ち...と当初考えていたのですが「味噌教室に参加することが楽しい」と

リピーターの方も結構多い企画です。 うれしい誤算でございます!


今年は1月の末の土曜日、日曜日を使って連続で味噌教室を開催しました!

2日分の様子をまとめてご報告!

 

1CIMG0917.JPG

ヤマキさんのある神川町、旧神泉村は関東平野のはずれ埼玉県の北端にあります。

周囲を山に囲まれた風光明媚な土地で虎谷も大好きな土地なのですが、この時期だけはちょっと

好きになれません。周囲をかこむ山々には花粉をたっぷりと蓄えた杉の木があり、場所によっては

山一面が赤茶けて見えるほど。

いかにも「準備はOK!いつでも飛び立てるぞ!」という花粉たちのささやきがあちらこちらから

聞こえてきそうです。花粉症の虎谷は来月はもうここには来れそうもありません...。


2CIMG0876.JPG

花粉の恐怖におびえながらもまずは昼食を食べて元気を出します。

味噌作りは体力が要りますので先ずは昼食をしっかりとります! 

ヤマキさんが自社の食材を使って美味しい昼食を準備してくれました。

この日出して頂いたメニューで肉を使っているのはメンチカツだけ。それもおからメンチですので

使われている肉の量は僅かですがボリュームはたっぷり!

肉好きな方でも十分に満足できる昼食でした。

ちなみにヤマキさんは最近大豆を使ったスイーツの開発にも力を入れていて、併設の喫茶室では

ドーナツや豆乳ソフトクリーム、ケーキなどが楽しめます。

 

3CIMG0921.JPG

昼食を準備してくださったヤマキの職員の皆さん。

カメラを向けると照れてむこうを向いてしまいました...。  

ごはん、美味しゅうございました。おなかいっぱいになりました!味噌作りに励めそうです!

 

5CIMG0879.JPG

お腹がいっぱいになったところで次は腹ごなしに麦踏み体験です。

ヤマキさんは味噌や豆腐の原材料の大豆を栽培する畑を持ち、大豆の裏作でこの時期には麦も

作っています。麦は醤油の原料になるのですね。

麦踏みの目的としては、

・芽を踏んで霜柱で浮いた根を地面に戻す

・踏まれる事で株が刺激を受けて分けつを促す

2つがあります。もただ踏んじゃダメです。ちゃんと読んでね!

 

6CIMG0882.JPG

畑に出てもう一度作業の仕方を確認しました。ちょっと寒いけどがんばろう~。

 

4CIMG0928.JPG

広々してて気持ちがいい...けど寒いし花粉も心配。

 

7CIMG0934.JPG

麦踏みを終えて部屋に戻り、いよいよお待たせしました、味噌作り開始です。

まずは麹と塩を良く混ぜます。ビニル袋に空気を入れてフリフリして充分に混ぜます。

 

8CIMG0942.JPG

フリフリしてくださいね!

 

9CIMG0890.JPG

こちらもフリフリ。何んだか楽しくなってきました!

 

10CIMG0893.JPG

塩と麹が良く混ざったら次に茹でた大豆を加えてさらに良く混ぜます。

その後はひたすら潰します!

潰し終えてもよく探すとまだ潰れていない豆が見つかったりして夢中になります。

ちょうど緩衝材の「プチプチ」を潰して遊んだあの感覚です。

ひたすら潰しても、熟成が終わって味噌汁を楽しんでいる時に潰しそこなった豆が舌にのこる事も

あります。これが買った味噌だったら「ちゃんと潰してないじゃん、もう!大地さんに連絡便書い

ちゃお!」と思ってしまうかもしれませんが、手作りしたものだとすべてがカワイイ。

家族みんなでワイワイしながら楽しんだ思い出がよみがえってきたりして、一粒づつかみしめたり

なんかしてみたりして...良いものでございます。

 

11CIMG0896.JPG

体重の軽い子どもさんは足で踏んじゃえ! 

日頃「食べものは大事にしなくちゃダメ!」と言われているお子さんはドキドキじゃないでしょうか。

 

12CIMG0944.JPG

しっかりと良く潰してね!

ちなみにヤマキさんの用意してくれる煮大豆は実は蒸したもの。お湯で煮ると煮汁に大豆の成分が流れてしまうのに比べ、蒸したものは成分が逃げません!

 

13CIMG0947.JPG

どんどん潰そう!

 

15CIMG0943.JPG

みなさん、ひたすら潰しております。

 

14CIMG0945.JPG

おとうさん、写真撮ってないで手伝ってあげてください(笑)。

 

16CIMG0897.JPG

お昼ごはんを食べて、畑行って、あたたかい部屋に戻って頑張っちゃったのでしょう。

疲れて寝てしまった様です。

 

17CIMG0903.JPG

容器を持参して下さった方に協力してもらい容器への詰め作業の実演。

味噌玉を作ってたたきつけるようにするのは空気が入らないようにするためです。

 

18CIMG0905.JPG

詰め終わったら空気に触れないようにして重石を載せて完成です!

 

20CIMG0909.JPG

味噌教室終了後にはヤマキの見学も行いました。

奥のテーブルは味噌樽の底板で作られています。立派です。

この味噌樽も今では作れる職人さんが減って入手困難になっているそうです。

 

19CIMG0913.JPG

ヤマキさんの味噌樽。私たちの味噌とは重厚感が違います。天地返しもスコップで行います。

この熟成室は温度管理がされていません。夏は暑さ、冬は寒さにさらされ、この土地の気候の

変化をそのまま受けて味噌の熟成が進みます。

温度管理をされている味噌に比べて熟成まで時間が倍以上かかるそうですが、単調な温度の

もとで熟成された味噌より味の深みは格段に違うそうです。

 

21CIMG0915.JPG

こちらは醤油樽です。

 

22CIMG0958.JPG

「手作り味噌といっても材料も一緒で何か違いはあるのかな?」と思う方も多いかと思います。

下2つの味噌は色が全く違いますが実は昨年の味噌教室で作られた同級生なのです!

仕込んだ時の条件は一緒ですが、それぞれお宅に行ってからの置き場所やその場所の温度、切り

返しの時に触れるその家の空気に含まれる菌が影響しているのでしょう。

また、好みの熟成度合で冷蔵庫に入れれば熟成の進行を遅らせることができますので、好みの味噌

を楽しめるのが手作り味噌の醍醐味ですね。

ちなみにビニルパックに入っているものは手作り麦みそです。

 

大地を守る会では味噌だけでなく干し柿や梅干し、梅酒、こんにゃく、たくあんなどの手作りを

皆さんに提案しています。

食品を自分で作ってみるとその食べ物を深く理解できる事はもちろんですが、さらに楽しいし

美味しいいし、で良いことがいっぱいです。

皆さんもぜひいろいろな食品の手作りに挑戦してみてください。


ちなみに紅茶、燻製、バター、荒巻鮭、豆腐、ソーセージ、納豆なども比較的気軽に体験できる

手作り食品です。作りする機会があればぜひ挑戦してみてくださいね!

 

大地を守る会 虎谷 健



2011年2月 2日

ネパールからスパイスの生産者がやってきました!

お久しぶりです。とよまること豊島洋です。

 

1月28日(金)にスパイスの生産者をお招きして勉強会を開催しました。

講師は22歳のイケメン青年アンキートさんです。彼はネパールのスパイス生産者団体SHSを代表して

日本にやってきました。SHSはSpicy Home Spicesの略称。大地を守る会は、フェアトレード団体で

あるネパリバザーロを通して彼らのスパイスとそのスパイスを使った加工品を販売しています。

 

Nepali 1.jpg

午前10時からの講座には22名の会員の方々が集まってくれました。中央がアンキートさん。

向かって左側がネパリバザーロ副代表の丑久保さん、右側が同じくネパリバザーロの内藤さんで

す。

 

Nepali 2.jpg

アンキート・ラジバンダリさんです。SHSは、小規模な事業体でスパイスの加工を行っています。

ネパールの各産地から生の状態で集められたスパイスを加工しパウダー状にしていますが、

全て有機的な環境で行われています。

 

SHSは、アンキートさんのお母さんであるシタラさんが2000年に二人の仲間と始めたビジネス。

紆余曲折を経て現在は、8名のスタッフを抱えるまでになりました。

 

SHSの設立目的は以下の3つ。

●高品質のスパイスを生産し、食の品質を向上させ、有機スパイスの市場を広めること。

●教育を受けることができないため、収入が低い女性たちに就業の機会を与えること。

●地方に住む農民たちに海外の市場へ販売する機会を与えること。

 

今後は販売量を伸ばして、より多くの地方に住む農民たちの生活向上に寄与したいとのことです。

 

同日夕刻、海浜幕張事務所で職員向けに同様の講座を開催しました。

 

大地を守る会 国際局担当 豊島 洋



大地を守る会の震災復興支援

生産者に会いに行こう 商品を知ろう! 料理を楽しもう! 知って学ぼう! みんなで話そう!

海外とつながろう! 安心な食べもの 食べて守る生物多様性! 農業のこと 環境のこと 大地を守る会のこと 「NEWS大地を守る」PDF版 大地を守るメディア取材 大地を守る Deli