<05>知って学ぼう!: 2013年8月アーカイブ

2013年8月14日

食物アレルギー対応キャンプ-「夏休み環境教育キャンプ2013」-報告②


 ・「福島子どもプロジェクト」のひとつ

 大地を守る会では、3.11の震災の際に、会員の方々からいただいた寄付でつくった、「大地を
 
 守る震災復興支援基金」(現在、「大地を守る第一次産業支援基金」)の中から、震災弱者支援の

 ために、福島子どもプロジェクトを実施しています。その活動としては、


 などがあります。 アトピッ子地球の子ネットワークさんも、震災後、アレルギー患者に食材を

 運んだり、福島から山形に避難している方にお米を届けたりされています。また、このキャンプにも

 被災地域からの参加者がいます。 その事業に対し、福島子どもプロジェクトから拠出しています。


 ・夜のレクレーション

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 2日目の夜には、韓国からのお客さまと、子ども

 たちとで、伝統的な楽器を使って音楽や踊りを

 楽しむプログラムがありました。

 偏見ととらないでいただきたいのですが、普段は

 アレルギーで引っ込み思案ぎみな子どもたちだ

 そうですが、この夜は本当に楽しそうでした。

 




 ・最終日(3日目)の朝

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 朝食は焼き鮭がメインディッシュ。
 
 この日も朝からジリジリ暑い! 


 
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 前泊(8月7日から)しているボランティア

 スタッフたちには4日目の朝で、相当に

 疲れているはずですが、そんな様子は

 みせずに頑張っています。

 







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 この日のみそ汁にも、大豆や小麦が

 使用されていないあわみそやひえしょうゆ

 といったものが使われています。

 冬瓜と大根は大地を守る会提供です。


 朝食のあとは、炎天下、テントをたたむ

 作業が待っています!

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3日目で、子どもも疲れ気味。ボランティアが

心配して様子をみています。











 ・振り返りの時間
 
 参加者のプログラムの最後は、全員で3日間の振り返りです。
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 保育プログラム、子どもプログラムのそれぞの班ごとに、

 思い出や自分の作品を発表します。








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 子どもプログラムを受け持った大学生ボランティアは、自分たちの

 受け持ち班の様子を楽しげに語りました。










 ・本当に最後の時間

 参加者のみなさんが帰ったあと、ボランティアスタッフと事務局スタッフで、反省&報告会です。

 赤城事務局長からは、このキャンプでも、調布市での誤食死亡事故以降、学校給食での対応で

 苦労されている保護者の方からお話しを受けたという報告がありました。このキャンプの参加者

 は、想像するに、アレルギーの重篤な方の割合が高いのでしょう。そういった方々は、学校給食

 において、いろいろなご苦労があると聞きます。

 また、ある子どもは、学校では、周りとなじめずに授業に参加するのもつらかったのに、この

 キャンプでは、ボランティアスタッフとも打ち解けて楽しく過ごすことができたという報告もありました。

 「上り坂を登っていると後ろから押してくれたり、疲れている様子をみせると肩をたたいてくれたり、

 優しいところを見せますね」と。こういった報告が、吉澤代表、調理責任者の高嶋さんや多く

 の事務局スタッフ、ボランティアスタッフにとってどれほど力となり、疲れを吹き飛ばしてくれること

 でしょうか。


 最後にみんなの笑顔をお届けして。
 

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        (ボランティ&スタッフ。ご苦労様でした!)





2013年8月13日

食物アレルギー対応キャンプ-「夏休み環境教育キャンプ2013」-報告①


 イベント:夏休み環境教育キャンプ2013
 日時:2013年8月8-10日
 場所:神奈川県藤野芸術の村
 参加者:子ども約40、保護者約30、ボランティア&スタッフ約50、総勢約120名

 ・「夏休み環境教育キャンプ」

 食物アレルギーなどで、普通のアウトドアには気軽に参加しずらい子どもたちに思いっきり遊んで

 もらうことを願って、アトピッ子地球の子ネットワークが毎年この季節に開催しているキャンプの紹介

 をします。いくつかの会社や生協さんも協賛されている中で、大地を守る会も十数年前から、野菜

 を中心に、このキャンプに食材を提供させていただいています。今年も、大地を守る会の会員の方

 が数組参加されていらっしゃいました。


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 (手前がテントサイト、奥が食事を準備する釜場)



 ・すべての食事はボランティアとスタッフの手作りで!

 2泊3日の全ての食事は全部この釜場で  
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 手作り。約120人のための食事のために

 は、朝8時食事開始だと5-6時からおきて

 火おこしから準備です。

 8月9日-10日などは藤野も35度。そして

 火のそばはまさしく猛火!そんな中でも、

 大学生を中心としたボランティアスタッフ


 
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  は明るくお互いにいろんなおしゃべりを

 して、楽しみながら料理をしています。

 そんな様子は暑さも吹き飛ばし、こちらも
 
 元気をもらえた気分でした! 
 
 
 
 
 
 
 
  

 ・保護者のプログラムも紹介

 普段、お子さんの食事で大変なご苦労をされ  
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 ているお母さんたちは、このキャンプではしばし

 そのデューティーから開放されます。

 そんな彼女たちのためのプログラムが準備されて

 います。キャンプ場を降りていったところに

 ある川の散策。谷の底にあるためと水のおかげで

 おそらく2-3度は体感温度が低かったでしょう。
 


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 30分ほど行くと、小さい滝にも出会えます。

 最近、この付近では熊の目撃情報もあり

 用心しながら進みつつ、ちょっとしたアド

 ベンチャー気分を味わったみなさんです。

 








 ・食物アレルギーに特化した食事

 参加する子どもたちは、いろんなアレルギー  
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 を持っています。参加者からは事前に周到

 な聞き取り調査が実施されており、細心の

 注意が払われています。

 この焼きそばは原料がきび。となりには

 「あわ」のものも用意されています。

 子どもたちは自分にあったものを選びます。




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 こちらの和え物には、大豆や小麦を使用

 していない、「キヌア」が原料の醤油で

 調理されています。このように、料理は

 やはりスペシャルなものが用意されて

 います。キャベツ、たまねぎ、にんじん、

 小松菜は、大地を守る会提供です。
 








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 子どもたちも、少し普通とは違っていて、「これは食べれるかな?」と聞いてきたりします。 

 食物アレルギーの人が食べられるものばかりなのに、子どもたちは確認せずにはいられ

 ないのです。

 こういうやりとりを聞いていると、なごやかなキャンプにあって、8月1-2日に聞いたばかりの

 夏期学校給食学習会での調布市で起こった、学校給食による食物アレルギー誤食死亡

 事故のことが頭によぎったりもしました。

 でも、子どもたちやボランティアの笑顔と楽しそうな会話、食事風景を見ながら、2日目の

 夕食はすぎていきました(報告②に続く)。
 
 
 









2013年8月12日

NEWS 大地を守る2013年8月号 放射能に負けない力を。

昨年開催した放射能連続講座は、好評の声とともに多くの継続のご要望をいただき、今年は第Ⅱクールを開催しています。
これまで多彩な講師の方々により、さまざまな角度から貴重な知見が語られました。
大地を守る会の放射能対策特命担当・戎谷徹也によるこれまでの講座の総括とともに、第4回までのエッセンスをお伝えいたします。
正しい理解・適切な対策・健全な食生活のためにお役立てください。
(NEWS 大地を守る編集部)

「大地を守る会の放射能連続講座」から学んだこと

 本連続講座は、昨年6月に第1回を開催して以来、今年7月までに計11回実施しました。大地を守る会会員を対象にしたものですが、一般の方も受け入れています。
 講座を開催した目的は第一に、原発事故から1年が経過した時点での、食品や環境の汚染状況を正確に把握すること。

第二に、その上で日々の暮らしのなかで被ばくを避けるためにできることを整理し、適切な判断力を身に付けること。被ばくのメカニズムやリスクについての知識を獲得するとともに、不明な点の多い将来の健康への影響については、事故から26年を経たチェルノブイリから学びたいと考えました。第三に、身を守るための知識にとどまらず、広範囲に汚染された国土の回復と、安心して暮らせる社会を築くための道筋を探り、できるだけ多くの方々と"希望"を共有したいと願いました。
それは生産と消費のパイプを再生させる道筋にも重なるものでした。

 当初予定した6回で終わらず、第Ⅱクールの開催へと続きましたが、この講座を通じて私たちは実に多くのことを学びました。目的に沿ったポイントを列記すれば―

①放射線や放射性物質について、また身体への影響のメカニズムや基本的な対策のポイント等についての知識を得られたこと。

②食品の汚染は、当初予想したよりはるかに早く低レベルの状態に減少してきていること。一貫して検出されない食品群もあり、汚染メカニズムや放射性セシウムの吸収に関する作物特性なども見えてきたこと。一方で注意すべきもの、継続的なモニタリングが必要なものが抽出(見える化)されてきたこと。

③農産物の測定実績から、改めて土の力を教えられたこと。これは日本の土壌特性だけでなく、農業者が営々と積み重ねてきた土づくりの成果でもあること。

④除染の必要性や進め方についての考え方が得られたこと。

⑤バランスの取れた食生活で免疫力を整えることが、放射線防護の観点からも重要であり、野菜の力と日本型食生活(特に発酵食品)の価値を再認識できたこと。

 ①では、被ばくリスクについての対立する科学的見解を示されながら、私たちは今も、それぞれにどう判断するかというトレーニングを続けているといえます。また③からは、福島の有機農業者たちが知見と技術を駆使して挑んできた対策が、食の安全確保への道筋に希望をもたらしつつあることが示唆されてきています。
講座では、講師の方々によるたくさんの珠玉の言葉が残されました。

 この講座は、放射能汚染から逃れられない時代に生きる上での、道しるべを見つける作業だったともいえます。大地を守る会のHPにてアーカイブを公開していますので、ぜひご確認ください。

(大地を守る会 放射能対策特命担当 戎谷徹也)



エビちゃん日記(ブログ)もご覧ください!






放射能汚染の現状と課題

2月24日
大田区産業プラザPiO
参加者 約50名


内部被ばくの現状、現場からの声

「福島産だから危ない」はもうやめましょう

 国や自治体などから出されたさまざまな放射能汚染データを分析している上田さん。大地を守る会が自主検査した情報もすべて提供しています。そこで得られた知見を紹介しながら、私たちが内部被ばくを防ぐため、どう考え、行動すべきなのかをお話しいただきました。

 講演では参加者の皆さんと一緒にちょっとしたテストを行いました。
子どもに夕食を作るとして、50種類の食材のなかから10品を選び、その放射線数値の合計が何ベクレルになるかというものです。各食材の数値は、これまでに検出された最も高い数値で計算します。結果は、5~10ベクレルの方がほとんどでした。「食材選びなどを少し工夫すれば、食事からの内部被ばくはかなり抑えられる、ということを知ってください」と上田さんは締めくくりました。

 これまでの計測で、"出やすい食材"などもわかってきました。今後は、やみくもに計測するのではなく、「選択と集中が必要だ」と上田さん。さらに、「汚染が長く続きそうなものについては、食品そのものだけでなく、土壌など周辺環境についても調べるべきです。国が責任をもってすすめてほしいですね」と続けます。また、消費者の皆さんに気をつけてほしいこととして、「きちんとデータを見た上で判断してください。福島産だから危ないというのはもうやめましょう」と強く訴えられました。

 上田さんの講演に続いて、大地を守る会の福島の生産者が登壇。稲田稲作研究会の伊藤俊彦さんからは「私たちの放射能対策を、もし世界で原発事故が起きたとき役立てたい。それが支えてもらった者の責任だと思う」。あいづ耕人会たべらんしょの浅見彰宏さんからは「未来の子どもたちに良い環境を引き継ぐためにも耕すことを続けたい」、との思いが語られました。

             
講師:上田昌文さん
NPO法人市民科学研究室代表。
1992年より市民による研究・学習グループを発足させ、科学技術関連の社会問題への取り組みを開始。東京大学「科学技術インタープリター養成プログラム」特任教員等を歴任。著書は『わが子からはじまる原子力と原発きほんのき』(クレヨンハウス)など多数。



めて内部被ばく問題を考える~未来のために正しい知識を~

4月18日
千代田区立日比谷図書文化館
参加者 148名


内部被ばくを防ぐ除染の大切さ

民間や学術機関の先端技術を活用した除染を

 新たな視点で内部被ばくの解明に取り組むゲノム科学の専門家であり、現在も福島の除染活動に積極的にかかわる児玉さんをお招きした第2回。

事故後の放射性物質の流れ、人体への影響、そして除染と管理の問題について話していただきました。

 除染とは、「環境中の放射性物質を隔離して保管し、減衰を待つこと」と定義された児玉さん。家、幼稚園、道路、ダム、森林などの除染や、保管の方法について話され、除染することで内部被ばくの可能性を減らせると主張します。

また、「政府だけでなく、民間や大学などがもつ先端の環境技術を使うべきだ」と持論を展開されました。

 そして、会場からの「今も福島原発からは大量の放射性物質が出ている。除染は無駄ではないか?」という質問に対する答えに、児玉さんの考える除染の大切さが集約されていました。 「今もある程度の放射線量のなかで生活している人が約100万人いらっしゃいます。しかし、この方たちが、新しい場所に移転するのは困難です。その地域で暮らしている人たちにとって、まずは自分の子どもの幼稚園をきれいにしたい、自分の家に入るときに靴の裏に付いている土のセシウムを減らしたい。

これは無駄なことではなく、生きていくための基本的な生存権であり、健康権です。私たち国民は、地元住民が望む除染に対して、積極的に協力していく義務を負っています。汚染された地域をそのままにしていいという議論は、私は間違いだと思います。チェルノブイリでも家族や地域の崩壊が問題となりました。避難は外科手術みたいなもの、除染は内科手術のようなもの。どういう処置が必要なのか、住民が決めるべき問題です。住民が判断して、要請があったら応えてあげるのが、私たちや国の責任だと思います」。


            
講師:児玉龍彦さん
医学博士。
東京大学医学部助手、マサチューセッツ工科大学研究員等を経て、現在、東京大学先端科学技術研究センター教授(システム生物医学分野)、東京大学アイソトープ総合センター長兼任。著書は『フクシマ からはじめる日本の未来』(共著、アスペクト)など多数。



 未来のために、つながりを取り戻そう

5月18日
YMCAアジア青少年センター
参加者49名


チェルノブイリの教え

「忘れない」ことが支援になります
 第3回の講師は、1990年からチェルノブイリで人々の健康回復や土壌除染対策を支援してきた河田昌東さんです。福島では事故直後から調査に入り、各地の生産者を支援しています。

 「チェルノブイリと福島の原発事故は、爆発時までの運転履歴と爆発時の温度が異なりますが、汚染環境下で生きざるを得ない世界の扉を開けたという点では同じです」と河田さんは話します。

 チェルノブイリの教訓として、内部被ばくがもっとも健康に影響を与えることがわかっています。講座では、チェルノブイリの事故から1年後と22年後の被ばく量を比較した調査結果*が紹介されました。

1年後に13・5%だった「食物による内部被ばく」の割合は、22年後には80~95%に増加しています。時間の経過とともに雨によって放射性物質が土に浸透して汚染がすすむと、植物の根から放射性物質が吸収され「汚染の循環」が始まってしまいます。とはいえ、むやみに食物による内部被ばくを恐れるのではなく「正しい事実を知り、正しく怖がろう」と、河田さんは呼びかけます。「汚染環境下で生きるためには、粉じんを吸わない、汚染したものを飲まない・食べないなど、日常生活のなかで被ばくを減らす努力が必要です。正しい情報を得ながら自分の身を守ってください」。

 福島での原発事故が過去のことになりつつある今、「忘れないことが何より大切です」と、河田さん。原発事故や被災者の存在を忘れないことが支援となり、今後の原発事故の抑止につながります。
*調査:ウクライナ国立ジトーミル農業生態学大学のN.ディードフ教授

         
 
講師:河田昌東さん
分子生物学者。NPO法人チェルノブイリ救援・中部理事。在職中は名古屋大学理学部などで教鞭をとる。四日市公害、チェルノブイリや福島の原発事故被災地の支援など、多くの社会運動にかかわる。著書に『チェルノブイリと福島』(緑風出版)など。



食べて克つ!毎日の食生活で免疫力を整える

6月9日
千代田区立日比谷図書文化館
参加者 137名


野菜の力

ファイトケミカルで内部被ばくを防ぐ
 第4回は、麻布医院院長でありファイトケミカル研究家として活躍する高橋弘さんを講師に招き、ファイトケミカルの知識や、内部被ばくから身を守る食習慣について学びました。まず、ファイトケミカルとはどのようなものなのでしょうか。

 「植物が、害虫や紫外線の害、酸化などから身を守るための成分です。人間はつくり出すことができない成分ですが、野菜や果物を摂取することで、活性酸素を除去する抗酸化作用、抗がん作用、免疫力を高める作用といった効果を得ることができます。また、ファイトケミカルの積極的な摂取は、内部被ばくによる発がんリスクの抑制にもつながります」と高橋さんは話します。

 そもそもがんは遺伝子の異常で起こる病気。被ばくによって放射線が遺伝子を構成するDNAに傷をつけると、発がんのリスクが高まります。高橋さんは、「放射線がDNAに与える影響の7割は活性酸素による間接作用といわれます。したがって活性酸素を除去すれば、放射線の影響を7割は防ぐことができます」と力強く話しました。

 健康的な生活の維持だけでなく、発がんリスクの抑制が期待できるファイトケミカル。高橋先生が手軽に摂取する方法を教えてくださいました。「ファイトケミカルは加熱してもほとんど壊れず、また、加熱すると大部分が煮汁に溶け出します。野菜スープであれば、有効成分を無駄なく摂取できますよ。我が家でも毎日飲んでいます」。ファイトケミカルの力を活用した「食の知恵」で、内部被ばくから身を守りましょう。

             

講師:高橋 弘さん
麻布医院院長、ファイトケミカル研究家。前ハーバード大学医学部内科准教授、医療法人社団ヴェリタス・メディカル・パート
ナーズ理事長などを歴任。著書に『ガンにならない3つの食習慣 ファイトケミカルで健康になる』(ソフトバンククリエイティ
ブ)など。


すべての講座が動画で見られます!

終了した第5 回講座までの動画(Ustream)を配信しています。

参加できなかった方は、ぜひご覧ください。

※リンクから、第Ⅰクール(6回分)の動画も見られます。



第Ⅰクール(2012 年)    :   テーマ    :   主な出演者

第1 回 6 月2 日 : 今後の影響をどう予測し、どう心構えをするか : 上田昌文、山本謙治

第2 回 7 月7  : 正しい食事こそ最大の防護  : 石久二雄、鈴木菜央

第3 回 7 月21日 : 測定を市民のために ~陰膳法から学ぶ~  : 早野龍五、津田大介

第4 回 8 月18 日 : 海の汚染を考える : 勝川俊雄、佐々木俊尚

第5 回 9 月15 日 : いのちを生きる ~放射能とたたかい続けた医師からのメッセージ : 肥田舜太郎、吉度日央里

第6 回 10 月6 日 : 低線量内部被曝を考える : 西尾正道、戎谷徹也




2013年8月 9日

オーガニックバラ栽培講座を開催しました

憧れの美しいバラの花。

一般には虫や病気のためにバラ栽培には、薬剤が散布されると言われます。

しかし、バラはオーガニックで栽培ができるのです。
そのノウハウやコツを学ぶべく、7月26日(金)、
株式会社 ケイミー・オフィス 喜多宏文さんの御協力のもと、
「オーガニックバラ栽培講座」を開催しました。

講師はオーガニックガーデナーの小竹幸子さん、そして、
株式会社・ビーティエヌ代表で獣医師の市川洋征さんです。


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こちらは、講師のオーガニックガーデナー 小竹さんがオーガニックで育てたバラです。
美しく、たくさんの花がついています。



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講座のようすです。

プロジェクターには、美しいお庭やバラのお花、そして、バラの花々に集う生き物たちが
映し出されます。


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こちらが小竹幸子さん。

「アブラムシがいないほうがいいと思う人?」
「アブラムシがいなくて困る人?」

「バラゾウムシがいないほうがいいと思う人?」
「バラゾウムシがいなくて困る人?」

会場に挙手を求める小竹さん。
それぞれ、会場からは手があがります。

小竹さんの答えは、「アブラムシもバラゾウムシもオーガニックガーデンには必要な存在です」。

アブラムシは他の虫、例えば、テントウムシの餌になります。
テントウムシがいなくなると、アブラムシを駆除するために、
薬剤をまかないといけなくなるということになります。


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こちらは、テントウムシの幼虫です。アブラムシをたくさん食べる大食漢です。

また、バラの蕾に産卵して、バラの蕾を折ってしまうバラゾウムシ。
バラ栽培の「敵」のような代名詞ですが、このバラゾウムシは、
小竹さんによると、バラの木が元気で成熟するにつれ、つかなくなるとのこと。
木が熟さないうちはバラが花をつけるのは負担なことのようで、
バラ作りのプロは木が熟さないうちは、花が咲くとどんどん摘んでしまうのだそうです。

「バラが、今、私は花を咲かせたくない」とバラゾウムシを呼んでいると思う、と小竹さん
なるほど、バラの木にとって、負担なうちは、花は、人間がつむのではなく、
バラゾウムシに働いてもらえばいいという見方もできるのですね。

オーガニック栽培の基本は、「多面的な視点」。
敵だとおもっていた生き物が、実は味方かもしれません。
視点の変更がオーガニック栽培の基本です。

このように知ると、バラにとまる虫の姿も美しく見えます。


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オーガニックのお庭では、虫や鳥などの生き物が集まり、楽しさでいっぱいと
小竹さん。

小竹さん曰く、その生き物たちのおかげで、「ほんの少しの世話で美しいバラが楽しめるのです」。
オーガニックがうまくいきはじめると、ガーデナーの皆さんの自慢のネタは、
「なにもしない」ことだそう...。

そういうお話しを伺っていると、ガーデニングは仕事や子育てで忙しい人たちでも、
合間をみて十分にできるものだと思いました。
小竹さんご自身に普段はフルタイムで働かれているそうです。

その他、詳しいことは、ぜひ、小竹さんの御本を読んでみてください。

小竹幸子さんの著書はこちら→
・『無農薬でバラ庭を』築地書店
・『はじめてのバラこそ無農薬』築地書店



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こちらは、園芸資材メーカー・ビーティエヌ代表で獣医師の市川洋征さんです。

植物の根の先端は「ムシゲル」と呼ばれる薄い膜につつまれていて、その膜のなかには、
炭水化物、アミノ酸、有機物といった成長促進、抑制物質が含まれています。
そこが植物の根を守り、細菌類、菌類、藻類が増殖するのです。

この微生物の働きを活性化することが植物を守り、成長を促すのです。
植物と微生物の共生ですね。

バラ栽培のポイントの一つに、
季節の変わり目に、土壌に善玉菌やミネラル成分を加えることがあります。

大地を守る会では、ビーティエヌの善玉菌「花まもり菌液」と
ミネラル資材「フローラグリーンミロ」をご紹介しています


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「花まもり菌液」は、納豆菌、乳酸菌、枯草菌、酵母などからなる植物活性剤です。
これらの菌や酵母はすべて土壌の善玉菌。バラの白根の張りがよくなり、病害虫に強くなり、
ますます元気に育つ、オーガニックガーデナーの助っ人です。
家畜用の混合飼料としても20年以上使われており、安全性が実証されています。
バラ以外の花や観葉植物、野菜にも使えます。


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「フローラグリーンミロ」の特長は66種類ものミネラル成分。
プロの園芸家にも人気の土壌改良剤です。

大地を守る会では、「花まもり菌液」「フローラグリーンミロ」「新ムシヨラン」を
カタログ『ツチオーネ』、大地を守る会の会員専用サイト、大地を守る会ウェブサイトでご紹介しています。

どうぞ、皆さんもご利用いただき、美しいバラの花々を咲かせてください。









2013年8月 5日

2013夏期学校給食学習会


 2013夏期学校給食学習会
 2013年8月1日-2日
 夏期学校給食学習会実行委員会主催


大地を守る会が事務局をつとめる「全国学校給食を考える会」が主たる実施団体として1980年

より開催してきた、学校給食についての学習会を今年も開催しました。



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会場となった神奈川県民ホール。




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8月1日、13時-14時20分、山田真さん(小児科医)による講演。
演題:「福島はどうなっているのか」。
福島第一原発事故後の子どもたちを見守ってきた山田さんは、いろいろな課題や
問題点などを、熱心にお話しされました。



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8月1日、宝塚市調理員さんたちによる給食劇(その1)。
子どもたちに給食を楽しく身近に感じてもらおうと、調理員さんたちが自分たちで
考案し実践している給食劇を、会場で披露しました。



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8月1日、宝塚市調理員さんたちによる給食劇(その2)。




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8月1日、14:30-16:30、アレルギー座談会での鳥羽美智子さん(長野県栄養士)のスライド。



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アレルギー座談会での赤城智美さん(認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク

と鳥羽美智子さん。2012年12月の調布市の事故を受け、活発な議論がかわされました。




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8月2日、10-12時、大塚貢さんの講演。長野県真田町の校長先生であった大塚さんは、
学校給食を良くすることによって、生徒たちが変わっていった経験をお話しされました。



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大塚さんと会場との質疑応答。熱心なやりとりが続きました。




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8月1日、12:50-14:10、垣田達也さん、「学校給食のための安全な食品」。
6月に通過した食品表示法から始まり、とてもわかりやすく、現在の食品安全の問題を
解説していただきました。




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8月1日、14:20-16:00、各地からの報告。左が進行の大地を守る会、野田克己さん。
宝塚市から、学事課長の高田輝夫さんが発表されました。高田さんは、学校給食調理員
から課長になった方で、現場と管理職、両方を経験されて、そのうえで、問題点、
解決策をわかりやすく提言されました。日本一の学校給食を目指す宝塚の今後
大きな期待が持てます。


詳細は、「学校給食ニュース」にて報告いたします。






大地を守る会の震災復興支援

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