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2013年9月 3日

学校給食ニュース編集責任者「牧下圭貴さんと学ぶ連続講座」

学校給食ニュース編集責任者「牧下圭貴さんと学ぶ連続講座」
~ 10年後の子どもたちにできること ~

第6回「食品表示について考える」


全国学校給食を考える会は「10年後の子どもたちにできること」と真摯に向き合い、
学校給食運動の裾野を広げるための活動に重点をおいています。    
同時に、次の世代に運動をつなげることが重要と考え、
学校給食の歴史に学び、食に関する知識を深めるために、
学校給食ニュース編集責任者である牧下圭貴さんと学ぶ連続講座を開講しています。

第6回目は「食品表示」を取り上げます。

本来、子どもたちの健やかな成長を願って実施されるべき学校給食ですが、
現状では合理化による共同調理場・給食センター方式や調理業務の民間委託化等、
学校給食の質の向上に反する施策が進んでいます。

食材でいえば、農薬や食品添加物を排除できないまま、
更に遺伝子組み換え食品や放射線照射食品が学校給食をとおして子どもたちに忍び寄っています。

TPP交渉参加後の食品表示の変更が気がかりです。
さらに学校給食にどのような影響があるのか不安が広がっています。

是非、お誘い合わせのうえ、奮ってご参加ください。

          
■日 時:2013年9月14日(土)10:00~12:30(受付9:50~)
    
■会 場:大地を守る会 六本木会議室
    東京都港区六本木6-8-15第2五月ビル3階
    地下鉄日比谷線・大江戸線「六本木」出口3より徒歩5分 

         /corporate/info/access/


■参加費:500円(資料代を含む)
■主 催:全国学校給食を考える会(申込み・問合先)
    【Tel】03--3402--8902 【Fax】03--3402--5590
    【E-mail】kyushoku@member.daichi.or.jp
■内容(予定)
 10:00~12:00 学習会
       「食品表示制度の歴史と現在の動向」
 12:00~12:30 質疑応答・意見交換

 



2013年8月14日

食物アレルギー対応キャンプ-「夏休み環境教育キャンプ2013」-報告②


 ・「福島子どもプロジェクト」のひとつ

 大地を守る会では、3.11の震災の際に、会員の方々からいただいた寄付でつくった、「大地を
 
 守る震災復興支援基金」(現在、「大地を守る第一次産業支援基金」)の中から、震災弱者支援の

 ために、福島子どもプロジェクトを実施しています。その活動としては、


 などがあります。 アトピッ子地球の子ネットワークさんも、震災後、アレルギー患者に食材を

 運んだり、福島から山形に避難している方にお米を届けたりされています。また、このキャンプにも

 被災地域からの参加者がいます。 その事業に対し、福島子どもプロジェクトから拠出しています。


 ・夜のレクレーション

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 2日目の夜には、韓国からのお客さまと、子ども

 たちとで、伝統的な楽器を使って音楽や踊りを

 楽しむプログラムがありました。

 偏見ととらないでいただきたいのですが、普段は

 アレルギーで引っ込み思案ぎみな子どもたちだ

 そうですが、この夜は本当に楽しそうでした。

 




 ・最終日(3日目)の朝

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 朝食は焼き鮭がメインディッシュ。
 
 この日も朝からジリジリ暑い! 


 
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 前泊(8月7日から)しているボランティア

 スタッフたちには4日目の朝で、相当に

 疲れているはずですが、そんな様子は

 みせずに頑張っています。

 







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 この日のみそ汁にも、大豆や小麦が

 使用されていないあわみそやひえしょうゆ

 といったものが使われています。

 冬瓜と大根は大地を守る会提供です。


 朝食のあとは、炎天下、テントをたたむ

 作業が待っています!

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3日目で、子どもも疲れ気味。ボランティアが

心配して様子をみています。











 ・振り返りの時間
 
 参加者のプログラムの最後は、全員で3日間の振り返りです。
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 保育プログラム、子どもプログラムのそれぞの班ごとに、

 思い出や自分の作品を発表します。








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 子どもプログラムを受け持った大学生ボランティアは、自分たちの

 受け持ち班の様子を楽しげに語りました。










 ・本当に最後の時間

 参加者のみなさんが帰ったあと、ボランティアスタッフと事務局スタッフで、反省&報告会です。

 赤城事務局長からは、このキャンプでも、調布市での誤食死亡事故以降、学校給食での対応で

 苦労されている保護者の方からお話しを受けたという報告がありました。このキャンプの参加者

 は、想像するに、アレルギーの重篤な方の割合が高いのでしょう。そういった方々は、学校給食

 において、いろいろなご苦労があると聞きます。

 また、ある子どもは、学校では、周りとなじめずに授業に参加するのもつらかったのに、この

 キャンプでは、ボランティアスタッフとも打ち解けて楽しく過ごすことができたという報告もありました。

 「上り坂を登っていると後ろから押してくれたり、疲れている様子をみせると肩をたたいてくれたり、

 優しいところを見せますね」と。こういった報告が、吉澤代表、調理責任者の高嶋さんや多く

 の事務局スタッフ、ボランティアスタッフにとってどれほど力となり、疲れを吹き飛ばしてくれること

 でしょうか。


 最後にみんなの笑顔をお届けして。
 

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        (ボランティ&スタッフ。ご苦労様でした!)





2013年8月13日

食物アレルギー対応キャンプ-「夏休み環境教育キャンプ2013」-報告①


 イベント:夏休み環境教育キャンプ2013
 日時:2013年8月8-10日
 場所:神奈川県藤野芸術の村
 参加者:子ども約40、保護者約30、ボランティア&スタッフ約50、総勢約120名

 ・「夏休み環境教育キャンプ」

 食物アレルギーなどで、普通のアウトドアには気軽に参加しずらい子どもたちに思いっきり遊んで

 もらうことを願って、アトピッ子地球の子ネットワークが毎年この季節に開催しているキャンプの紹介

 をします。いくつかの会社や生協さんも協賛されている中で、大地を守る会も十数年前から、野菜

 を中心に、このキャンプに食材を提供させていただいています。今年も、大地を守る会の会員の方

 が数組参加されていらっしゃいました。


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 (手前がテントサイト、奥が食事を準備する釜場)



 ・すべての食事はボランティアとスタッフの手作りで!

 2泊3日の全ての食事は全部この釜場で  
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 手作り。約120人のための食事のために

 は、朝8時食事開始だと5-6時からおきて

 火おこしから準備です。

 8月9日-10日などは藤野も35度。そして

 火のそばはまさしく猛火!そんな中でも、

 大学生を中心としたボランティアスタッフ


 
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  は明るくお互いにいろんなおしゃべりを

 して、楽しみながら料理をしています。

 そんな様子は暑さも吹き飛ばし、こちらも
 
 元気をもらえた気分でした! 
 
 
 
 
 
 
 
  

 ・保護者のプログラムも紹介

 普段、お子さんの食事で大変なご苦労をされ  
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 ているお母さんたちは、このキャンプではしばし

 そのデューティーから開放されます。

 そんな彼女たちのためのプログラムが準備されて

 います。キャンプ場を降りていったところに

 ある川の散策。谷の底にあるためと水のおかげで

 おそらく2-3度は体感温度が低かったでしょう。
 


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 30分ほど行くと、小さい滝にも出会えます。

 最近、この付近では熊の目撃情報もあり

 用心しながら進みつつ、ちょっとしたアド

 ベンチャー気分を味わったみなさんです。

 








 ・食物アレルギーに特化した食事

 参加する子どもたちは、いろんなアレルギー  
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 を持っています。参加者からは事前に周到

 な聞き取り調査が実施されており、細心の

 注意が払われています。

 この焼きそばは原料がきび。となりには

 「あわ」のものも用意されています。

 子どもたちは自分にあったものを選びます。




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 こちらの和え物には、大豆や小麦を使用

 していない、「キヌア」が原料の醤油で

 調理されています。このように、料理は

 やはりスペシャルなものが用意されて

 います。キャベツ、たまねぎ、にんじん、

 小松菜は、大地を守る会提供です。
 








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 子どもたちも、少し普通とは違っていて、「これは食べれるかな?」と聞いてきたりします。 

 食物アレルギーの人が食べられるものばかりなのに、子どもたちは確認せずにはいられ

 ないのです。

 こういうやりとりを聞いていると、なごやかなキャンプにあって、8月1-2日に聞いたばかりの

 夏期学校給食学習会での調布市で起こった、学校給食による食物アレルギー誤食死亡

 事故のことが頭によぎったりもしました。

 でも、子どもたちやボランティアの笑顔と楽しそうな会話、食事風景を見ながら、2日目の

 夕食はすぎていきました(報告②に続く)。
 
 
 









2013年8月 5日

2013夏期学校給食学習会


 2013夏期学校給食学習会
 2013年8月1日-2日
 夏期学校給食学習会実行委員会主催


大地を守る会が事務局をつとめる「全国学校給食を考える会」が主たる実施団体として1980年

より開催してきた、学校給食についての学習会を今年も開催しました。



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会場となった神奈川県民ホール。




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8月1日、13時-14時20分、山田真さん(小児科医)による講演。
演題:「福島はどうなっているのか」。
福島第一原発事故後の子どもたちを見守ってきた山田さんは、いろいろな課題や
問題点などを、熱心にお話しされました。



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8月1日、宝塚市調理員さんたちによる給食劇(その1)。
子どもたちに給食を楽しく身近に感じてもらおうと、調理員さんたちが自分たちで
考案し実践している給食劇を、会場で披露しました。



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8月1日、宝塚市調理員さんたちによる給食劇(その2)。




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8月1日、14:30-16:30、アレルギー座談会での鳥羽美智子さん(長野県栄養士)のスライド。



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アレルギー座談会での赤城智美さん(認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク

と鳥羽美智子さん。2012年12月の調布市の事故を受け、活発な議論がかわされました。




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8月2日、10-12時、大塚貢さんの講演。長野県真田町の校長先生であった大塚さんは、
学校給食を良くすることによって、生徒たちが変わっていった経験をお話しされました。



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大塚さんと会場との質疑応答。熱心なやりとりが続きました。




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8月1日、12:50-14:10、垣田達也さん、「学校給食のための安全な食品」。
6月に通過した食品表示法から始まり、とてもわかりやすく、現在の食品安全の問題を
解説していただきました。




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8月1日、14:20-16:00、各地からの報告。左が進行の大地を守る会、野田克己さん。
宝塚市から、学事課長の高田輝夫さんが発表されました。高田さんは、学校給食調理員
から課長になった方で、現場と管理職、両方を経験されて、そのうえで、問題点、
解決策をわかりやすく提言されました。日本一の学校給食を目指す宝塚の今後
大きな期待が持てます。


詳細は、「学校給食ニュース」にて報告いたします。






2013年5月23日

遺伝子組み換えサケとアメリカでのGM表示運動



大地を守る会も構成メンバーである、「食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク

(以下、食農ネット)が、国際生物多様性の日(5月20日)を記念して、アメリカ食品センター

のペイジ・トマセリさんをお招きしました。

トマセリさんは、弁護士として、モンサントなどを相手に、アメリカ市民の食の安全を求めるため

の訴訟活動をされています。アメリカでは裁判は一つの市民運動の武器なのです。



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今、アメリカでは遺伝子組み換えサケがFDA(アメリカ食品医薬品局)によって認可されようと

しています。このサケには、オオカミウオの成長ホルモンプロモータ遺伝子が挿入されており、

普通のサケより 3 倍の速度で成長するそうです。





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遺伝子組み換え作物大国のアメリカにあっても、動物性の食品が認可されるのは初めてのこと。

しかも、現在流通している遺伝子組み換え作物は、大豆、トウモロコシ、ナタネなどで、

ほとんどが動物の飼料か、加工食品の原料であって、アメリカ人にとっては、直接食べるもの

ではありません。

相当なアメリカ人が、このサケにはかなり面食らっているらしく、「表示くらいしてくれよ」と

いう運動が各州で広がっているということです。


トマセリさんによると、ことの始まりは、カリフォルニア州の主婦たちの草の根運動

だったということです。「Right to Know」、知る権利くらいは欲しいということで、

遺伝子組み換えの表示を求める運動が展開されました。


そして住民投票が実施されましたが、これに対抗して、モンサントやデュポン、バイエル

などのGM推進企業は、なんと4千5百万ドル(日本円で約40-50億円)ものコマーシャル費用を

投票前の3週間に投下し、残念ながら、49:51で、表示にNOの結果となりました。


これが昨年末(2012年末)のことなのですが、カリフォルニアという大きな州でのこと

だったので、この騒ぎは全米に広がりを見せたのです。その後、多くの州(19ほど)でなんらか

市民運動が活性化し、連邦議会にも影響が及んでいるということです。


しかし、遺伝子組み換えサケ、残念ながら認可され、販売される見通しです。

そうすると、切り身やスモークサーモンなどとして商品化されます。


次には、日本への売り込みがされるでしょう。手順としては、

1.食品安全委員会での安全性審査
2.安全だと認める
3.パブコメなどで市民へ意見を求める
4.厚生労働省での流通へむけての許認可作業
5.流通

ということになります。市民としては、3 で、いかに強く反対運動を展開するか。

日本には遺伝子組み換えサケなんていらいなという意思表示をするかになるかと思います。


今回、ペイジ・トマセリさんの話をお聞きし、遺伝子組み換え大国であるアメリカにも、

頑張っている市民運動はある、連携できる市民がいるということがわかりました。

ペイジ・トマセリさんが弁護士になるきっかけのひとつは、学生時代に、モンサントと闘う、

パーシー・シュマイザーさんのことを知ったことだということでした。パーシー・シュマイザーさん

とは、日本各地を講演活動で巡り、一緒に温泉にも入ったこともあります。

国や立場は違えども、目的をともにする仲間を見つけることができたシンポジウムでした。




2013年4月24日

「学校給食ニュース」のご案内


 今回の記事は、大地を守る会が事務局をつとめております「全国学校給食を考える会」が

発行しております、「学校給食ニュース」のご案内です。

 まず、「全国学校給食を考える会」は、保護者、栄養士を中心に、1978年にその活動を開始

し、その後、調理員、教員などの学校関係者を含めて、集会や学習会を開催してきました。

現在は、年間10回の学校給食ニュースの発行と、春に全国集会、夏に学習会を開催しています。

また、定期的に小規模な学校給食連続講座を開催しています。

 学校給食ニュースは、全国集会、学習会の報告、その時々の学校給食に関わる最新ニュース

お届けしております。

 今、学校給食の現場では、何が問題になっているのか。立場によって受け取り方は異なる

とは思いますが、全国学校給食を考える会が憂慮していますのは、「合理化問題」です。

学校給食も政治の流れを受け、合理化の対象となっています。

 給食が始まったころはほとんどが学校それぞれにあった調理場(単独調理場)が、大規模

センターにどんどん変更となっています。センターになることの問題点は様々あるのですが、

それが最も表面化したのは、堺市のO157食中毒事件です。一度、食材の汚染があると、

多くの児童が被害にみまわれてしまいました。

 もうひとつが、調理員などの民間委託化です。民間委託についても様々な議論がありますが、

栄養士が公務員である学校給食現場において、モザイク状に調理員だけ民間委託化される

ことに関しては、いびつな実態があるという声が、全国学校給食を考える会のメンバーからは

あがっています。

 そして大事な基本が、「食教育」です。全国学校給食を考える会では、「地場産直型学校給食」

理想として、顔の見える食材提供こそ、食教育の原点であるという認識にたっています。

ですが、合理化によるセンター化や弁当給食などの推進により、学校給食への「加工食品」、

「半加工食品」の導入がどんどん進んでいます。

 また、食の安全性の担保は、基本中の基本ですが、今、日本政府はTPP参加に向けて動き

だしています。TPPに参加してしまえば、遺伝子組み換え作物、食品大国であるアメリカから、

今以上の大量の物資が、表示なしで流入し、食の安全が脅かされてしまうのではないでしょうか。

全国学校給食を考える会としえては、TPP参加に対しては、原則反対の立場で日本政府の

動きを注視しています。

 そして、2011年3月11日、東日本大震災事故による福島第一原発で、放射能汚染が日本を

襲いました。その後の食品への監視体制については、子どもたちを守るために、学校給食は

最前線に立っています。全国学校給食を考える会では、集会、学習会でも、何度もこのテーマ

を取り上げ、みんなで勉強、議論を重ねてきています。

 そして、不幸な事故が続いてしまいました。2012年12月、東京都で学校給食が原因による

アナフィラキシーショックにより、亡くなってしまうということがおこりました。食物アレルギー

患者数は、統計によると、年々その数が増加しています。また、その医学的に明確な原因は

解明されていないということです。この問題に対する解答は、すぐに出るものではなく、学校

給食に関わる人々で真剣に考えていかなければいけません。「全国学校給食を考える会」

でも、以前よりおつきあいのあるアレルギー・アトピー患者団体である、「認定NPO法人

アトピッ子地球の子ネットワーク」などとともに、学習会、連続講座を開催し、この問題に対し

て少しでも子どもたちに対してどういったことができるか、情報の収集し、学習しています。


 こういった内容について、学校給食ニュースでは取り扱っています。5月号では、東京都

調布市のアレルギー事故報告書についての解説記事を掲載しています。


 また、3月27日に実施した学校給食全国集会のテーマである、「学校給食はどう放射能

汚染と向き合うか」の解説記事を掲載しています。


 学校給食ニュースに興味をお持ちの方、購読希望の方は、必要事項をご記入の上、

メールにてご連絡ください。こちらから、お返事いたします。


購読料 ¥3500(年間10回)
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「調布市のアレルギー児死亡事故調査報告に関する記事」




2012年12月12日

「食品への放射線照射はいらない!!」政府との意見交換会


~黒塗りの報告書~放射能に付きまとう影・・・

2012年12月6日 13時30分~15時30分
参議院議員会館


大地を守る会の顧問でもある里見宏さん(健康情報研究センター)(公衆衛生)は、放射線を照射

した餌をたべさせた動物に異常が出た経験をされ、それをきっかけに、市民の反対に協力されて

こられました。現在は照射食品反対連絡会の世話人をされておられます。この日も、進行の久保田

裕子さん(国学院大学教授)とともに、深い議論を展開されていました。


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(意見交換会の様子)



福島第一原子力発電所事故があり、多くの市民のあいだでは脱原発への流れがありますが、

原子力村や産業界にはまだまだ原子力依存べったりがあるのが現実です。放射線照射食品は

原子力産業と表裏一体ですので、今でも強力です。


ほとんど表面には出てきていませんが、ここ数年来、水面下、放射線照射食品に「安全」のお墨付き

をあたえようと、「原子力委員会」、「スパイス協会」、「厚生労働省」、「食品安全委員会」、が動いて

いました。現実はきっと、「原子力委員会」がほかのすべてを動かしてきたたのでしょうが。


放射線照射食品については、世界的に議論になっている化学物質は、アルキルシクロブタノン類です。

2002年のフランスのグループの報告によると、放射線照射によって食品中に生じるアルキル

シクロブタノンが、発ガン物質存在下において、その発ガン効果を促進する作用があることを

報告しています。


放射線照射によってアルキルシクロブタノンが発生することは確実です。ですから問題は、この

アルキルシクロブタノンに、毒性(発ガン促進作用、もしくは発がん性など)があるかどうかです。

2009年、食品安全委員会は、大阪府立大学の古田雅一教授を代表として、アルキルシクロブタノン

の安全性評価の研究を委託しました。総額は、3年間で、3千900万円です。


その結果が、2012年7月20日に食品安全委員会の放射線照射食品の専門委員たちに提出

され、説明されています。そしてすでに、食品安全委員会として、古田雅一教授の結果に

対する評価報告書もできあがっています。


ということで、放射線照射食品反対の市民の立場を理解してこられた、大河原雅子議員に

お願いして、食品安全委員会から、古田雅一教授の結果をとりよせてもらいました。

なんと、その報告書は、おどろくべきことに、ほぼ、黒塗りだったのです。





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(黒塗りの結果報告書)


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(食品安全委員会の古田雅一教授の結果に対する評価報告)


この黒塗りの報告書に驚かされ、照射食品反対連絡会の市民は、衆議院選挙、都知事選挙

などで世の中の多くの人々はそちらに目がいってしまっているのはわかっていたのですが、

とりあえず、集まることにしたのです。


この日の意見交換会に出ていた食品安全委員会からの出席者(官僚)の方の説明は、「論文」に

なってからということのみでした。「食品安全委員会は国際的な評価をしたと言われたいので、

論文になったものを評価したという実績にしたい。なので、論文になったあと、公表する」


この言い訳、一般の人には通用しても、事情を知る人にはちょっと通じません。

この官僚の方は、生物論文の査読や出版の現実を知らないのでしょうね。今、論文はメールで

やりとりされます。高等数学などの超難解なものは除きますが、生物論文で、その論文の

レベルと雑誌のレベルが適当なら、順調なら数週間~数ヶ月でアクセプト(受理)されます。


「食品安全委員会の評価」を見ると、古田雅一教授の結果は、日本の名だたる科学者で構成され

ているであろう専門委員が、感覚的ですが、「良」、と評価してるようです。そうだとしたら、まあ、

NatureとかScieceとかの超一流は無理としても、そこそこの雑誌ならば、すぐに(数ヶ月以内)に

掲載されることでしょう。


普通、7月20日に結果を出しているのなら、科学者であれば、その時点で仮に本文を書いていな

かったとしても、1ヶ月もあれば書ける。ということは、遅くとももう今頃はアクセプトされてないと。


それで論文になってないとしたら、それは、古田雅一教授が、今もって本文を書いてないということ

でしょう。それなら、それは、「怠慢」。3千900百万円もらって怠慢は許されないでしょう。


もしくは、結果を、専門委員と古田雅一教授で、・・・してるとか。あとで、都合よく・・・したものが

公表されるとか。これは、想像なので、あってはならないことですが。


この黒塗り現象、東京電力福島第一原子力発電所事故報告書のときもありましたよね。


もう一つの直感的な理解としての理屈。「委託研究」。「学術研究」とは違いそう。

何をいってるかというと、文部科学省などから、「科学研究費」としてお金をもらって研究をする

場合、「新規」の研究を狙ってやることがほとんど。わかりやい例で、iPS細胞のようなものが

あります。つまり、論文にせずに、勝手に公開したりすると、国家的な損失となります。ですから、

「科学研究費」の場合は、論文にする前に公開したりできない、っていう理屈はありえる

(厳密な法的解釈は抜きで)。

しかし、直感的に、今回のような委託研究は違うと感じます。アルキルシクロブタノンについては、

フランスの結果が先に出ています。その結果が、白か黒かを確かめるための研究です。それが

どちらにでようが、それが特許とか、ノーベル賞とか、名誉とか、ほとんど関係しそうにない。

というより、世界中で、誰かが先に、実験として、争ってそうにもない? というか、実際、フランス人

が先にやってるし。あの、食品安全委員会の官僚の人は、本当は何の言い訳を言いに来たの

でしょうか? 


里見宏さん、科学者ですから、この辺の裏話、全部わかって、つっこんでましたが、官僚の人、科学者

でないので、「食品安全委員会は科学的にやります」と、非科学的な回答に終始していました。

残念ながら。



誘導放射能の問題

今回の意見交換会で、もう一つの課題が、里見宏さんから、提出されました。それが誘導放射能です。

専門的な話しになるのですが、簡単にいうと、放射線照射食品レベルの高レベルの放射線を照射

すると、食品そのものの中に、放射性物質ができるということです。

これは、まだ、確実には証明されていませんし、里見宏さんも、確実だとは言ってはいません。

危険性を指摘しています。

しかし、これが本当のことだとすると、非常に怖いことです。

学校給食を考える会副会長の野田克己さんは、「もし仮に、誘導放射能が現実にあるとすると、

今、出回っている照射じゃがいもは汚染じゃがいもということになります。そのことについての

ご意見をお聞かせください」と、厚生労働省につめよっていました。

今後の課題ですが、重要課題です。



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「ちばてつや」さんが協力

里見宏さんは、「あしたのジョー」で有名な、ちばてつやさんのご近所さん。そのご縁で照射食品反対

連絡会のチラシを書いていただいています。照射のターゲットとしてとして狙われるている、肉、

香辛料(スパイス協会)や、オーストラリアで実際にあった、照射ペットフードを食べたネコで起こった

神経マヒなどが描かれています。


放射性照射食品は、元々が、原子力発電所でできるコバルトをもとにした技術。つまり、原子力発電

由来技術。そして、それでできる食品にもいくつかの危険性が潜んでいます。


12月6日は、大地を守る会の吉田和生事務局長も積極的に発言し、議論を展開しました。


放射線照射食品は、遺伝子組み換え食品ほどにはなじみが薄いのですが、アメリカでは生肉など

にも実施されており、TPP(環太平洋経済連携協定)といったことになれば、すぐにでも大きく一般化

するかもしれません。みなさん、ぜひ、今後はニュースや新聞など、注視してください。




2012年11月 7日

食品表示一元化問題 ~遺伝子組換え食品編~


前回の添加物編(→URL)に続いて、今回は遺伝子組換え食品編とします。遺伝子組換え食品は、

添加物と比べれば、法律的な位置づけなどもまったくシンプルで、争点も明確だと思います。

前回の添加物を理解していただけたみなさんなら、5分でわかっていただけると思いますので、

どうぞ気楽にお読みください。


消費者庁Q&A(→URL

厚生労働省(→URL

農林水産省(→URL


法律的な解説

添加物と違って、種類がたくさんあるわけではないのですが、一応、一通り、法的な位置づけ

などを追っていきたいと思います。


食品衛生法
食品が組換えDNA技術(酵素等を用いた切断及び再結合の操作によつて、DNAをつなぎ
合わせた組換えDNA分子を作製し、それを生細胞に移入し、かつ、増殖させる技術をいう。
以下同じ。)によつて得られた生物の全部若しくは一部であり、又は当該生物の全部若しくは
一部を含む場合は、当該生物は、厚生大臣が定める安全性審査の手続を経た旨の公表が
なされたものでなければならない。


遺伝子組換え技術を用いた食品は、一応、「安全性審査」を経て、認可される仕組みとなっています。

しかし、その実態は大変にあやういものだということがわかる事件(事柄)が、昨年、発生しました。

それは、遺伝子組換え技術で作成された微生物を原料とした、添加物の問題です。輸入品の中に、

認可されていない添加物(遺伝子組換え微生物由来)が混入していたことが発覚したのです(→URL)。

普通の市民感覚からすれば、厚生労働省はその販売業者に対しすぐに回収指示を出し、原因追及

などをすべきでしょう。しかしなんと彼らは、これらの添加物をたいした審査もせずに、後追い認可

したのです。行政がいかに業者よりであり、国民の安全を軽んじていることでしょう。これで、この

「認可制度」の信頼性も、一気に地に落ちた感がしました。



表示のはなし

ここまでは厚生労働省の食品衛生法の問題でしたが、ここからは表示になります。表示は、

今のところ、農林水産省管轄のJAS法で定められています。文章は長いのではしょりますが、

「JAS法第7条第1項」に規定されています。まず、上記の問題のような「添加物」の遺伝子組換え

食品は、そもそも表示の対象にすらなっていません。図1を見ながら、読んでください。

まずは、表示対象となっているものが何か、から見ていきましょう。まず、現在の日本で認可されて

いる遺伝子組換え作物は、大豆、じゃがいも、なたね、とうもろこし、わた、てんさい、アルファルファ、

パパイヤです。これら自体やこれらが原料となった加工食品が、表示の対象となっています。

認可されていないものは流通していたら、それ自体が違法だということです。

そして、加工食品にも表示義務となる対象群があって、納豆、きな粉、コーンスターチなど、

33品目群が指定されています。逆に言うと、遺伝子組換え作物が原料であっても、対象品目群

でなければ、表示対象となりません。今のところ、そのような商品が販売されている形跡は

ありませんが、逆に言うと、表示されないので見つけるのも不可能ということになります。


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で、ここからは「駄目なルール」ばかりになってしまいます。

「上位3品目ルール」
今、加工食品は多種類の原材料から作られています。遺伝子組換えの表示ルールでは、上位3品目
だけが表示対象で、それ以外に遺伝子組換え作物が使われていても、表示されません。


「全体の重量に占める割合が5%以上」
上のルールに加えて、重量比が5%に達していない場合は、表示の対象になりません。遺伝子
組換え微生物由来の添加物などは、ほとんどの場合、1%未満しか使用されないので、対象に
なりません。


「混入5%許容ルール」
そして、アメリカ、及び事業者への最大の配慮から生まれたルールが、5%許容です。遺伝子
組換え作物の最大の生産国はアメリカです。特に、大豆、とうもろこしについては、アメリカの
畑の90%以上が遺伝子組換えになっています。アメリカから作物を輸入する場合、何ヶ所かの
港に集められ、コンテナに積み込まれ、大きな船で運ばれます。その作業場は、広大で細かい
分別まではできません。今、国どおしで、「分別生産流通管理」に関する規定が決められ、
「非遺伝子組換え作物」の流通が実施されています。この規定を使って流通したとしても、
先述のような理由により、一定の割合で遺伝子組換え品が混入してしまっています。最近の
調査では、3%前後の混入があるということです(伝聞で、根拠となるデータは持っていません)。
このような事態をふまえ、非遺伝子組換えの「分別生産流通管理」をしたものであれば、遺伝子
組換え品の混入(5%まで)があっても、「非遺伝子組換え」として扱っていいことになっています。


「非検出対象外ルール」
最後に紹介するのが、原料が遺伝子組換え品であっても、最終加工品に、組換えDNAやそこ
から生じたたん白質が、現在の技術で検出できなければ、表示対象外、というルールです。
これにあてはまる商品群が、「油」、「醤油」などです。油には「なたね」、「綿」、「とうもろこし」
などが、醤油には「大豆」などが使用されています。


非検出対象外ルール、があるために、実に多くの加工食品が、遺伝子組換え、の表示から

逃れています。輸入実績から見ると、日本はアメリカと並び、世界最大の遺伝子組換え食品

消費国です。しかし現実には、「遺伝子組換え」、と表示された商品は、日本にはほとんどあり

ません。これは、上記四つの例外規定のためです。つまり、今の表示ルールは消費者にまったく

何も示していなくて、「遺伝子組換え食品大量消費国」という事実を覆い隠しているだけ、

ということです。


では、私たちは何を求めていけばいいのか。その答えはすでにEUが出してくれています。EUの

ルールは、図2を見てもらえばわかりますが、完璧に日本の例外を排除するものとなっています。

上位3品目でなく全品目が対象なので、「添加物」までカバーしています(一部、加工助剤などでは、

表示対象にならない規定もあり)。重量比による例外規定もありません。そして肝心な点が、

非遺伝子組換え作物に混入している遺伝子組換え品の割合を、0.9%までとしている点です。

これで、アメリカからの輸入作物は、ほぼ全て「遺伝子組換え」と表示されます。最後に、

「非検出対象外ルール」でなく、トレーサビリティで遺伝子組換えが確認できるものは、表示対象

だということです。これらのルールにより、例えば日本で「遺伝子組換え」ではないとして販売して

いる商品が、同じ中身でEUに輸出されると、「遺伝子組換え」の表示で販売されている場合があり

ます。そういった実例を、「遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン」の方がベルギーで発見され、

会議で紹介されていました。

また、EUのルールでは、家畜飼料も表示対象です。そして、外食産業で遺伝子組換え商品が

販売される場合にも表示義務があります。そのままでなく、調理して出される場合は対象外です。

EUの表示についての参考サイト(→URL



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コストもかからない、スペースもいらない

「遺伝子組換え」表示に関しては、消費者は、単純にその商品に遺伝子組換え作物が原料として

使用されているか否かが知りたいだけ。単純に、該当するものに「遺伝子組換え」と書いてもら

えればいいだけです。それには、コストもスペースもいりません。政治家、行政の判断だけです。

ぜひ、市民の思いをこれらの人々に伝えて、「遺伝子組換え」表示を実現させていかなければ

なりません。


新しい技術が新たな脅威に

表示の問題はまだまだ残っていますが、そんな中、遺伝子組換えに関しては、新しい技術を

使った遺伝子組換え微生物をメインにした開発が進んでいます。そしてその新しい技術に対して、

厚生労働省は、どんどんとお墨付きを与えてしまっています(→URL)。

それらは、「セルフクローニング」、「ナチュラルオカレンス」、「高度精製品」、「人口制限酵素」など

という言葉で表されるものです。

専門的なことについては、また別の機会にするとして、これらの言葉については、覚えておいて

いただき、報道などにも注意を払っていただければと思います。

市民運動としても、これらの技術に関しては、注視、監視していきます。




2012年9月24日

GMOフリーゾーン欧州会議報告会(2012年9月20日)


遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」ではこれまで、遺伝子組み換え作物のない地域、

GMOフリーゾーン、というアイデアを日本に紹介し、生産者(農家)、販売店、消費者の人々に

宣言してもらうという活動を展開してきました。その結果、日本でも多くの地域がGMOフリーゾーン

となってきました。遺伝子組み換え作物は、現在、日本では商業栽培はされていませんが、いつ

なんどき、商業栽培をする農家が出るやもしれません。今のクリーンな状態を守るためにも、日本中

を巻き込んで、GMOフリーゾーン運動を展開していかなければいけません。


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当日のプログラム



アメリカ(モンサント社)の隙を突いたとんでもない戦略~ラムサール条約会議において


当日(9月20日)は、GMOフリーゾーン欧州会議報告の前に、国際的に重要な事件についての

レポートがありました。それは、今年の7月6-13日にブカレスト(ルーマニア)で開催された、

ラムサール条約締結国会議でのできごとです。ラムサール条約についてはリンクの「ウィキ」を参照

していただきたいのですが、世界に残された貴重な湿地の保全に関する国際条約です。その会議に

アメリカ(その背後にはモンサントなどの種子多国籍企業があります)が、「水田(これも一つの湿地)

の農薬を減らすために、遺伝子組み換え稲の導入を許可する」案を、提出したきたのです。ラムサール

条約に参加する各国の代表者は、環境系の人の中でも、どちらかといえば遺伝子組み換え技術に

ついては不案内の人が多いのです。なので、反対の論陣なども張りにくいということが想定され、

そこの隙をつく作戦をアメリカはとってきたと思われます。 しかし、そこは遺伝子組み換えに否定的な

EU各国の代表団や、日本から事前にこの情報をキャッチして反対の論陣をはった、日本消費者連盟

国際部から派遣されたマーティン・フリッドさんらの努力によって、なんとか今回の提案は阻止され

ました。しかしながら小さな隙も見逃さない遺伝子組み換え推進派の動きには驚かされます。

この経緯については、消費者レポート1518号(9月21日発行)に詳しく掲載されています。

日本消費者連盟までお問い合わせください。


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ラムサール条約の会議で活躍された、日本消費者連盟のマーティン・フリッドさん




世界に拡散する遺伝子組み換え作物


まずはとても残念な状況から。2011年現在、遺伝子組み換え作物は、17ヶ国以上で、160万km2

で栽培されています。世界の耕地面積のほぼ 10% が遺伝子組み換え作物で覆われてしまって

いるのです。2000年のときで約 40万km2 であったので、急速に拡大しているのが実情なのです。



一方で、GMOフリーゾーン運動も世界で拡大している


市民側も嘆いているばかりではありません。1999年、スローフード運動で有名なイタリアで生まれた

GMOフリーゾーン運動。生産者(農家)、流通、消費者が以下のことを宣言していく運動です。

・ 遺伝子組み換え作物を作らない(生産者)
・ 遺伝子組み換え食品を買わない、売らない(流通)
・ 遺伝子組み換え食品を買わない、食べない(消費者)

2005年にドイツで第1回GMOフリーゾーン会議が今年で7回目。9月4-5日に、ベルギーは

ブリュッセルで開催されました。そこに、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンから西分千秋さん

日本消費者連盟から纐纈美千世さんが出席されました。2010年現在、GMOフリーゾーン宣言をした

地域は、169都道府県、123の地域、4,713の市町村、31,357人の個人がいます。



GM大国、アメリカの市民の間でも広がる、表示運動


世界最大のGM作物栽培国、アメリカでは、現状、遺伝子組み換え食品にはまったく表示はありま

せん。1996年の栽培開始依頼、表示を求める小さな市民運動はあったのですが、モンサント社に

よる妨害工作などによって、ことごとく黙殺されてきました。しかし、ついに、市民運動の先進地域で

あるカリフォルニアで、大掛かりな市民運動が展開され、議会にかけられ、住民投票にまだいたって

います。この運動の基本理念は明確で、遺伝子組み換え食品の安全性などではなく、「知る権利」

の要求です。市民には何を買って食べているか、「知る権利」があるだろうということ。運動の標語も

「 Right to Know 」。日本からも大いにエールを送りたいし、日本における表示問題(→過去記事

も頑張らなければなりません。


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Right to Know 」運動



EUでの食品表示、遺伝子組み換え食品表示の実態

いま、日本では食品表示一元化問題で法案が作成されつつあります (→過去記事) 。

食品表示先進国であるEUでは、遺伝子組み換え食品についても先駆的な取り組みをしています。

まず、2点で大きく日本と違っています(→参照記事)。

1. DNA、タンパク質の検出できる残留物がなくても表示 → 日本で対象外の油に表示義務
2. 輸入時の混入について、0.9% まで許容 → 現在の混入が 1% 以上なので、全体が表示義務

この2点のしばりがあるため、EUでは多くの食品に遺伝子組み換え表示があります。

写真はないのですが、例えば日本からEUに輸出している「ミツカン酢」。酢には添加物的に、

トウモロコシ由来の抽出物が入っていて、それにはアメリカ産が使用されています。日本では、

「輸入時の混入について、5% まで許容」のルールによって表示されていませんが、EUでは

「遺伝子組み換え」の表示がされています。


EUでの表示で、とても意味があると思った、「飼料の表示」

いま、日本では食品ではない、家畜の飼料、については、遺伝子組み換えの表示規制はありません。

しかし、EUでは、「家畜の飼料」、が遺伝子組み換えの表示対象となっています。これは、家畜生産者

の意識を高める上で、非常に意味があると感じました。日本に入ってくる、大豆、トウモロコシ、ナタネ

などの家畜飼料は、現在、輸出国(主にアメリカ、カナダ、ブラジルなど)で、IPハンドリング、分別生産

流通管理システムによって、遺伝子組み換えのものと、非遺伝子組み換えのものが分けられて

います。しかし、これら輸出国の輸出港などは広大で、分別していても、「意図せざる混入」があります。

また、現実は不明なのですが、すでに畑の段階で、交雑していることも考えられます。結果として、

非遺伝子組み換えのものにも、数%、遺伝子組み換えが混ざってしまっているのが現状です。

そのことを、飼料の袋に、「非遺伝子組み換え(混入有)」、「不分別(ほぼ遺伝子組み換え)」、の

ように表示すれば、使用する生産者も、それを意識すると思います。反対運動は、まずは意識する

ことからがスタートだと思います。その点、EUの制度は大いに参考になります。





2012年9月 3日

NEWS 大地を守る2012年9月号 放射能に克つ!

東京電力福島第一原発の事故から1年半が経ちましたが、生産者と消費者の方々の不安はまだまだ続いています。
食品の安全性と持続的な農業を実現していくために、放射能汚染をどう乗り越えていけばよいのか......。
まさにこれからが正念場だと大地を守る会は考えています。

(NEWS大地を守る編集部)

流通レベルの検出は低減
   今後のカギは産地での対策


 大地を守る会は昨年の原発事故後、食品中の放射性物質に対する自社測定を強化してきました。測定している検体数は業界トップクラス。外部機関にもサンプリング測定を依頼して、検査の客観性が保てるように努めています。
 その結果は、どうだったのでしょうか? 昨年はまだ放射能が微量ながら検出される食品もありましたが、今年に入ってからは、ほとんどの食品において不検出という結果が続いています。
 流通段階での放射能汚染を別の角度から確かめるため、大地を守る会は、「放射能測定おうちごはん」の取り組みも始めました(コラム参照)。
 「消費者の間では放射能に対する不安がまだ根強いので、入荷した食材を測定して『ご安心ください』というだけでは不十分だと考えました。高精度の測定機器を消費者のためにもっと活用しようと始めたのが『放射能測定おうちごはん』です」(大地を守る会放射能対策特命担当・戎谷徹也)
 7月21日段階で21家庭のサンプルを測定しましたが、こちらの調査でも、いずれのご家庭のサンプルにおいてもすべて不検出という結果が出ています。
 ただ、流通している食品の測定結果がほとんど不検出だからといって、それだけで安心できるわけではありません。水産物や果樹をはじめ、放射性セシウムがどのように移行していくのか、今後も注視しなければいけないからです。
 「これからは流通レベルだけではなく、その上流に当たる生産地の対策をさらに強化していきます。そのために測定機器を生かしていくことも重要だと考えています」(戎谷)
 流通レベルにとどまらず、生産地での根本的な対策も拡充すること。それが、安全な食品と持続可能な農業への大きなカギとなります。
 2~3ページでは、消費者とともに放射能について学ぶ「放射能連続講座」、農家と協力して進める産地での活動など、大地を守る会の取り組みについてさらにご紹介します。

株式会社 大地を守る会
放射能対策特命担当
戎谷徹也

1日分の食事を丸ごと検査
 放射能測定おうちごはん


 実際に口にする食事にはどの程度の放射性物質が含まれているのか? それを確かめるための取り組みが「放射能測定おうちごはん」です。※現在は受付していません(8月24日現在)。
 インターネットでモニターを募集。ある日の3 食分のサンプルを送っていただき、それを丸ごとミキサーにかけて測定する「陰膳方式」で測定しています。モニターの方々の食事の中には、大地を守る会以外の食材も含まれています。測定機器はゲルマニウム半導体検出器。検出限界値はセシウム134などの核種ごとにキロ当たり約1 ベクレルと、高い精度で測定しています。7月21日段階で21 家庭のサンプルを測定しましたが、調査結果はいずれも不検出でした。

モニター会員の感想

 「外食や学校の給食など、どこで口に入るかもわからず、安心できないと思っていました。今回のことで、少し気持ちが楽になりました」(都内40代女性)





実際に食卓に並んだ
食材を少しずつ取り
分けてもらったものを
サンプルとして測定。




農業の未来と食の安全を守るために

大地を守る会では、高精度の測定機器の導入や放射性物質の独自基準の設定など、
さまざまな対策をとってきました。しかし、測定や基準値だけで
消費者や生産者の皆さんが納得する安全対策がとれるわけではありません。
放射能への理解をともに深め、生産者と一体になった取り組みを通して対策を進めていきます。


さまざまな専門家を招いて理解を深める試み
 放射能の不安と向き合うために必要なことは何なのでしょうか。消費者にとっては、より広く、より正確に放射能の知識を深めることが役に立つはずです。そこで大地を守る会は、6月から、専門家を講師に招いた「放射能連続講座」を開催しています。
 第1回では、NPO 法人市民科学研究室代表の上田昌文さんをお招きし、放射能汚染の状況と今後の影響について、データをもとにお話をしていただきました。また、第2回では、元放射線医学総合研究所内部被ばく評価室長の白石久二雄さんをお招きし、内部被ばくを防ぐための食事のあり方についてお話しいただくなど、放射能問題について、各分野の専門家と直接交流できる連続講座となっています。
 この連続講座では、放射能問題の根深さを思い知らされる場面もありました。第1回目の講座の冒頭と最後に、会場に向けて次のような質問をしたときのことです。
 「検査して、ND(検出限界値以下)が確かめられたものであれば、福島県産の野菜を購入しますか?」
 冒頭での回答は、イエスとノーがほぼ半分ずつ。そして、講演の最後での回答もイエスがほんのわずかに増えるにとどまりました。
 インターネット中継で参加した視聴者からは、ツイッターで「購入できないという消費者を敵視しないでください」という意見も寄せられました。
 「消費者と生産者のつながりを取り戻したいと考えていますが、その壁は思ったよりも高いなと感じました」(戎谷)
 連続講座の企画者にとっては重い課題が残りましたが、率直な意見交換のなかから、より深い理解が生まれることが期待されています。

子どもたちの世代まで有機農業を引き継ぎたい
 大地を守る会は、苦労の多い有機農業に取り組んできた貴重な生産者を、放射能汚染を理由に切り捨ててはならないと考えています。環境や食の安全をきちんと考えて取り組む農家を、将来の子どもたちの世代まで残していくことも大切だからです。
 「この先、放射能に限らず、どんな化学物質によるリスクが発生するかもわかりません。ですから、将来の世代のためにも、農地を守ってくれる農家を育てていくことは、とても大事なことだと思うのです」(戎谷)
 地球規模でみると食料・水不足が進んでいます。食料安全保障を考えたとき、生産技術のレベルの高い日本の有機農家を支えていくことは、重要になってくるのではないでしょうか。
 連続講座のなかでは、「放射能で汚染された地域の農家は、生産するより国や東京電力に補償を求めるべきではないか」という意見もありました。
 たしかに補償金をもらえれば、農家も一時的にしのげるかもしれません。しかし、たとえ1~2年でも農地を放っておけば、農地は一気に荒れてしまいます。
 いったん荒れた農地を元に戻すのはとても難しくなってしまうのです。
 「日本はいま、耕作放棄地が広がって、食料自給率を高めるのにも苦しんでいます。そうしたことを考えると、補償金で済ませるのではなく、大切な農地や生産者を将来に引き継いでいくことが大切ではないかと思うのです」(戎谷)
 一部の流通業者のなかには、放射能が検出された農作物があった場合、その地域全体の取引をやめると発表しているところもあります。
 しかし、大地を守る会では、これまでつながりを深めてきた農家たちを、そんな形で切り捨てることは考えていません。
 それよりも、放射能が検出されないよう、また、検出値が1ベクレルでも低くなるよう、産地において対策を進めることこそ大切だからです。
 そのために進めてきたのが、生産地への測定器の貸し出しです。例えば、福島県須賀川市・ジェイラップでは稲田稲作研究会生産者のすべての田んぼの土壌を測り、玄米への移行を調べ、今年は反転耕を実施するなど、継続的な対策に活かしています。
また岩手県釜石市・NPO法人東北復興支援機構では、釜石市のバックアップも受けながら三陸の水産物の測定を継続的に行っています。漁業の再興が放射能によって妨げられないためには、生産基地でしっかりとチェック体制を築くことが必要です。
こういった応援ができるのも大地を守る会ならでは、だと思っています。

生協など4団体と協力して社会的モデルをめざす

大地を守る会では、国の新基準値に先立って、独自の流通基準値を2月20日から運用開始しました。国の基準値に比べて、乳幼児食品は8分の1、米は10 分の1など大幅に低い値を設定しています。また、基準値や分類は、継続して見直す方針です。
 「この基準値は農家にとって、放射能と闘うための出発点であり、闘うための励みとなるものにしたいと思っています。その基準値をクリアしていくためには、やはり当事者である農家を支援していく必要があります」(戎谷)
 大地を守る会は、同じく独自基準を設定して内部被ばくを抑える取り組みをしている4団体とともに、昨年9月、「食品と放射能問題検討共同テーブル」を発足させました。これまで「共同テーブル」は、厚生労働省に対して、よりきめ細かい基準値の検討や検査体制の拡充を要望するなどの活動をしてきました。今後は、各団体の放射能の測定結果を共有して、対策に生かすことができるよう協議していく方針です。
 「それぞれの測定結果を共有すれば、全体の傾向もより正確につかめます。私たちのネットワークの信頼性を高めて、社会的なモデルになれるようにしたいと考えています」(戎谷)
 日本の食の安全を守っていくためには、消費者と生産者、そして流通業者が一体となって、失われかけたつながりを取り戻すことが不可欠です。大地を守る会は、これからも生産者と消費者とを直接つなぐ場をつくりながら、この放射能の問題に正面から向き合っていきます。
10月6日(土)は連続講座第6回「低線量内部被ばくを考える」を実施します。また冬頃に連続講座の第2クールの開催も検討しています。興味のある方はぜひご参加ください。

放射性物質に対する大地を守る会の主な取り組み
自社測定
ゲルマニウム半導体検出器、NaIガンマ線スペクトロメータ(昨年6 月購入)など高精度機器を導入して、業界トップクラスの検体数の自社測定を行っています。

食品と放射能問題検討
共同テーブル株式会社カタログハウス、パルシステム生活協同組合連合会、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、グリーンコープ連合とともに、昨年9月に設立。

放射能測定おうちごはん
モニターの1日分の食事を全部ミキサーにかけて測定する「陰膳方式」で調査し、その結果を、大地を守る会のホームページで公表しています。

産地への測定機器の貸与
2台のNaIガンマ線スペクトロメータを、ジェイラップ(福島県須賀川市)とNPO法人東北復興支援機構(岩手県釜石市)に貸し出しています。

自主基準の設定
2 月20日から運用開始。国の新基準値に比べて、牛乳は1/5、乳幼児食品は1/8、米は1/10と大幅に低い値を設定。
基準値や分類は、これからも継続して見直す方針です。

放射能連続講座
放射能汚染の実態を見すえ、どう立ち向かっていくかを考えるため開催。インターネットのユーストリームでも中継を見ることができます。

放射能連続講座をインターネット動画で見ることができます
 これまで開催してきた放射能連続講座の様子を大地を守る会のホームページ上で動画公開しています。専門家のわかりやすい説明や、ワークショップを通じた消費者同士の交流など、講演の具体的な内容や会場の雰囲気をご覧いただくことができます。
詳細はこちら
/cp/renzokukouza/



2011年12月 1日

第6回きのこ生産者会議報告

 うっしーこと牛島真也です。

佐藤輝美CSR運営委員による、第6回きのこ生産者会議報告をお届けします。

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11月10、11日の2日間にわたり、長野県須坂市で第6回きのこ会議が行われました。


開催された会場は、長野県須坂市須坂温泉古城荘。
ちょうど菊が満開で、あちこちにものすごく手を掛けた菊の花が飾られていました。

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旅館のエントランスからの眺め


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中から中庭を眺めたところにも

 

美しい菊の花を横目に見つつ会場へ

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14:15分より会議開始です。


まず、藤田社長のあいさつ、2日目の施設見学を引き受けてくださった、

有限会社キノコ村の荒井社長からお話がありました。
 
14:30分よりキノコの栽培基準についてのディスカッションが始まりました。
まず、なぜ、ここで、栽培基準のディスカッションを行うのかの、説明がありました。
 
今までは、Non GMの資材を使用する、国産のものを使用する、というのが大きなテーマだったのですが、

Non GMの資材の証明書が取りづらくなってきているということと、

(証明書をだしてくれない資材屋さんが増えてきた)原発事故による放射性物質の飛散の問題があり、

ここで改めて培地の基準の見直しを感じたため、今回の会の開催に至ったとのことでした。
 
この背景には、福島産のオガ粉(おがくずの粉)が全国シェアの3~4割を占め、原発事故の影響で、関東圏での福島産以外のオガ粉を確保するのが難しくなっているのではないか、ということと、米ぬかについても同様な心配がある、ということがあります。
 
ここで、各生産者にそれぞれの状況の確認と、今後の見通しについて話していただきました。
 
いずれの生産者の皆さんも、気にしておられ、すでに放射性物質について汚染されていないことが確認された資材の確保に手を打たれていました。証明書のほうも、みなさん、資材屋さんが出してくれた、ということで、一応なんとかなっている、という印象をもちました。
 
一応としたのは、放射線の影響が長期にわたる場合、果たしてこのまま確保し続けられるかどうかについては不透明だ、というその場の見解があったからです。
 
ただ、原木しいたけについては、原木のシェアも福島が全国の約1/3を締めており、西日本から原木を運んでくるとなると、そのコストもあり、なかなか難しい問題が残っているようでした。
 
林野庁から出ている資料にはキノコ類の移行係数は3、となっていたのですが、実際はそこまで高くなかったことが、測定値の報告から確認されました。

かといって、やはり培地にはいっているのでは、キノコに入る可能性が高くなってしまうので、

やはり、培地に入らないように資材を手配するのが一番要になるということも改めて確認されました。
 
最後に参加した消費者CSR運営委員からのあいさつがありました。
その中で陶消費者運営委員が、「キノコは自然界の中で、生産者(植物)、消費者(動物)分解者(菌やバクテリアなど)に分けたとき、分解者にあたり、分解しつつ、そこから食料がとれるということはすばらしい。」と言われたのが印象に残りました。

 
2日目は、有限会社キノコ村さんの栽培施設を2箇所見学しました。
 
1箇所目はレトロな感じで、いろんなキノコが、一緒のお部屋で栽培されていました。
案内してくださった、キノコ村さんの荒井さん(社長の息子さん)は、サーカス小屋、なんて表現をされていましたが、

色々な色のキノコが、レトロな感じの同じ部屋にあるのは、なんか楽しげで、みんなでわいわいいいながら大きくなっていっているように見えました。
普通、同じキノコだけを一部屋で育てることが多いそうで、他の生産者の方もびっくりされていました。
 
2箇所目は、うってかわって近代的な建物で、3階建ての高さの建物が吹き抜けになっていて、

棚がびっしりあり、そこに培地が入っているポットが、コンピューター制御されたクレーンで運び込まれて、整然と並んでいました。

そこで栽培されていたのは全部ブラウンえのきでした。
建物の中が細長い部屋で区切られており、それぞれ、温度や明るさ、湿度が変えて管理されていました。


最後の部屋はとても寒く、収穫間近のえのきがたくさんならんでいました。

ここの工場のえのきの特徴は、腰の部分に紙をまかず、ちょっと背が低いことと、傘が開いているので、

とても大きく、わさわさ、とした感じのえのきになっていました。

 
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2箇所目の栽培棚

奥が見えないぐらい遠いです。また、天上もものすごく高いです。
ここを毎日上から下まで、置くから手前まで登って降りて、を繰り返して、

どれを出荷するか決めているそうです。

 
そして一番驚いたのは、ここまでコンピューター制御されているのに、

収穫するかどうかの判断は、目視で行われており、そのための人間が乗る用の乗り物はないので、

命綱を着けて、毎朝、この3階建てのたかさまであるたなを登ったり降りたりして確認している、

というところでした!

「いい運動になります。」と笑っていらっしゃりましたが、とても大変なお仕事だと、本当に驚きました。
 
 
今回の会議で、あらためて大地のキノコ栽培も、ほんとうに生産者の皆さんの努力で支えられていることがよく判りました。

また、いろんなキノコがあることも判りました。


これからもおいしくて信頼のできる大地のキノコを食べ続けて生きたいな、と思いました。


皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。


消費者CSR運営委員 佐藤 輝美
 
 



2011年8月17日

2011 米生産者会議報告 in 北海道

うっしーこと牛島真也です。

今日は久しぶりに、理事、改め、CSR運営委員による生産者会議報告をお送りします。

 

登場するのは、大地を守る会のイベントでの「生きもの調査」でもおなじみの、

"陶博士"こと、陶武利運営委員です。

稲作体験イベントなどで陶委員に会ったことのある方も多いかと思います。

果たしてどんな報告が届いたのか?!乞うご期待。

 

↓↓↓↓↓

CSR運営委員の陶です。

個人的な感想を交えてレポートしたいと思います。


今回「お米の生産者会議」が行われたのは、「涼しく短い夏」というイメージの北海道でした。

イネは元々熱帯を起源とする作物ですので、本来北海道は、稲作に適した環境ではないわけです。

ところが、調べてみると、今や生産量は全国1位。

一体、どうやって負の要因を克服し、今の生産量を築いたのでしょうか?

そんな興味を持って参加してきました。

 

講演内容は、「おいしくなった道産米の秘密」~北海道稲作と品種改良のあゆみ~。

なんと、生産量だけでなく、味も変わってきているようです。

後ほど食味会も行われるとのことで楽しみです。


講演して頂いたのは、菊池治己先生。元上川農業試験場長。

まずは、北海道の開墾の歴史から。

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森林を開墾して水田にしたそうですが、ユンボもない時代に相当大変なことだったと思います。

田んぼに残る木の切り株が当時の苦労を伺い知れます。


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稲作は、明治10年頃からどんどんと北進していったそうです。

明治33年を見ると、ちょうど今の札幌辺りまできています。

ちなみにこの年は、エゾオオカミが絶滅してしまった年でもあります。


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北海道は、やはり内地と違って寒い。

 

4年に一度は冷害に見舞われるという状況があって、以前としてそのリスクはあるそうです。

そんな厳しい環境条件の中、育種をどうやって進めていったのか?

 

育種のプロジェクトが始まったのは1980年。なんと、今から30年以上前にさかのぼります。

稲は普通に作ると1年に1作しかできませんが、もし1年に2作、3作とできれば、

育種のスピードを早めることができます。

それを実現する為に最初は鹿児島県や沖縄県にお願いして作ってもらったこともあったそうです。

 

その後、道南農試に大型の水田温室を用意し、2期作の体制を整えました。

30年で60年分の仕事ができるというわけですから、すごいことです。


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冷害に強い個体を選抜する為には、人工気象室も用意。

「冷害に強く、生産量も多い」という性質だけではお米は売れません。味も重要な点です。

 

そこで「北海道のお米はまずい」といわれる理由を分析したところ、

アミロース含有量が低くなりにくい為、粘りが無くなりおいしくない、ということが判明。

(アミロースが0になるとモチ米になる)

夏場に高温になりにくい北海道では、どうしてもアミロース含有量が低下しないという

気候的要因が良食味をはばかっていることがはっきりしたのです。


そこで、低温下でもアミロースが低くなる系統を作るという育種目標が掲げられました。

その為に、様々な品種を導入。

「おぼろづき」に至っては、なんと新規の低アミロース遺伝子を見つけ出すこととなりました。


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カリフォルニア米で有名な「国宝ローズ」の血も入れたんですね。

正直、これには執念と気合いを感じました。


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また、純系を短期間に作る為にも重要な葯培養の技術も導入。

 

教科書ではよく習う技術の1つですが、葯培養で実用品種を作った例というのは

あまり知らなかったので、非常に興味深く話しを伺っていました。

このような工夫と努力が実って、北海道の寒い気候でも育ち、

しかも高アミロースにならないという品種が誕生したわけです。

 

食べ比べをしてみましたが、「おぼろづき」「ゆめぴりか」には正直びっくりしました。

炊き加減もあったのかと思いますが、食べ比べの値を集計しても

コシヒカリより上の評価がついていました。

これだけの時間と努力をしてきたのですから、「素直に評価したい!」と思いました。




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話の終わりに、産業用大麻の話がありました。


麻は、どうしてもマイナスの側面ばかり取りざたされますが、

THC(向精神薬)を殆ど含まない産業用大麻というのがあります。

大麻は本来伝統的に日本で栽培されていた作物で、植物体は繊維やプラスチックとして、

また「実」は大変栄養価に富んだ食料として我々に大きな恵みを与えてくれる植物です。

最近では、その秀でた成長力と吸肥力から、放射性物質を吸収してくれる可能性についても

示唆されています。

この植物の持つポテンシャルを日本でももっと活用できる日がくればいいですね。

 


最後に気になった生き物を一つだけ。

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北斗会の水田に生えていた糸状藻の一種、アミミドロ。


過去の観察経験を踏まえてお話すると、水田では、温度が低い時期にサヤミドロが出現し、

その後アオミドロやアミミドロなどが出てきます。

サヤミドロは非常に細い細胞でできていて、イネには殆ど影響を与えません。

初期にこれがあることで抑草効果もあることが報告されています。

 

アオミドロは、場合によってですが風などで一カ所に集まってしまうことがあり、

その結果イネを倒してしまう害も報告されています。

アミミドロは、全体がネット状に繋がっていて風の害を受けにくく、

場合によっては抑草効果もあります。


田んぼに生えている藻は、全部アオミドロだと思っている人が多いですが、

同じように見える生き物でも、時期や環境によって種類が違っているという状況があります。

地味な側面ですが、そんな生き物の営みもあることを知って頂けると嬉しいです。

 

以上、北海道生産者会議の報告でした。

 

CSR運営委員・陶武利

 



2011年2月10日

2/26(土)、TPPに反対するお百姓さんの座談会を開催。

うっしーこと牛島真也です。

 

今日はTPPに反対するお百姓さんの座談会開催の紹介をします。

ここのところ、メディアの報道もやや落ち着いてきたものの、新聞、テレビ、雑誌など、

毎日どこかで見かける「TPP」問題。

 

報道を見ていると、「賛成派の経済界」、「反対派の生産者」というような印象を持ちますが、

実際には「どのような影響があるのかわかりにくい」という人も多いかと思います。

まずは、「最も影響を受ける」と言われている農家の方のお話を聞いてみませんか?

くわしくは、以下。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あたり前に生きたい、ムラでも、マチでも
 TPPでは生きられない! 座談会
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 TPP(環太平洋連携協定)というのをご存知ですか。まだ正体のよくわからないこの妖怪がわたしたちに襲いかかろうとしています。

 もともとは2006年に発効したニュージーランド、チリなど4カ国の小さなFTA(自由貿易協定)だったものが、新たにアメリカ、オーストラリアなど数カ国が参加を表明したため「バスに乗り遅れるな」とばかり菅首相が飛びつき、財界や大手マスコミが政府の尻を叩き、その賛否を巡っていまや大論争となっています。

 それぞれの家庭にそれぞれの事情や都合があるように国や地域にとってもそれは同じです。相手の立場に配慮して協議をすすめるのが貿易交渉ですが、TPPは例外なき自由化を強引に進めようとするものです。菅首相はこれに参加することを、明治維新、敗戦に次ぐ「第三の開国」と述べました。

 これが実行されたら、コメをはじめとして畑作物、乳製品から沖縄のサトウキビまでほとんどが輸入物に置き換わり、食料自給率は14%まで低下すると農水省は試算しています。これは地域の崩壊を意味し、人が暮らし続けることができるバランスのとれた社会としての「日本」の終わりを意味します。

 マスコミの一部は「牛丼が200円になる」とはしゃいでいますが、労働力も自由化され、際限のない賃金水準まで下がりつづけ、安い牛丼すら食えなくなることを覚悟しておくべきでしょう。ワーキングプア、非正規社員はふえつづけ、農村からの離村者なども含め、都市に失業者があふれることにもなりかねません。

 いったい誰のための自由化でしょうか。私たち農民はもとより、多くの人たちにとって、なんのメリットもありません。どうか、みなさん。この愚挙、この暴挙を阻止するために、私たちと共に立ち上がってください。

 2月26日に全国の百姓が東京に集まり声を挙げます。多くのみなさんの参加を呼びかけます。
  

  【とき】2月26日(土)午後1時~5時
       ※ 終了後は経団連へのキャンドルデモ(5時30分に錦華公園集合、キャンドルは各自持参)

  【ところ】明治大学リバティータワー2階1021教室
        JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」下車徒歩3分
        東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」 下車徒歩5分
        都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線「神保町駅」 下車徒歩5分

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【プログラム】

■基調講演 
 
◎中野剛志さん(京都大学大学院工学研究科(都市社会工学専攻)助教)
〈プロフィール〉  
 1971年生まれ、東京大学教養学部(国際関係論)卒業。通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年よりエディンバラ大学留学、2005年博士号取得。経済産業省産業構造課課長補佐等を経て現職。TPP問題については反対の立場を鮮明にあらわし、新聞、ネット上などで反対論を展開している。著書に『自由貿易の罠』(青土社,2009)、『考えるヒントで考える』(幻戯書房,2010)、編著に『成長なき時代の「国家」を構想する―経済政策のオルタナティヴ・ヴィジョン―』(ナカニシヤ出版,2011)などがある。

◎自由化と闘う韓国農民からの報告(全国農民会総連盟・郭吉子政策局長)
 
■TPPやグローバリゼーションの影響を受ける多くの人たちからの3分間スピーチ
     
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【主  催】 TPPに反対する人々の運動実行委員会

【共同代表】 山下惣一(佐賀・百姓) 、菅野芳秀(山形・百姓)、 天明伸浩(新潟・百姓)

【問い合わせ先】
  平和フォーラム事務局内 市村
  Tel:03-5289-8222 Fax:03-5289-8223 Email:ichimura@gensuikin.org

★全国のみなさんからのメッセージを募集しています。ムラでもマチでも当たり前に生きたい、という当たり前の思いをぜひお寄せください。集会で参加者へ配布し、共有したいと思います。
  宛先:E-mailあるいはファックスで上記問い合わせ先へ。200字以内でお願いします。

★集会へ賛同していただける団体・個人を募集中です。上記の問い合わせ先まで連絡をお願いします。
 (賛同金は不要ですが、カンパは大歓迎!です。 下記口座へよろしくお願いします。)

  <振り込み口座>  カンパをお願いします
  ゆうちょ銀行
  口座記号番号 00170-4-457096番 「TPP反対連絡会」

☆最新情報は下記サイトをご覧ください
http://www.geocities.jp/yaoyahyakusho/muramachi/home.html

 



2011年2月 8日

ヤマキさんの手作り味噌教室に参加してきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

「神泉・畑の樂校」企画でいつもお世話になっている味噌や豆腐のメーカーさん、ヤマキさんを

訪ねてこの時期の定番企画「手作り味噌教室」を行なってきました。


大地を守る会に関わる皆さんは会員さんのみならず職員も含めて味噌を手作りする方がとても多く、

手作り味噌キットは毎年とてもたくさんの注文を頂きます。

一つの団体でこんなに味噌を手作りする人の密度が高い団体ってそうそうないんじゃないか?と

思えるほどの人気ぶりです。

もちろん、ツチオーネ誌で注文して自宅で味噌作りを楽しむ方が圧倒的に多いのですが、

「これから味噌作りをやってみたいけど不安... 何度か自己流で作ってみたけどうまくいかない...」

という悩める皆さんを全面的にバックアップしますっ!

大地を守る会は手作り味噌を作る皆さんを守る会になりたいっ!

との勢いでこの時期、味噌教室をヤマキさんにお願いして複数回開催をしています。


ヤマキさんの味噌教室に参加すると細かなコツが学べて失敗なく味噌作りが楽しめるので、

翌年からはめでたく独り立ち...と当初考えていたのですが「味噌教室に参加することが楽しい」と

リピーターの方も結構多い企画です。 うれしい誤算でございます!


今年は1月の末の土曜日、日曜日を使って連続で味噌教室を開催しました!

2日分の様子をまとめてご報告!

 

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ヤマキさんのある神川町、旧神泉村は関東平野のはずれ埼玉県の北端にあります。

周囲を山に囲まれた風光明媚な土地で虎谷も大好きな土地なのですが、この時期だけはちょっと

好きになれません。周囲をかこむ山々には花粉をたっぷりと蓄えた杉の木があり、場所によっては

山一面が赤茶けて見えるほど。

いかにも「準備はOK!いつでも飛び立てるぞ!」という花粉たちのささやきがあちらこちらから

聞こえてきそうです。花粉症の虎谷は来月はもうここには来れそうもありません...。


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花粉の恐怖におびえながらもまずは昼食を食べて元気を出します。

味噌作りは体力が要りますので先ずは昼食をしっかりとります! 

ヤマキさんが自社の食材を使って美味しい昼食を準備してくれました。

この日出して頂いたメニューで肉を使っているのはメンチカツだけ。それもおからメンチですので

使われている肉の量は僅かですがボリュームはたっぷり!

肉好きな方でも十分に満足できる昼食でした。

ちなみにヤマキさんは最近大豆を使ったスイーツの開発にも力を入れていて、併設の喫茶室では

ドーナツや豆乳ソフトクリーム、ケーキなどが楽しめます。

 

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昼食を準備してくださったヤマキの職員の皆さん。

カメラを向けると照れてむこうを向いてしまいました...。  

ごはん、美味しゅうございました。おなかいっぱいになりました!味噌作りに励めそうです!

 

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お腹がいっぱいになったところで次は腹ごなしに麦踏み体験です。

ヤマキさんは味噌や豆腐の原材料の大豆を栽培する畑を持ち、大豆の裏作でこの時期には麦も

作っています。麦は醤油の原料になるのですね。

麦踏みの目的としては、

・芽を踏んで霜柱で浮いた根を地面に戻す

・踏まれる事で株が刺激を受けて分けつを促す

2つがあります。もただ踏んじゃダメです。ちゃんと読んでね!

 

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畑に出てもう一度作業の仕方を確認しました。ちょっと寒いけどがんばろう~。

 

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広々してて気持ちがいい...けど寒いし花粉も心配。

 

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麦踏みを終えて部屋に戻り、いよいよお待たせしました、味噌作り開始です。

まずは麹と塩を良く混ぜます。ビニル袋に空気を入れてフリフリして充分に混ぜます。

 

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フリフリしてくださいね!

 

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こちらもフリフリ。何んだか楽しくなってきました!

 

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塩と麹が良く混ざったら次に茹でた大豆を加えてさらに良く混ぜます。

その後はひたすら潰します!

潰し終えてもよく探すとまだ潰れていない豆が見つかったりして夢中になります。

ちょうど緩衝材の「プチプチ」を潰して遊んだあの感覚です。

ひたすら潰しても、熟成が終わって味噌汁を楽しんでいる時に潰しそこなった豆が舌にのこる事も

あります。これが買った味噌だったら「ちゃんと潰してないじゃん、もう!大地さんに連絡便書い

ちゃお!」と思ってしまうかもしれませんが、手作りしたものだとすべてがカワイイ。

家族みんなでワイワイしながら楽しんだ思い出がよみがえってきたりして、一粒づつかみしめたり

なんかしてみたりして...良いものでございます。

 

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体重の軽い子どもさんは足で踏んじゃえ! 

日頃「食べものは大事にしなくちゃダメ!」と言われているお子さんはドキドキじゃないでしょうか。

 

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しっかりと良く潰してね!

ちなみにヤマキさんの用意してくれる煮大豆は実は蒸したもの。お湯で煮ると煮汁に大豆の成分が流れてしまうのに比べ、蒸したものは成分が逃げません!

 

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どんどん潰そう!

 

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みなさん、ひたすら潰しております。

 

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おとうさん、写真撮ってないで手伝ってあげてください(笑)。

 

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お昼ごはんを食べて、畑行って、あたたかい部屋に戻って頑張っちゃったのでしょう。

疲れて寝てしまった様です。

 

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容器を持参して下さった方に協力してもらい容器への詰め作業の実演。

味噌玉を作ってたたきつけるようにするのは空気が入らないようにするためです。

 

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詰め終わったら空気に触れないようにして重石を載せて完成です!

 

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味噌教室終了後にはヤマキの見学も行いました。

奥のテーブルは味噌樽の底板で作られています。立派です。

この味噌樽も今では作れる職人さんが減って入手困難になっているそうです。

 

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ヤマキさんの味噌樽。私たちの味噌とは重厚感が違います。天地返しもスコップで行います。

この熟成室は温度管理がされていません。夏は暑さ、冬は寒さにさらされ、この土地の気候の

変化をそのまま受けて味噌の熟成が進みます。

温度管理をされている味噌に比べて熟成まで時間が倍以上かかるそうですが、単調な温度の

もとで熟成された味噌より味の深みは格段に違うそうです。

 

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こちらは醤油樽です。

 

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「手作り味噌といっても材料も一緒で何か違いはあるのかな?」と思う方も多いかと思います。

下2つの味噌は色が全く違いますが実は昨年の味噌教室で作られた同級生なのです!

仕込んだ時の条件は一緒ですが、それぞれお宅に行ってからの置き場所やその場所の温度、切り

返しの時に触れるその家の空気に含まれる菌が影響しているのでしょう。

また、好みの熟成度合で冷蔵庫に入れれば熟成の進行を遅らせることができますので、好みの味噌

を楽しめるのが手作り味噌の醍醐味ですね。

ちなみにビニルパックに入っているものは手作り麦みそです。

 

大地を守る会では味噌だけでなく干し柿や梅干し、梅酒、こんにゃく、たくあんなどの手作りを

皆さんに提案しています。

食品を自分で作ってみるとその食べ物を深く理解できる事はもちろんですが、さらに楽しいし

美味しいいし、で良いことがいっぱいです。

皆さんもぜひいろいろな食品の手作りに挑戦してみてください。


ちなみに紅茶、燻製、バター、荒巻鮭、豆腐、ソーセージ、納豆なども比較的気軽に体験できる

手作り食品です。作りする機会があればぜひ挑戦してみてくださいね!

 

大地を守る会 虎谷 健



2010年12月28日

中津ミートさんの手作りソーセージ教室を行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

気が付くと今年ももう残り僅か。皆さまにとって2010年は楽しい年でしたでしょうか?

虎谷にとって2010年は楽しい年でございました!

美味しいお酒をたくさん味わえましたし、山歩きにもたくさん出かけましたし、

もちろん、皆さんと生産者さんの所に訪問して色々な事を体験させていただきました。

10月からほぼ毎週続いていた生産者交流イベントも、12月に入るとさすがに申し込みも少なく

なるのでほっと一息つける季節を迎えます。

その中で唯一、12月に入っても絶対に抽選になるほどの申し込みを受けるであろう、という企画

「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を今年の締めに3回行ってまいりました。

募集をすると定員をはるかに超える申し込みを受けるため、1回の告知で3回分の実施は当たり前、

年に3セット、9回行ってもまだ足りない、というほどの人気企画であります。

生肉を扱うため夏場の気温の高い時期は避けねばならないので、春先の3月、ゴールデンウィーク、

そして秋も深まった11月中下旬に行っています。

特に11月の開催はゴールデンウィークの開催から間が空くので特に申し込みが集中し、

皆さんの「参加したい!」という気持ちをひしひしと感じます。

今年も中津ミートさんにはクリスマス商材の仕込みやギフト対応などで忙しくなるぎりぎりの時期まで

手作りソーセージ教室を引き受けて頂きました!感謝!でございます。

 

何度も報告しているソーセージ教室の様子ですが今回も3回分一挙にご報告です。

 

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まずは11月20日の回でございます。

年間9回も同じ企画を行っていると、私たち企画側でも何か変化が欲しくなってまいります。

ということで毎回、豚の絵を誰かに書いてもらう事にしました。今回は職員Tの作でございます。

なかなかかわいく書けていますな♪

 

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いつものお約束、松下さんのお手本です。

完成するとお願いをしなくても皆さんから拍手がでるようになりました!

...もしかして皆さん、参加する前にこのブログを見て予習をしてくださっているのでしょうか。

 

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こちらは形を整える前の1本の状態です。上手にできています。

 

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真剣なまなざしで丁寧に作ってくれています。

家族総出で頑張ってくれたようです。いったい何人で作っているのでしょうか?

 

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工場で作ったばかりの生ソーセージを会場で燻煙をかけてポトフの鍋へ。

「ポークウインナー」の商品名でツチオーネにも登場しているソーセージですが食感が違います。

家に届くものよりさらにぷりぷりしていて歯を当てると中身が飛び出してきそうな食感です。

ソーセージも鮮度があることを実感!

 

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お待ちかねの昼食です。どんどんお代わりをしてください!

 

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11月27日の回です。

今回の豚の絵は子どもたちに書いてもらいました。

豚舎の写真もあるのでうまく書けるかな? 

 

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子どもたちの真剣な眼差しっていいですね!

振り返って私は最近いつ、このような曇りなき眼(まなこ)で真剣に物事を見つめた事があったでしょうか?

. ..遠すぎて忘れちゃいました(笑)。

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できた!お約束の拍手もいただきました!

・・・でも残念ながら2つに切れてしまい、松下さんはちょっと不服そう。

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上手にできました!おいしそうですね!

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 家族みんなで頑張ってくれました!

 

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12月11日の会でも子どもたちに豚の絵を描いてもらいました。

・・・豚さんというよりパンダっぽいですな。かわいい豚さんです。

ペット用のミニブタもいますからパンダ模様になったら「飼いたい!」という方が激増するかも知れません。

 

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今回も松下さんのお手本作りのお約束の一枚!今回はビシッと1本に仕上がりました。

 

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上手にできています!最後の結わえ作業ですね。破裂させないように!

 

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大きさが整っていますね。このテーブルの方はピンク好きの方が多いようですな。

 

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こちらのソーセージもきれいにできました!

 

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今回も無事に皆さんソーセージ作りを終え、お待ちかねの昼食です。

定番のポトフの他に松下さんが工場から持ってきてくださったロースハムとアイスバイン、

スモークレバーに焼きソーセージを楽しみました。

アイスバインは肉を楽しむのはもちろん、肉を削ぎ取った後の骨をポトフのダシに使えます。

さらに煮込んでトロトロになった骨周りのコラーゲンたっぷりのお肉もお行儀ワルでしゃぶり尽させて

いただきました!

・・・さらに、さらに最後まで残った骨はワンちゃんを飼っている方にとっては愛犬の土産になります

ので捨てるところは皆無でございます。

虎谷はレバーがちょっと苦手なのですが中津ミートさんのスモークレバーは食べられます!

燻製の香りがしっかりしていてレバー自体も変な風味がせず、レバーが苦手な方にもお奨めっ!な

一品です。

 

今回のソーセージ教室では「食べられる物を挙げたほうが早い。」とお母さんがおっしゃるほどアレ

ルギー品目が多いお子さんを受け入れ、私たちもとても緊張しました。

乳や卵、小麦以外にも、「じゃがいも、オリーブオイルがダメなのでポトフと焼きソーセージは

食べれなくていいです」と、この企画に直接関わる2つの課題を頂いてしまいました。

「食べれなくてもいいです。」と言われても、せっかく参加して頂くのですからなるべくみんなと

同じものを食べて過ごしてもらいたい!と考えちょっと頑張ってみました。

調理に使う器具は徹底的に洗い、ジャガイモを入れないポトフをまず作りました。そして、ジャガイモ

抜きポトフを別の鍋に分けてから通常のポトフを作りました。

「オリーブオイルはダメ」という課題にはフライパンをカラ焼きして余熱で焼きソーセージを作りました。

まったく同じものを楽しんでもらうわけにはいきませんでしたが楽しんでもらえたかな?

 

今回頑張ってみたのにはアレルギーのお子さん対応にちょっと思い出があったからです。

数年前、清里にある「キープ協会」で酪農と環境教育に親しむ企画を行った時、アレルギーを持った

子どもさんを持った家族が参加されました。

お母さんからはあらかじめ食べれない品目リストを頂いていたので、虎谷は「別メニューで解決!」と

単純に考えていました。

しかし、調理スタッフさんがリストを見てじっくり考えこんで作ってくれたメニューは、食べれない品目を除いた食材で組み立て直されたメニューでした!それがまたおいしくてボリュームたっぷり!

 

食後に調理スタッフのTさんに 涙を浮かべて感謝しているお母さんを見ながら虎谷、めずらしく反省。

イベント運営とは何か、参加者全員で食卓を囲む意味を考えさせられた出来事でした。

 

そんな経験があったのでちょっとがんばってみるか!と取り組んだのですが、それができたのも

中津ミートさんの無添加のソーセージがあったからこそ。

中津ミートさんが無添加のハム・ソーセージ作りに取り組んだきっかけは、アトピーのお子さんを持つ

母親からの強い要望だったそうです。

それまで無添加とはいっても肉の結着を良くするために卵や乳は使っていたのですが、それさえも

外す取り組みが始まり、新鮮な肉が持つ結着力を活用するドイツの伝統的な製造方法に行きつい

たそうです。

今回の出来事は中津ミートさんのソーセージの確からしさを改めて実感することができました。

(もちろん、鍋や容器は良く洗いましたが前にどのような料理に使われたか判らないので、微量な

物質にも反応してしまう方は難しいですが...。)

 

このソーセージ教室が今年の私の交流会イベントの締めになりました。

ケガや病気で欠品することもなく、しこたまお酒を飲んだ翌日にも遅刻することもなく何とか無事に

締める事ができました!

皆さま良い新年をお迎えください!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年12月20日

たまなびファームに行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

文化放送の玉川美沙さんの番組「たまなび」とコラボで半年に渡って大豆栽培を体験する企画も

いよいよ収穫の季節を迎えました!

産休に入られた玉川さんから「たまなびファーム」を引き継いだ菅野アナウンサーと一緒に神川を

訪問してきました。

 

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「菅野しろうのアナログ情報バラエティー」、略して「しろバラ」の菅野アナウンサーと

有馬香アナウンサーさんです。

 

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一面の枯野原?いえいえ大豆を畑に置いて乾燥させている畑です。

畑で乾燥させていると「パチン、パチン」と完熟大豆がはじける音がしてくるとのこと。

はじけてしまった大豆はもちろん収穫はできません。ちょっともったいないですが、ハトなど

野鳥たちにとってはご馳走でしょう。

「うん、ヤマキさんの大豆は他と違うね!有機無農薬だからね!」などと話しているかもしれません(笑)。

 

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畑におき過ぎてはじけてしまった大豆。有機無農薬大豆がちょっとモッタイナイ!

 

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ヤマキの角掛さんから大豆についてのお話や今年の作柄についてお話してもらいました。

春の遅霜、夏の猛暑、秋の長雨...今年は農業にとって大変な年でございました!

 

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畑見学を終えてヤマキさんの食事処「紫水庵」へ移動。大豆尽しの昼食をいただきます。

その前に打ち合わせ。

窓の外の庭園が良い感じです。脇にはクレソンが生える水路があり、夏は水音を聞きながらの

食事もよさそう。

 

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大豆の収穫を祝って大豆を使った料理を頂きました!名付けて「豆々菜々御膳」でございます。

赤米で炊いた大豆ご飯に味噌汁。

味噌汁の具はもちろん、ヤマキさんの味噌に豆腐に油揚げでございます。

 

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湯葉に大根菜のあえもの。あえものにはおからと豆乳が使われています。

串に刺したお団子は地元でとれたこんにゃく芋のお団子です。ちょっとピリ辛でご飯にあいます。

厚揚げにはヤマキさんの醤油を含ませてありました。

左下の漬物はもちろんヤマキさんで作っているお漬物。

 

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野菜、マイタケの天ぷらにうの花饅頭。うの花饅頭は長野県の「おやき」みたいで、

おかずとしても美味しく食べられる味とボリュームで美味しい!

「デザートかな?」と思って手を付けたので不意打ちの美味しさでした。

 

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神泉水を使って仕込まれた純米酒までだしていただきました!

残念ながら虎谷は運転手でしたので眺めるだけ...。残念。

「味が濃くておいしい!」とのこと。食後のインタビューもお酒が入って楽しいものになるかな!

 

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デザートでございます。

「豆姫」という商品名の豆乳のレアチーズケーキと「黒大豆ロールケーキ」。

「豆姫」はヤマキさんが一番初めに作った大豆を使ったスイーツです。

この商品が評判が良くてその後様々なスイーツ開発が始まった思い出深い商品だそうです。

ブルーベリーのジャムと相性がよく美味しゅうございました。

「黒大豆ロールケーキ」は抹茶のロールケーキです。中身のクリームにはこれまた豆乳が

練り込まれておりました。クリームと黒大豆の粒々感が良い感触を生みますです。

 

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食事も済んでインタビュースタート!撮りためていただいていた大豆畑の写真を見ながら進みます。

 

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インタビュー後は会場をヤマキさんの工場に移して工場見学と豆腐作り体験をさせていただきました。

コップに入れた温めた豆乳ににがりを加えてスプーンでさっと混ぜるだけ。

あっという間にできてしまうので余りにも簡単。「ヤマキさんの手作り豆腐教室」は簡単すぎて

企画できないかな...。

でも、私たちが作った豆腐と角掛さんが作った豆腐では均一さが違います!

やはり単純に見えて細かい技術の差は歴然です。ちなみにかき混ぜるスプーンを止める時に

「くっ」とスナップをかけてブレーキをかけるそう。芸が細かいです!

 

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収穫した大豆は選別にかけられて等級が決められ用途が決まります。等級分けを見せて頂きました。

一番良い豆は湯葉や豆腐用。大豆のおいしさが直に伝わる食材に使われるのですね。

ちなみにヤマキさんでは来年蒔く種も自家採取した物を使います。使われる豆は一番良い等級の豆です。

二番目の豆は味噌用、三番目の等級の豆は醤油用になるそうです。

大豆の割合が少ないものへ順番に使われるのですね。

 

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取材も終えて帰りにヤマキさんの売店によってお土産タイムです。

スイーツコーナーの前でいろいろご相談です。

 

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虎谷は美味しそうなタルトを家族のお土産に買ってしまいました。「味噌タルト」でございます。

 

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最後に「神泉・畑の樂校」の畑に立ち寄ってきました。

さすがに12月に入ると作物も減りますし、雑草との戦いもなくなるため心安らかに畑に行くことができます。

この畑で今年も春夏秋冬、いろいろと楽しませていただきました。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年12月16日

六本木ヒルズで「meccオーガニックトーク」

       うっしーこと牛島真也です。

 

遅くなりましたが、イベントの報告です。

11月19日(金)六本木ヒルズで「meccオーガニックトーク」が開催されました。

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主催は、大地を守る会も会員となっているみなと環境にやさしい事業者会議(mecc)。

毎年開催している「企業と環境展」の今年の目玉プログラムのひとつです。

 

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 当日、トークの様子は「USTREAM」で生中継されました。

 

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コーディネーターは、オーガニックコンシェルジュの岡村貴子さん。

 

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トークゲストは、大地を守る会職員で野菜ソムリエの小島潤子さんと、らでぃっしゅぼーやの潮田和也さん。

  

大地を守る会とらでぃっしゅぼーや。

オーガニック宅配業界を引っ張る両雄?!ですが、意外とこうした場で一緒になることは少なく、とても新鮮なイベントでした。

偶然にも両社ともレシピ本を発売したばかり。

 

岡村貴子さんが、大地を守る会とらでぃっしゅぼーやさんそれぞれの取組みについて、いろいろ聞き出してくださいました。

 

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小島さんは「50分間もトークできるかな...」と不安そうでしたが、堂々とした話しっぷり?!でした。

  

「USTREAM」での中継の様子は、今でも見ることができます。

ぜひ見てみてくださいね。↓

USTREAM「meccオーガニックトーク」

 

大地を守る会事務局 牛島真也 

 



映画「玄牝」公開直前スペシャルトーク開催

うっしーこと牛島真也です。

河瀨直美監督の新作『玄牝』の渋谷ユーロスペースでの上映が、

2011年1月7日(金)まで延長になりました。

 

河瀨監督と言えば、デビュー作『萌の朱(もえのすざく)』で、97年カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞。

2007年には、『殯の森(もがりのもり)』で同映画祭グランプリを受賞するなど、日本を代表する映画監督です。

 

映画『玄牝』は、"自然分娩"を行なっている愛知県岡崎市の吉村医院と、そこに集う妊婦たちの様子を追ったドキュメンタリー。

河瀨監督自ら16mmフィルム・カメラをかつぎ、お産という繊細な瞬間を見つめました。

 ※くわしくはこちらをご覧ください↓

玄牝公式HP 

 

大地を守る会では、「大地を守る会35周年」と連動して、映画『玄牝』とコラボ企画をいろいろ実施してきました。

河瀨監督の作品に対する思いや伝えるメッセージの根幹には、「自然環境に調和した、生命を大切にする社会の実現」を目指し35年間活動を続けてきた大地を守る会と通じるテーマが流れています。

 

コラボ企画のひとつ、「大地を守る会presents 映画『玄牝』公開直前スペシャルトーク」が、10月28日(木)東京・青山のウィメンズプラザ・ホールで開催されました。

遅ればせながらご報告させていただきます。

 

映画『玄牝』のダイジェスト版を見た後、河瀨監督を囲んでのスペシャルトークというプログラム。

司会は、J-WAVE「ロハスサンデー」のナビゲーターとしてもお馴染みの丹羽順子さん。

トークゲストは、フードコーディネーターの根本きこさん。

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当日は雨にもかかわらず、150人以上と多くの方にご参加いただきました。

出産をテーマにした映画ということもあり、女性(特にお子さま連れ)の方が目立ちました。

 

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お三方のトーク、会場からの質問も盛り上がり、終了予定時間を30分ほど越えて終了。

ご来場いただいた方のアンケートもご好評のものが多かったです。

ご来場いただいた皆さま、ステージ上のお三方、本当にありがとうございました。

 

私も試写などで何回か見ましたが、男性の方にもぜひ見ていただきたい映画です。

最近は立ち会い出産なども一般的になってはきましたが、男性にとっては生まれるまでなかなか実感がわかないというのが正直なところです。

多くの男性がこの映画を見て、お産について考えるきっかけになってくれたらうれしく思います。

 

東京では、渋谷ユーロスペースで1月7日(金)まで公開中。

これから全国各地で公開されますので、お近くの劇場でぜひご覧ください。

くわしくは公式HPで。

 

大地を守る会事務局 牛島真也

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



2010年10月20日

三里塚の畑でおいも掘り!企画に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

暑かった夏も終わり、食欲の秋!ですね。

秋は産地訪問会も目白押しで12月上旬までの週末は産地訪問やソーセージ教室でびっしり

でございます。

私の手帳を見た人は「この人、週末遊んでばかりだな!」と思いこむこと間違いなしでございます(笑)。

 

秋の産地企画のスタートはここ、三里塚でのさつまいも掘り交流会。

翌日も同じ千葉県の生産者、酒井久和さんの畑でのさつまいも収穫体験とさつまいも企画が

続きました。

 

 

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三里塚微生物酵素の会の堀越さんのお宅。集合場所に使わせていただきました。

畑と家が隣接していて理想的。朝飯前に畑の見回りができますね!

 

 

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早めに会場に到着した参加者の子どもさんがさっそくブロッコリーの世話を!

大地を守る会の会員さんの子どもはエライ!っと思ったら・・・。

 

 

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ブロッコリーの苗についていたモンシロチョウの幼虫を取ってニワトリにあげていました。

ニワトリも嬉しそうに寄ってきます。 

・・・確かにブロッコリーの苗にとってはうれしい事ですから立派な畑のお手伝いですね。

 

 

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参加者の皆さんが集合したらさつまいも畑に移動です。

家族ごとにさつまいもの収穫開始!です。

一家族にコンテナ2つ割り当てです。「もうたくさん!」というほど掘ってくださいね。

 

 

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一通りさつまいもの収獲を体験した後は千葉県の名産、落花生について堀越さんから説明

いただきました。

 

 

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口で説明するだけでおさまらないのが超・行動派の堀越さん。

「オレが悪ガキのころ学校帰りに畑に忍び込んであそんだ遊びを紹介するよ!」と言うなり、

落花生を積んで火を付けはじめました!

・・・って子どものころからライター持って何してたんでしょ?

落花生の乾燥させた株は油を含んでいて良く燃えます。

みるみる白煙がもうもうとあがって...。

そうです、堀越少年は学校帰りに落花生の野焼きをして悪ガキ仲間と遊んでいたんですな。

こんな野焼きも最近は経験できません。

 

 

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まだ煙がくすぶっている中から落花生を探して口に運びます。

野焼きですので焼き具合にどうしてもムラがでてしまいますが、この企画を始めて数年、最近では

丁度よい焼け具合の落花生が確実に増えてきています。

どうやら堀越さんはこの交流会を行う事で落花生の野焼きの腕もあげているようです。

こどもたちは口のまわりを炭で真っ黒にしながら落花生を楽しんでいました。

そのまま電車に乗って帰ったら車内で注目浴びること間違いなし、です。

 

 

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畑近くではあけび取りも体験できました。

 

 

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畑から戻って交流会。生産者の皆さんが作ってくれた豚汁を楽しみました。

 

 

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豚汁にゆで落花生、焼き芋...みんな堀越さんたち三里塚微生物酵素の会の生産者の皆さんが

持ち寄ってくれた食材ばかりです。

この落花生は「ジャンボ落花生」。普通の物と比べると2~3倍の大きさです。

 

 

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焼き芋は堀越さんのお父さんが籾がらを使ってゆっくりと焼いてくれました。

焼き芋、美味しかったです!

 

 

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交流会の日の晩は成田市の花火大会がありました。生産者の皆さんに誘われて虎谷も参加!

この花火大会は成田市民有志が手作りで始めた花火大会です。

普通、花火大会というと夏に行う事が定番ですがなぜ10月なのでしょう?

それは花火大会の会場として貸してもらう田んぼの稲刈りが済んでから、という理由がありました。

出店もたくさん出ていましたが出店している皆さんは地域の方が多いそうです。

本当に手作りの花火大会なのですね!

年々規模も大きくなり、今年の花火打ち上げ数はなんと8,000発!

市民からのカンパも順調に集まったため、二尺玉を2発も打ちあげる事ができたそうです!

成田市民の皆さん、この花火大会を楽しみにしているんですね!

不景気、リストラ、パパのお小遣い減額!など暗い話題が多い今日この頃でございますが、

そのような暗い話を吹き飛ばすような明るいいい話でございます。

「成田市民はなかなかやるな!」と素直に感動させていただき、田んぼの中から打ち上がる

花火が輝いて見えました!  ・・・って花火は元々輝くものでございました!

音楽に合わせて打ち上がる花火は大変に見事でございました。

 

大地を守る会 虎谷健



2010年9月13日

夏野菜たっぷりのフランス料理を楽しんできました!

とらちゃんこと虎谷健です。

今年の夏は暑かったですね!

9月半ばになってようやく猛暑も落ち着いてきましたが、夏の疲れはでていませんか?

「秋バテ」という言葉もあるそうです。暑さが去っても安心されませぬよう。

体調管理に気をつけて過ごしましょう。

体のバテ防止にはやはりよく眠ることとしっかり食事を食べる事が大事ですね。

 

銀座和光レストランの総料理長・鈴木康太郎さんにお願いして「野菜たっぷりのフランス料理

ランチ会」を開催しました。

「夏の暑さで疲れた体のリフレッシュを兼ねて、食事を楽しむだけに作られた空間で、

プロの料理を楽しみましょう!」というテーマを掲げました。

 

今回鈴木シェフにお願いした料理の条件は以下の通りです!

・大地を守る会の夏野菜をたっぷり使った、野菜が主役のフランス料理を食べたい。

・「どうやって食べたら良いか判らない。」というご質問をいただく新顔の夏野菜(おかひじき・

 とうがん・みょうがなど)を積極的に使っていただきたい。

・普段の料理では使わないような新鮮な調理方法で楽しませていただきたい。

・とにかく美味しい食事を楽しみたい!!

 

 

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今回も生産者の名前入りのメニューを作って頂きました。

約30種類の大地を守る会の食材が使われています。

さあ、どんな料理で楽しませていただけるのでしょうか!

 

 

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まずはおかひじきのオードブルです。

 

 

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白身魚のすり身に少しぴりっと辛みのきいたソースが添えられています。

すり身のほんのりした甘味とソースのピリ辛が食欲を目覚めさせてくれます。

 

 

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続いて色鮮やかなサラダです。「大和芋と海の幸のサラダ 夏野菜ソース」です。

すりおろした大和芋をお皿に敷いてその上に海の幸が載っています。

赤いソースはクッキングトマトを主に使っています。オクラや長いも、リーフレタスなどのサラダです。

オクラや大和芋、長いも、モロヘイヤなどに含まれるヌルヌル成分はヌチンと呼ばれ、タンパク質の

消化を促進する働きがあるので暑さで弱った胃に最適。

ヌチンたっぷりのサラダをいただき、がっつりお肉を食べる準備は整いました!

 

 

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続いて「アナゴと夏野菜のリゾット」です。

青じその天ぷらに揚げたアナゴにかば焼きのたれ。「あれ、和食?」と思ったのですが、口に

ふくむとほのかに洋風風味が重なっています。

和食気分で口に運んだのに洋風の味わい。いきなりの不意打ちです。

 

 

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アナゴの下からは枝豆、とうもろこし、冬瓜のリゾットがあらわれました。

ソースをつけて食べると味わいが広がります。

 

 

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参加者の皆さんの様子です。楽しいはずの食事会なのに弾んだ会話や笑い声が聞こえてきません。

「どんな調理をしているんだろう...。」と、みなさん、熱心に味を確かめられている様子です。

メニューには、料理の順番通りに使用されている野菜の生産者リストが載っているので、

リストを見ながら素材の使われ方を想像したりおしゃべりしたりするのも楽しみの一つです。

 

農産担当だった頃に担当していた農家さんや、産地交流会でお世話になっている生産者名も

ちらほらと見受けられ、「う~む、あの豪快オヤジの作ったものがこんなに繊細な味になるんだ...。」

と感慨にふけってしまいました。

あまり感慨にふけっていると写真を撮り忘れたり料理の感想を忘れてブログ報告に差しさわりが

出てしまうので要注意です。

「すみません、写真撮り忘れたのでもう一回作ってくれません?」ともお願いできません。

美味しい料理に集中しきれずに味わう事は意外とつらい事でございます。

 

 

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いよいよ本日のメイン料理が登場です。

「山形村短角牛のローストと夏野菜の白ワイン煮」でございます。

 

 

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お肉の下には様々な野菜です。

きのこ、ピーマン、ごぼう、みょうが、ズッキーニ、セロリに大根、アスパラ、玉ねぎ、にんにく。

これら固さが違う野菜を一度に調理すると軟らか過ぎたり、火が通っていなかったり...美味しく

食べる事ができないので、あらかじめそれぞれ別々に調理してから最後に合わせ、もう一手間

かけるのだそうです。大変な手間ですね!

お肉とそれぞれの野菜からにじみ出る汁が渾然一体となり、スープがこれまたたいへんに美味しい!

パンに付けて一滴残らずいただきました!

夏野菜を堪能させていただきました!

 

 

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料理を堪能し終わっていよいよデザートです。「巨峰のジュレ」です。

巨峰の味を邪魔せず、それでいてミントの香りがしっかり際立っています。

寒天のふるふるした食感が舌にひろがり気持ちいい!

寒天がまだ熱いうちにミントの束を入れて香り付けをしながら冷やすのだそうです。

ふるふるした食感を保つには2度冷やすことは厳禁だそうです。料理を出すタイミングは1回勝負ですね!

「あっ!準備が早すぎた!」と思ってもう一度冷やしてしまうと、寒天が固まってしまって

ふるふる感がなくなってしまうのだそうです。

 

 

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「ニンジンとショコラのムース」です。

「砂糖などは使っていないですよ。人参の自然な甘さだけです。」という鈴木シェフの説明に

「さすが大地を守る会の生産者の人参は違うな!」と悦に入っていたのですが、さらに説明を

聞くとびっくり!

収穫して間もない人参は新鮮なあまみとおいしさはあるのですがそれは若いおいしさ。

その人参を冷蔵庫で1か月ほど寝かせておくと落ち着いた甘味になって、その甘味がデザートに

ぴったりになるそうです。

このランチ会のデザートのために1か月前から準備に取り掛かっていただいていたとは・・・。

生産者が作る良い食材と深い経験を持った料理人の技術が合わさって、さらに美味しい料理が

誕生するのですね!

長年、大地を守る会の会員を続けていただいている鈴木シェフは、大地を守る会の生産者さんの

作物の特徴をよくとらえてくださっています。私たちの強い味方です。

今回も堪能させていただきました!

 

 

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デザートの時間に挨拶に来てテーブルをまわってくださいました。

今回も無理なお願いをしたにも関わらず見事な料理をありがとうございました。

次回もさらにわがままなお願いをして堪能させていただきましょう!(笑)

 

次回は来年年明けに冬野菜をテーマに食事会をお願いする予定です。

忘年会や新年会で弱った胃腸にやさしくて、風邪などに負けない体力をつけられるような、

野菜をたっぷりとれる料理などをお願いしたいと考えております。お楽しみに!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年8月13日

食品添加物講座を開催しました!

7月16日(金)に食品添加物講座を開催しました。

講師は大地を守る会・品質保証グループの南忠篤です。

 

 

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昨年の12月に引き続き、人気の講座になりました。

今回は、40名のみなさんにお越しいただきました。

 

今回のテーマは「調味料のなかに入っているものは?」。

そうめんをはじめ、麺類がおいしいこの季節。

同じようにみえる調味料でも、添加物を切り口にすると違いがみえてきます。

 

講座は食品添加物の基本的な考え方を押えたうえで、

大地を守る会の調味料と他社製品のラベルを比較し、説明するという流れで行われました。

醤油、だしつゆ、だしパック、ソース、ドレッシングなどを比較すると見えてくる違い。

 

食品添加物は、豆腐やこんにゃくの凝固剤のようにいれなければ製品自体が

成り立たないものがある一方、本当に食品添加物を入れる必要があるのか、

よくわからないものがあることがわかりました。

 

 

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私が一番印象的に感じたのは、講師の「毎日使う調味料こそ、添加物のないものを使いましょう」と

いう言葉。

添加物に頼らない味覚作りは毎日の食生活に欠かせない調味料から。

そこから添加物のない味に舌が慣れていることが大切なのですね。

調味料選びの大切さを実感した時間でした。

 

大地を守る会 交流局 小木曽隆子



2010年6月 3日

鈴木康太郎シェフからお便りが来ました

とらちゃんこと虎谷健です。

銀座和光のレストランでは大地を守る会の食材も使っていただいているんですよ!

鹿肉料理のお食事会や産地でライブクッキング企画などでいつもおいしい料理に感動させて

いただいている銀座和光レストランの鈴木康太郎総料理長さんより、大地を守る会の食材を

使ったデザートの写真を頂きましたのでご紹介します!

 

 

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長崎有機農業研究会のビレンスメロンを使った『メロンのスープとミントのジュレココナッツの

アイスクリーム添え』です。

昔懐かしいプリンスメロンのようなちょっと甘味が薄いメロンですが、こんな

立派なデザートになるんですね! 

「甘味が強く味が完成されているメロンより、このような甘味が強すぎないメロンの方が調理の

応用がきくんです。写真ではわかりずらいですが皿の下にミントのゼリーが1cmほどの

厚さで敷いてあり、その上にメロンの果肉と種の周りから取った果汁にシェリー酒と

キリュ(アルコールブラン サクランボから取ったブランデー)のスープがかけて

あります。メロンの実にはココナッツのアイスクリーム、チョコレートのステック、

ミントが添えてあります。」

とのことです。美味しそうです!

 

種のまわりの果汁っておいしんですよね。虎谷は種ごとほおばって汁を啜りきるのが

大好きです。

メロンとブランデーが合うのも納得!

虎谷の夏の楽しみは、メロン生産者のお宅の倉庫でコンテナ台に座って、出荷できない

過熟メロンを豪快にぶつ切りにして頂くこと。

熟しすぎてプン!とアルコールのような香りがするメロンも、ブランデーをざっと

かけて食べると、メロン独特のクセがさらっと消えてとても美味しい事も生産者に

教えてもらいました。

さらっとしたメロンとミントのゼリー...暑い夏に食べたいデザートです。

 

 

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さらにアップでもう一枚。 

「どうぞ生産者の方に良い素材を作っていただき感謝しています、とお伝えください。」

とのこと。生産者の方も自分の育てた作物でこんな美味しそうな料理を作ってくださると

作物を作る意欲がでるというものでしょう! 

 

このデザートはランチ・ディナーの「お奨めデザート」として頂く事ができます。

食べに行かれる方はあらかじめ連絡をしていただき、まだ提供されているかを

確認してから行ってくださいね!ちなみにランチは6,000円からだそうです。

 「ブログに載せる前に毎回試食に伺いましょうか?」と訊ねて「それにはおよび

ません。」とお断りされてしまった虎谷でした!

 お問い合わせ先:レストランTHE WAKO 並木館10階  03-5250-3036

 

※お知らせ! 鈴木康太郎さんの料理を楽しむランチ企画の開催が決まりました!

大地を守る会の食材を使って、野菜のおいしさを楽しむフランス料理を組み立てていただきます。  
「どうやって食べたら良いか判らない。」というお問い合わせをよくいただく夏野菜も 積極的に使って頂くので料理のレパートリーも広がるかもしれませんよ。

非日常の空間でゆったりと食事を楽しんで夏バテを吹き飛ばしてしまいましょう!

日時:9月8日(水)12:00~14:00 

※開催日が9月1日から8日に変更になりました。多くの方のお申込みをお待ちしています!  

場所:レストランTHE WAKO 並木館10階   食事会参加費:8,000円

【使用予定食材】モロヘイヤ、ツルムラサキ、とうがん、エンツアイ、 みょうが、青じそ、しょうが、なす、おくら、ズイキ などの中から選んで調理します。           
※野菜がメインの料理ですが菜食料理ではありません。肉、魚も併せて楽しんでいただきます。
詳しくは「NEWS大地を守る 8月号」イベント告知欄にてご確認ください。 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月27日

甘楽町の産物を使ってフランス料理のライブクッキングを行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

鹿肉の美味しさを皆さんに知っていただく食事会企画でお世話になっている銀座和光の鈴木康太郎シェフ。

虎谷は鹿肉の美味しさはもちろん、普段食べている野菜が全く別の食材の様に変化してしまう鈴木シェフの

腕にほれ込んでしまいました!

「産地で、その日集まった旬の食材を使って、ライブで料理を作って頂きたい!」との無茶なお願いを

聞いていただき、 群馬県甘楽町まで足を運んでいただきました。

今日は甘楽有機農業研究会の食材を使ってのフランス料理教室です!

 

 

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鈴木さんと若きシェフの皆さん。

「若いシェフたちに農業の現場を体験してほしいと思い連れてきました。きつい農作業でも構わない

のでどんどん使ってください。」とのことでしたので、今回は調理より農作業を優先して手伝っていた

だきました!

軽トラックの助手席に乗るその姿はどこから見ても「農家の兄ちゃん」でした(笑)が、普段は厳しい

修業をしている若者たちです。

鈴木さん、今日は美味しい食事を期待していますよ!

 

 

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集まった甘楽町の食材の数々。

水菜、宮内菜、小松菜、野沢菜、わさび菜、べか菜、赤ネギ、唐の芋、竹の子芋、八つ頭、もちろん、

キウイフルーツ...。「この時期,あんまり野菜ないんだよな。」と窓口になってくれた吉田さんは恐縮

しますがいえいえいろいろな野菜が集まりました!

これらの野菜に加え、大地を守る会の食材、米、トマト、玉ねぎ、パプリカ、にんにく、そして地元群馬県産のズッキーニ、こんにゃく、きのこを持ち込みました。

 

手前のお肉は有害鳥獣駆除で捕えたシカとイノシシです。

そうです!畑を荒らしてしまう獣も立派な地元食材です。フランス料理といえば、「ジビエ(野生肉)」。

今日はシカとイノシシの豪華2本立てです!

猟師さんが獲ってきたそのままのお肉...。肉をよく見るとまだ毛が付着していたりして...生々しい。

それを見た『大地を守る会職員一番の肉食系女子(虎谷認定)』Tさんは「うわぁ、おいしそう!

獲れたて新鮮って感じですね!」と。泥つき野菜や魚と違うんですけど...(笑)。

 

食材を撮影しているのは情報企画室の宇都宮職員。

「NEWS大地を守る7月号」に今回のレポートが掲載予定です。記事をお楽しみに!

 

 

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生産者の皆さんも集まりいよいよイベントの開始です!町から町長代理の方も挨拶に来てくれました。

 

 

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主に男性の方はキウイフルーツの畑に花摘みのお手伝いです。

残った料理教室に参加する皆さんでまずは打ち合わせです。おいしい料理を作るぞ!おうおう!

 

 

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まずは発酵時間が必要なパン作りから。いつもにこやかな鈴木シェフ。

銀座のレストランにいらっしゃる時より楽しそう(?)。

 

 

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こねたパンはおき火の近くで発酵させます。

発酵を待つ間に今日のメイン料理、ラタトゥイユを作ります。

 

 

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唐芋をむきます。和食っぽい印象がありますがフランス料理になるんですよね...。

このあとオリーブオイルで素揚げしました。

 

 

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バターライス作り。まずは生のお米を油で炒めます。作業ははさくさく進みます。

 

 

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大量の野菜が切り終わりました。

 

 

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シカとイノシシのお肉は、ニンニク、玉ねぎ、ハーブ、オリーブオイル、赤ワインでマリネしました。

こうすると肉の臭みが消えるのではなく、食材とマッチングして昇華し、芳香となるそうです。

 

 

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先ほどの「えっ」と思うほどの大量の野菜を大鍋に放りこみました!

オリーブオイルで炒めて野菜から出る水分だけで煮ます。唐の芋も入っています。

 

 

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ぐつぐつ野菜を煮込んでいる間にパンが焼きあがりました!

砂糖を振った甘めパンと、胡椒を振った風味パンの2種類です。美味しそう!

 

 

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こちらは肉を焼く炭で焼いたパン。MッキーMウスパン(?)もありますな。

このあとシカ肉とイノシシ肉を焼きました。

 

 

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料理ができあがりました!

バターライスと鹿肉、猪肉のバーベキュー、ラタトゥイユ、サラダ、パン2種類です。

ラタトゥイユの野菜からでた汁が焼肉のソースにもなりますし、バターライスにも浸みておいしい!

フランス料理にはやっぱり赤ワイン!ワインは主に調理を頑張った女性の皆さんに楽しんでいただきました。

「1週間おくれの母の日のプレゼントに、女性の皆さんにワインを楽しんでもらっていいですか?」の

呼びかけに、男性陣からは無言の「異議なし...」の反応が。

さては皆さん、母の日を忘れていましたな。

 

 

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できあがった料理をみんなで楽しみました。

地元の「ふるさと館」で調理を担当している皆さんにも参加してもらいました。

甘楽町で地元食材のフランス料理が食べられる日も近い?

 

大量に作った料理もほぼ完食!

調理を指導して下さった鈴木さんも驚くほど、参加者皆さんたくさん召し上がっていただきました。

最後に、少しだけ残ったラタトゥイユに、これまた少しだけ残ったシカとイノシシの焼き肉を入れてぐつぐつ

煮込んで、塩・こしょうで味を整え、もう一品作ってくだいました。

解散前に皆さんに配って鍋はからっぽ!見事な完食でございました。

 

 

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昼食をゆっくり楽しんだ後は参加者全員でキウイ畑で花摘みのお手伝いです。

 

今年は寒い日が続いたためまだつぼみの状態でした。

遅霜にやられてつぼみ自体がかなり少なくなってしまったようです。

これから暑い夏の間も生産者の皆さんはキウイの世話に明け暮れます。

秋には美味しいキウイフルーツに出会えることを期待しましょう。

 

最後に鈴木シェフから頂いた本日のレシピをご紹介!

「 Chevreuil"HONSYU"et mercassin grille's aux herbes(香草でマリネした本州鹿と猪のグリエ) 」

肉は適当な大きさに切り、ニンニクと玉ねぎみじん切りに乾燥ハーブを振りかけオリーブオイル、赤ワイン少々でマリネしておく。マリネは肉の臭みを消すのではなく他の食材とマッチングさせ、昇華させて芳香とするのがポイント。炭火で焼く際にはかたくなるので焼き過ぎないこと。

 

「 Ratatouille a' la "KANNRA"  (甘楽町で作る南仏風野菜の煮込み) 」

ニンニクはみじん切りにし、他の野菜は一口大にぶつ切りにする。トマト、玉ねぎ、茸類を除き、下処理をした後、油で素揚げしておく。鍋にオリーブオイル、にんにくを入れ軽く炒め、全ての野菜を硬い順に入れ煮込む。とりがらスープをいれ、乾燥ハーブ、塩、こしょうで味を調える。

野菜料理と肉のソースも兼ねます。パスタソースにしてもおいしい。トマト、玉ねぎ、にんにく、ハーブがあればあとは野菜で工夫次第。

 

「Riz au beurre  (七分米のバターライス) 」

七分米をフライパンでサラダ油を加え、透明になるまで炒める。玉ねぎはみじん切りにしてにんにくとともにしんなりするまで炒める。これらを炊飯器に入れとりがらスープ、ハーブを加えて炊く。

炊けて蒸らしたらバターを加え塩、こしょうで味を調える。野趣ゆたかな肉にあわせてお米の香りのある七分米を使用するのがポイント。

 

「 Pain a' la menagerie (家庭でできる簡単パン) 」

強力粉、酵母、塩、砂糖、水、オリーブオイルをすべて混ぜて捏ねる。ビニル袋に入れ、あたたかい所で休ませ発酵させる。表面にオリーブオイルを塗り、塩・黒胡椒、きび糖の2種を別々にふりかけ2種類のパンを作る。オーブン、フライパン、炭などで焼く。                          野外や家庭で作る簡単なパン。気を張らず膨らめば良いという気軽な気持ちで家族で手作りを楽しんでください。

鈴木さん、すべて美味しゅうございました! ありがとうございました。

 

※お知らせ! 鈴木康太郎さんの料理を楽しむランチ企画の開催が決まりました!

大地を守る会の食材を使って、野菜のおいしさを楽しむフランス料理を組み立てていただきます。  
「どうやって食べたら良いか判らない。」というお問い合わせをよくいただく夏野菜も 積極的に使って頂くので料理のレパートリーも広がるかもしれませんよ。

非日常の空間でゆったりと食事を楽しんで夏バテを吹き飛ばしてしまいましょう!

日時:9月8日(水)12:00~14:00

※開催日が9月1日から8日に変更になりました。たくさんの方からのお申込みをお待ちしています!  

場所:レストランTHE WAKO 並木館10階   食事会参加費:8,000円

【使用予定食材】モロヘイヤ、ツルムラサキ、とうがん、エンツアイ、 みょうが、青じそ、しょうが、なす、おくら、ズイキ などの中から選んで調理します。           
※野菜がメインの料理ですが菜食料理ではありません。肉、魚も併せて楽しんでいただきます。
詳しくは「NEWS大地を守る 8月号」イベント告知欄にてご確認ください。 

大地を守る会 交流局 虎谷健

 

大地を守る会  交流局 虎谷健



2010年5月21日

GWはSW? ゴールデンウイークにソーセージ教室を3回行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さんはゴールデンウイークをどのように過ごされましたか?

大地を守る会ではゴールデンウイークに人気の「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を3回行いました!

ゴールデンウイークは観光地などへ出かけても交通渋滞や混雑が激しくて疲れちゃうはず。

自宅でゆっくり過ごして、ソーセージ教室に参加して、作ったソーセージを夕食のビールのお供に乾杯!

・・・そんなゆったりした休みを過ごして日々の疲れもCO2の排出も減らしちゃいましょうよ!

というご提案でございました。

3回行ったソーセージ教室のご報告です!

 

 

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中津ミートの松下憲司さんとスタッフの太田雄大さん。

今回3回連続開催ということで講師見習&弟子として太田さんに白羽の矢が。

太田さんは大地を守る会の営業担当でもあります。今日の参加は業務命令でしょうか?(笑)

 

 

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参加者の皆さんが集まりました。さっそく見本のソーセージ作り開始です!

今回、講師見習いの太田さんの方には大地を守る会職員のサポートがついてるぞ!

松下さん、一人でちょっとさびしそうです。

 

 

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ソーセージ完成です!二人とも良い出来ですね。・・・松下さんの方がソーセージの出来に少し

キレ・ハリがあるようです。経験の差ですかな!?

 

 

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さっそく家族ごとにコネコネ開始です!

 

 

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太田さんも皆さんのお手伝い

 

 

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どんどんできてきます。うまくとぐろを巻いていますよ。

 

 

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できました!

 

 

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松下さん自慢のアイスバインを入れたポトフもできました!今回も完食目指します!

 

 

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どんどん食べてね!肉の塊のように見える物はアイスバインの骨です。いいダシがとれます。

 

 

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おにぎりもおいしそうです。

 

 

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にぎやかなお昼ごはんです。

 

 

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養豚、ソーセージのお話は太田さんが担当。カンニングペーパー片手にがんばっております。

社長が隣で聞いているとやりにくいですよね。(*^_^*)

 

 

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こちらは2日目の5月2日の回。今回は松下さん一人です。

太田さんは4日の本番を控えて手伝ってくれるスタッフを探し回っていたようです。

 

 

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松下さんのお手本を見た後はさっそく開始!楽しさが伝わってくる表情ですね!

 

 

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初めての生のお肉でびっくり!かな。

 

 

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コネ作業が順調に進んで腸詰め作業へ。見守る松下さん。

 

 

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上手です!

 

 

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「前回参加した時は下の子がお腹の中にいました・・・。」とのこと。

何度も落選してしまい申し訳ありません!キミもこれで家族の話題に入れるね!良かった!

 

 

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熱心に養豚についてお話をする松下さん。本当に豚が好きな事が伝わってきます。

今回、松下さんは将来叶えたい夢について語ってくれました。

松下さんの夢とは、子豚から成長中の豚まで消費者の皆さんが訪問して親しんでもらえる場を作りたい、

ということでした。

豚と触れ合えるだけでなく、最終的にはその命をいただいて「自分たちはこの命に活かされているんだなぁ。」

と気付いてもらえるような、ちょっと重いテーマまで含んだ構想のようです。

 

畜産に関わっている生産者の皆さんはその命を頂くために動物を育てています。

どんなにかわいい子ブタも成長すれば屠殺され私たちの食卓にのぼる肉になるわけです。

普段は陽気な畜産農家が、お酒の席で「出荷トラックに載せた時、それまで見たこともないような

悲しい目をするんだよな。」とぽつりと漏らした事がありました。

都会で暮らしている私たちより命について考える機会が多いにちがいありません。

小さな生き物を傷つけたり、軽々しく人の命が奪われるような事件が多発する昨今。

他の生き物の命を頂かないと私たちは1日たりとて生きてゆけないという事を再認識させてもらえる

ような場は必要かもしれません。

 

 

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3日目の5月4日の回です。太田さん、講師デビューでございます。

サポートに後輩の石川悟さんを連れて来てくれました。  

太田さんと石川さんは大学の先輩後輩の仲。ゴールデンウイークにも関わらず駆り出されてしまったようです。

どこの世界でもセンパイの言う事は聞かないといけませんな(笑)。

 

 

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まずはお二人でお手本作り。上手にできました。

 

 

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作業開始です。

 

 

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お一人参加の方にはサポートがつきます。

 

 

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結い作業。結構パンクさせてしまうんです。慎重に!

 

 

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ソーセージ作りお疲れ様でした!

お昼ごはんです。

 

 

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ポトフにお代わりの行列ができました。

たくさんあるのでどんどん召し上がってください!

 

 

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今回も無事終了しました!

50人以上の方がソーセージ作って食事食べて出たゴミはこれだけです!

ゴミと無駄がでないように工夫したエコ企画です。スタッフも帰りが楽で大助かりなんです!

 

参加された皆さんの感想をちょっとここで紹介!

「松下さんのお話はとても楽しかったと同時にご自身の仕事に誇りと自信を持たれている姿に

うらやましくなってしまいました。素敵な生き方だと思います。」(YAさん)

「ソーセージ作りにかける情熱が強く感じられました。だからおいしくて安全な製品ができるんですね、

ますます好きになりました。」(MKさん)

「様々な取り組みに頭が下がります。少年のような好奇心と期待の念がこもったまなざしと、未来を

担う子どもたちへの深い愛情を感じ、感動しました。」(TYさん)

 

皆さん、たくさんの感想をありがとうございました!

皆さんからお預かりした感想はちゃんと松下さんにお届けします。

 

大変人気の中津ミートさんの手作りソーセージ教室。

これから気温が上がる夏の間はしばらくお休みになりますが11月頃からまた再開したいと思っています。

今回は参加できなかった皆さん、ごめんなさい。次回もぜひまた応募してください!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月10日

大地を守る会の野菜とシカ肉でランチを楽しみました!

とらちゃんこと虎谷健です。

「大地を守る会の野菜をプロの調理人に料理してもらったらどんな料理になるのだろう?」そして

「旬の食材と鹿肉料理でランチを楽しむ企画を作りたい!」という希望を、古くからの大地を守る会の

会員さんでもある、銀座和光の鈴木康太郎総料理長さんに今回も叶えていただきました。

 

昨年11月に行なった鹿肉の美味しさを皆さんに知っていただく企画「鹿肉料理を楽しむ夕べ」では、

鹿肉の美味しさを多くの皆さんに知ってもらいたい!という想いが先行してしまい、料理に添えられる

野菜には100%のパワーを注ぎ切れなかったのですが(「頑固な八百屋」を自称していた大地を守る会の

職員なのに申し訳ありません!(#^.^#) )、出てきた料理に添えられている様々な野菜のおいしさ、

そして想像もつかない調理法にすっかり魅了されてしまいました。

 

そこで、今回も鹿肉の美味しさを皆さんに知ってもらうための食事会でしたが、さらに、一緒に食べる

野菜にもこだわるべく、あらかじめ鈴木シェフに無理なお願いをしてしまいました。

・「旬の野菜を当たり前の食べ方でない調理法で食べさせて!」

・「素材の概念が引っくり返るような感動をしたい」

・「おいしいものが食べたい。」

などなど。

 

さて、どんな食事会になったでしょうか。 

 

 

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今回のランチには24人の方が参加してくださいました。

和光レストランこだわりの「料理を楽しむための空間」です。奇抜な食器を使ったり余計な装飾などは

施されていませんが、椅子や食器、クロス類に至るまで注文品で揃えられています。

 

 

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生産者の名前入りの立派なメニューも作っていただきました。

どんな料理か想像もつかない名前が並んでおります。・・・でも美味しそう!

 

 

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「小さなオードブル」島らっきょうのフライです。

らっきょうをすりつぶし魚肉とまぜることでマシュマロのようなふわふわの食感になっています。

その上に超極細麺のかた焼きそば(失礼!)のようなカリカリの衣がかかっていて、いっしょに口に

含むとカリカリ、ふわふわが一緒に味わえて心地良い食感です!

まさに「口福」な時間でございます。

胃袋が美味しさに震えてピンボケになってしまいました!失礼!

 

 

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「大根のブレゼとフォワグラ お米のリゾット添え」です。

大根にどのような味付けをすればこのような味になるのかを、舌の上で転がしながら一生懸命に

考えてしまいました。

ちなみにお米は「やまろく米出荷協議会」の七分米です。

肉などに合わせる時は白米ではなく、あえてお米の香りが高い七分米を合わせるそうです。

肉の風味(クセ?)とマッチングさせてさらに昇華させ、芳香とするのがポイントだそうです。

 

大地を守る会では五分搗き米、七分搗き米など米の味を楽しんでもらえる分搗き米を積極的に販売

しています。その分搗き米を使ってさらに美味しさを引き立ててくださる鈴木さんはさすが大地を守る会

会員歴の長い方です!ツボをおさえてくださっています。ありがとうございます。

 

 

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大根に複雑なうまみが加わり玄妙な味です。

 

 

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「桜鯛のティアン 春キャベツ添え」です。

 

 

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桜鯛の下に敷かれた春キャベツに魚のうまみが浸みてとっても美味しい!美味しすぎました!

キャベツをかじった時に感じる独特の風味・・・ちょっとクセのある風味さえもが調味料になっていて

魚の味をきっちり受け止める感じです。それにしてもやわらかな味です。

参加者の方がポツリと「やさしい味だよね...。」

たしかにその通りの味でございました。

 

 

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メインの「えぞ鹿ロース肉のグリエ ディアブル風」が登場しました。

前回の鹿肉食事会では、鹿肉を初めて食べる方にも親しんでもらえるようにと、パイ皮包にしていた

だいたりワインでしっかり煮込んでいただいたのですが、前回の参加者の皆さんが鹿肉に違和感なく

楽しんでいる様子を見て今回は直球勝負!

肉そのものの味を楽しんでいただけるようにグリエで出して頂きました。

プロの職人さんがスジなどを丁寧に取り除いてくださっているのでしょうが、「これが野生のお肉?」と

思うほど柔らかなお肉でした。

肉の表面にはちょっとマスタードをまぜたパン粉がふられ、見た目もきれいです。

肉の周りに添えられている旬の野菜はちょっと辛めのジャガイモのソースと一緒に食べました。

 

どれもおいしかったです。...う~ん、「おいしい」としかいえません。

美味しさを表現する語彙が少ないことを痛感してしまいます。普段の食生活であまりにも「素材の味」に

頼り切っているためでしょうか。時にはこのようなお料理をいただいて舌を鍛えなくてはいけません。

 

 

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「これはどんな調理をしてこのような食感になるのだろう?」、「こちらはええと・・・」などと考えていて

息付く間もなくデザートです。 

柑橘のジュレを出していただきましたが、この1皿のなかに甘夏、ニューサマーオレンジ、清見オレンジ、

福原オレンジ、レモンが入っています。一粒ずつかみしめていただきました。

 

 

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お世話になった鈴木康太郎さん。デザートの時間に挨拶に来てくれました。

各テーブルをまわって参加者の皆さんの質問などにも応えてくれていました。

(すみません!料理に夢中で、今回鈴木さんの写真を撮り忘れました!前回の夕食会の写真から拝借。)

 

今回の野菜にも焦点をあてた食事会企画は大成功でした。

普段食べている野菜がプロの調理によって想像もつかないような料理になって登場しました。

これはどんな調理をされているのだろう?などと考えていて、気がつけば料理の写真以外を取り忘れ

ていた程です!(<(_ _)>)

参加した農産チームの職員が「生産者にもこの料理、食べさせたい...」とつぶやいておりました。

そうですよね、自分が育てた野菜がこんな料理にしてもらえたら、生産者冥利に尽きる事でしょう。

生産者の皆さんにも味わってもらえる機会を作りたいと思いました。

次回はこの企画をさらに野菜に焦点をあてて開催したいと思いました。

 

鈴木シェフにまたムリなお願いをして今後も野菜をメインにしたフランス料理を楽しむ食事会を開催

したいと思いますので、皆さんも普段の野菜が大変身する驚きを味わいにぜひ参加してください!

お待ちしております。 

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月 7日

樽井さんの茶摘み交流会に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

静岡県丹那の酪農家さんとの交流会の翌日は、浜松にある日本農産さんのお茶畑で茶摘みを

体験しました。

今年の天候不順はお茶農家さんにも大きな影響を与えてしまいました。

交流会で茶摘みを楽しむ予定だった樽井さんの山の上のお茶畑は、3月31日の遅霜にやられて

お茶の芽は枯れてしまいました。

開催ぎりぎりまで様子を見てくれていたのですが、その後の気温も上がらず茶摘みは無理と判断、

霜の害が比較的少なかった平地の茶畑に変更して開催を決定しました。

私は前日のうちに浜松入りをして当日に臨みました。

 

 

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早朝の浜名湖にちょっと足をのばしてみました。

 

虎谷は学生時代の一時期をこの浜名湖の水産実験所で過ごしたので懐かしい場所です。

教授はウナギの養殖研究をされていた方でしたが、養殖技術の確立を見届ける前に亡くなって

しまいました。

今年4月に遂にウナギの完全養殖(水槽内で生まれて育った親ウナギから受精卵を得て稚魚を得る事)

に成功したというニュースが流れました。

クロマグロに引き続き、ウナギも完全養殖のめどが立ちました。地道な研究者たちの努力の成果ですね。

 

ただ、養殖技術が確立されたから安心、とは思えません。乱獲防止はもちろん自然環境全体を守る

ことが大切です。自然環境さえ守れば養殖技術がなくても生物は増え続けるわけですから...。

それに食用動物だけが水槽や養殖池で増えてもさびしい世の中になってしまいます。

 

今年は生物の多様性を考える「生物多様性年」でもあります。人間にとって有益か否かだけを判断基準

にせずに環境全体の事を考えたいですね。

 

 

2CIMG8975.JPG     昨日とうってかわっての良い天気です。参加者の皆さんが集まり始めました。

早く到着した方から茶摘みを行ってもらいました。

日本農産の代表、樽井隆之さんからお茶の摘み方を教わりました。

「一芯三葉」と言って新芽の柔らかい部分だけを摘んでいきます。根気がいる作業です。

参加者の皆さんが摘んだものがお土産になりますので、一生懸命に摘んでお土産を増やして

くださいね!さあ、わき目もふらずにどんどん摘もう!!!

 

 

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畑には雑草処理班のヤギさんも。とてもいい子でお茶の葉は食べないそうです。

お茶の葉を食べすぎて眠れない夜を過ごした苦い経験でもあるのでしょうか...。

お茶の葉は噛むと結構渋いですからヤギも敬遠するのでしょう。子どもたちはさっそく餌やりです。

茶摘みもちゃんとしてよね!

 

 

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無心にお茶を摘みます。

ところどころ枯れているのは霜の被害に遭った場所です。こんな平地でも霜の害があったのですから

山の上はひどそうです。

 

 

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なぜかみかん狩り!

樽井さんのお友だちの農家さんの好意でおいしいみかんを収穫させていただきました。

本っ当に、ちゃんとお茶を摘まないとお土産ないんですよ!

 

 

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お茶摘み終わって集合写真。

 

 

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子どもたちもがんばりました!けっこう集まりましたね。

 

 

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この日参加してくれた大地を守る会の職員のみんな。

茶摘みの当初目標は達成できたかな?人事チームにも見てもらって人事評価に役立ててもらおう!

 

 

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茶摘みの後はいよいよ山の上の茶畑へ。

今回は昼食をとるために訪問しました。また、霜害の様子を参加者の皆さんにも見ていただき

たかったのです。

途中、車を降りてちょっと休憩。小川でサワガニやカジカガエルを探しました。

流れ着いていたトレイを回収するキミはエライ!川はきれいにしなくてはいけませんな。

 

 

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霜にやられてしまった山上の畑。新芽が枯れてしまっています。

 

 

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ちなみにこちらは一昨年の様子です。一面に新芽がふいている様子が判ります。

山の新芽の色も違いますね。

 

 

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霜害にあった畑で、なぜ霜害の危険性の高い土地でお茶を栽培するのか理由をお聞きしました。

 

この山の上の畑は樽井ちえこさんのご主人、故・樽井孝蔵さんがちえこさんと一緒に開墾しました。

「人様の口に入れる物を作る私たちは人一倍、食べ物の安全性に気を配らねばならない。」という

信念のもと、他の畑からの農薬の飛散などの心配がないこの山の上にお茶畑を拓いたそうです。

 

防霜ファンや水道などがない(新芽に水をかけ続けて氷の膜で覆うことで霜害を防げるそうです)

人里離れた山の上のため、今年のような遅い霜が来ると防ぐ手立てがありません。  

 

私たちに安全な食を届けるために生産者が背負ったリスクを実感しました。

・・・でも、この畑のお茶も10日ほどすれば新芽が芽吹くそうです。樽井さんは「ちょっと収穫が遅れる

だけで出荷には影響ありませんよ。」と笑っていらっしゃいました。

 

この畑からでるお茶が「霧山無心」です。お茶が販売されましたら故・樽井孝蔵さんの信念に想いを

馳せながら味わっていただけると幸いです。

 

 

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お昼ごはんです。静岡県の美味しい物を用意して頂きました。

 

 

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用意してくださった昼食。

お茶の天ぷら、さくら海老ときのこの天ぷら、たけのこの煮もの、シラスごはん。

静岡の春の食材がいっぱいです。

 

 

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お昼を食べて山菜を摘んで(今年はワラビも少なめでした!)ゆっくり過ごしてから山を降りてきました。

お土産用の製茶はまだ続いていました。完成を待つ間の時間、昔懐かしいポン菓子を見せてくれました。

大きな音に皆さんびっくりです。

 

 

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ちえこおばあちゃんも出迎えてくれました。

今年86歳になるちえこおばあちゃん。一昨年脳内出血で倒れられましたがお元気になりました。

参加者の皆さんが集まる間、ちえこさんとお店で目の前の茶畑を見ながらお話をしていましたが、

「あのお茶は『131番』。芽吹きがいつもより早いかな。その向こうは『7132番』。おいしいお茶が

取れるよ。」と4ケタ数字がポンポンでてきます。

お茶は品種番号で管理しているそうですがすごい記憶力です。

ちえこさんは毎年大地を守る会の東京集会に来て下さいます。皆さんも東京集会でちえこさんと

会ってお話してくださいね!

 

最後に製茶が終わったお茶を頂いて解散となりました。一人一袋、行きわたりました。

皆さん、頑張ってくれてありがとうございました!

 

 

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家でゆったりとティータイム。ほんのり甘味のある美味しいお茶でございました!

一生懸命の摘んでくださった皆さんの爪のあかが隠し味でございますね!(笑)

全く摘むお手伝いをせずにお茶ばかり飲んでいた虎谷、皆さんの爪の垢を煎じて美味しくいただきました。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月 6日

丹那の酪農家とバーベキューを楽しんできました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さん、「丹那の酪農王国オラッチェ」に行かれたことがありますか?

ここは箱根連山を挟んで熱海の反対側、三島市に向かう途中にある丹那盆地にある

「大地を守る会の低温殺菌牛乳」の故郷です。

 

大地を守る会のグループ会社「フルーツバスケット」や「風の谷のビール」工房などもあります。

おススメは、ここでしか食べることのできない大地を守る会の低温殺菌牛乳と同じ牛乳で作られた

ソフトクリームです!

あとは、フルーツバスケットのケーキ工房「ムーラン ナ ヴァン(土・日・祝日開店)」のケーキや

シュークリーム、プリンもお奨めです。

シュークリームは土曜・日曜日にしか販売されず、「あっ!」という間に売り切れてしまうので

午前中に寄られたほうが安心です。

虎谷はここのソフトクリームを「日本一おいしいソフトクリーム」と断言しています!

・・・ソフトクリームは持ち運びできないので銘柄を集めて食べ比べができません。

「日本一」と断言してしまいましょう!

 

ここでは毎年4月に牛乳の生産者「丹那低温殺菌牛乳部会」の皆さんとバーベキュー交流会を楽しむ

交流会が開かれています。

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丹那盆地の風景です。赤い屋根の建物が今回の会場になったオラッチェです。

遠くに三島の市街地と駿河湾が見えます。

 

ちなみにこの盆地の地下深くを東海道新幹線が通る「丹那トンネル」が貫いています。

1934年に東海道線開通のために掘られた丹那トンネルは日本第2位に長さを誇る7804m。

地下に大量の地下水があり大変な難工事の末に開通しました。一説によると太古の昔、この盆地は

湖だったらしい、とのこと。

丹那の酪農王国オラッチェの建設工事では地盤がやわらかくて建設に大変苦労したそうです。

 

トンネル開通前の丹那盆地はいたるところに湧水があり、わさび栽培もされ水と緑の豊かな土地

だったそうです。ところが、丹那トンネルが開通したことで大量の地下水が抜けてしまい(今でも

熱海側にはトンネルから流れ出る大量の水を放水しています)、水田やわさび栽培はできなく

なってしまいました。

灌漑用水も確保できず飢饉の不安にさらされながら新たな産業として始まったのが酪農でした。

 

 

 

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交流会開催前日に東京では遅い雪が降りました!オラッチェの裏山(?)の箱根の山々にも雪が

積もり、雲と一緒に冷たい風が吹き下ろしてきました!

「こんな天気で参加者の皆さん、ちゃんと来てくれるかなぁ。」と準備の終わったスタッフの皆さん、

不安気です。

 

 

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天気が悪いにも関わらず120名の方が集まってくださいました!

悪天候にもめげずに参加して下さった皆さん、ありがとうございます!

体調不良で参加できなかった皆さん、来年こそは良い天気の元でバーベキューを楽しみましょう!

最近、天候不良の交流会が増えたような。担当の虎谷の心がけがよくないのでしょうか(笑)。

 

 

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バーベキューが始まれば会話も弾んで楽しくなります!酪農家の若手、片野恵介くん。

「お嫁さん募集中です~」と場を和ませてくれました。

 

 

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どんどん焼いて、どんどん食べよう!

お肉は山形村短角牛を用意しました。噛めば噛むほど味がでてきておいしゅうございました。

でも、お肉ばかり食べててはいけません、野菜もたっぷり焼いて食べましたよ~。

このバーベキューで堪能したお野菜は、酪農家の奥さまグループ「ミルクママ」さんが、牛舎から出る

自家製堆肥で作った野菜です。おいしい野菜で肉より野菜の方が消費量が多かったかも?

 

 

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こちらミルクママの皆さん。会場のオラッチェで朝市を土曜、日曜日に出店しています。

この野菜を目当てに来場する地元の方も多いようで昼ごろにはほぼ売り切れです。

 

 

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バーベキューを楽しんだ後は酪農家の皆さんとの交流会「車座トーク」。

寒さを防ぐためにオラッチェのレストランスペースを借りて行いました。

 

 

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バーベキューを焼いていた片野くんも中心になって参加しています。

「アニマルウェルフェア、という考え方がありますが、実際に家畜と接している皆さんは家畜の福祉を

どう、捉えますか?。」などのちょっと硬派な質問に、「わたくしは・・・動物にとっての居心地の良さ

とは、...であると確信しております!」と国会答弁のようなかたいやりとりが。

バーベキューと一緒に楽しんだ「風の谷のビール」が効いている様子。酵母が入ってて悪酔いしにくい、

と言われている地ビールは安心してついつい飲んじゃいます。

 

 

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「車座トーク」が終わった後は参加者みんなで片野くんの牧場へ見学に行きました。

「ヨーロッパの牧場の様に広大な面積をとれないけど、清潔に、牛にストレスがかからない飼育を

心がけています。」という片野くんの言葉を裏付けるような穏やかな牛の表情です。

ヨーロッパでは、動物の福祉として牛1頭あたりに広大な面積を確保すべき、という考え方がある

そうです。でも、本当に牛は見晴らしの良い環境が好きなのかなぁ、と虎谷は考え込んでしまいます。

牛のような草食動物は捕食者である肉食動物から身を隠す習性があるはずです。見晴らしがきき

すぎる環境はかえってストレスを生みはしないのでしょうか。

また、あまり広い面積を牧場として開拓することは、それ自体が森林を切り開くことになる気もします。

難しい課題ですね。

 

 

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餌を食べてゆったりと過ごす牛たち。寝床は木材チップが敷き詰められてて清潔です。

 

 

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かゆいところに手が届く「かいかいローラー」気持ちよさそうですね。

このような環境で育てられた「大地を守る会の低温殺菌牛乳」を皆さまよろしくお願いします!

牛舎見学の後、丹那牛乳の工場を見学(牛乳の製造は早朝なので機械が動いているところを

見れずに残念!)して解散となりました。

 

みぞれまじりの天気にも関わらず参加してくださった皆さま、本当にありがとうございます。

今回体調を崩されて参加できなかった皆さま、来年はぜひ丹那にきてバーベキューと酪農家の

皆さんとの交流を楽しんでくださいね!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年4月 7日

「神泉・畑の樂校」が開校しました!

とらちゃんこと虎谷健です。

 

今週は各地の学校で新学期が始まりましたね。皆さんのご家族にも新生活を始めた方が

いらっしゃるのではないでしょうか。

大地を守る会の六本木事務所の隣は中学校。桜の花びらがはらはら舞う中で入学式が

行われていました。

今年もまだ小学生の面影を残したヤング達(死語?)が緊張で顔を紅潮させながら登校して

くることでしょう。

 

さて、埼玉県の北部、神川町の畑を教室にしている「神泉・畑の樂校」も、4月3日に4年目の

開校式の日を迎えました。

 

 

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今年度の参加者は12組20名。

期の途中からの参加もOKなので、今後も参加者が増えていくことを望んでいます!

暖かくなってきたこの時期は雑草取りや播種など行う事がめじろ押しです。

「畑に入ったら、とりあえず草を抜いてくださいね!」というお願いに、集まった方々は新入生気分を

味わう間もなくそのまま作業に突入!「なんか、慌ただしい企画に参加しちゃったな。」と思われた方

もいたかも。

でも、全員そろって一段落したところで始めた開校式&自己紹介では、すでに皆さんにはほのかな

連帯感も生まれていたような。

 

 

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開校式もそこそこに、畑に戻ってさっそく作業開始!

慌ただしくはありますが、桜も咲いていて過ごしやすい良い天気に気分はちょっとのんびり。

 

 

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希望者には耕運機の扱い方講習も。機械の動きをなかなか制御できなくてまっすぐに進めません!

便利な機械ですが、これから畑に作物が植わり始めると一畝づつ耕すことが多いので、耕運機は

使えず鍬&人力が主力になります。

 

 

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「いいな...あれ」って眺めているきみ!まだちょっと君には耕運機の操作は早いかな。

男の子はメカが好きですね。

 

 

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ちょうどジャガイモの植え付けの時期です。種イモのカットの仕方から教えてもらいました。

 

 

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カットしたジャガイモは切り口を乾かしてから植えました。

「これからどんな風に育つんだろう...。」と期待膨らむ時間です。

 

 

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ヤマキ醸造の角掛さんが おもむろにイオウのような黄色みがかかった物体の取り出しました!

化学肥料!?はたまた農薬?・・・もしかして、雑草の多さに驚いていきなり除草剤ですか!!!

 

 

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ご安心を!

豆腐を作る際にでる「おから」を乾燥させたものでした。

この畑には農薬・除草剤はもとより、肥料さえもあまり入れません。ヤマキ醸造さんが豆腐を作った

際に出るおからを分けてもらって散布する程度です。

 

畑をめいっぱい使わない「素人農業」だからこそ、こんな肥料やりでも済むのですね。

他にも、プロの農家さんならその都度使い終える「黒マルチ」と呼ばれる畑の表面を覆って地温をあげ、

雑草の茂りを抑えるビニル資材も繰り返し使います。

だいたい3年ほど使うとぼろぼろになってしまうのでそこでようやくお役御免になります。

 

なるべくゴミとお金が出ていかないように工夫しながら、農の楽しみはちゃんと享受する・・・。

それがこの畑の樂校の神髄であります!

 

 

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さあ、一日たっぷり畑で作業をしました。

この日植えた作物はジャガイモ、小松菜、大根、人参、ブロッコリーの苗。

ちょっと早いかな、と思いつつ植えたミニトマト、キュウリ、山からとってきた山ウドも植えました。

他には昨年秋に植えたエンドウ豆、玉ねぎ、3年目になって風格が出てきたアスパラガスが

植わっています。

といっても、上の写真では畑は何にも植わっていないように見えますね。

 

これからもこのアングルで写真を紹介していきます。

季節ごとに変化していく畑の様子を楽しみにしていてください!

 

この「神泉・食と農の畑の樂校」は月2回(第一土曜日、第三日曜日、冬期は月一回)開催されます。

途中からの参加もできますので興味ある方はぜひ大地を守る会・事務局の虎谷健までご連絡ください。

皆さんが農を身近な体験としてくださる事を願っております。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年4月 1日

「春の三浦・大根収穫交流会」を行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

桜の開花が宣言されてからも寒い日が続きますね。

大地を守る会六本木事務所のお花見は明日4月2日です。

「う~ん、さくら散っちゃっているかなぁ。」と心配していたのですが、この寒さのおかげで満開の桜が

楽しめそうです!

料理は先日3/28にオープンしたエキュート東京「大地を守るDeli」のお惣菜各種を予定。

こちらも楽しみのひとつです。

 

さて、お花見は楽しめそうですが良いことばかりではありません。

この3月下旬の寒さと天候不順のため、(今年は例年より3月の雨が多かったです!)今年の

大根収穫交流会は延期開催となってしまいました。

日程変更のために参加できなくなってしまった皆さん、残念です!

どうぞこれから開催予定の他の企画にも応募してください!お待ちしております!!!

 

 

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急な日程変更にも応じてくださった皆さんが集まってきました。

まずは受け入れをしてくれている黒崎有機栽培研究会の皆さんの挨拶を聞いて開会です!

 

 

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さっそく収穫を開始!大根を抜くのは主に子どもさんの担当。

大人の皆さんには、抜かれた大根の枯れ葉をとってもらい、その枯れ葉で大根についた泥を

落として並べる作業を担当してもらいました。

 

今回、大地を守る会への出荷分も合わせて3,300本の大根を収穫してもらいました。

子どもさんも大切なお手伝い戦力です。どんどん抜いてね!

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形の良い大根がいっぱい!

 

 

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がんばって抜いてくれています。きみより大きくないかい?

 

 

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おおっ!これは大物です!

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広々とした畑で気持ちいい日でした。

 

 

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これもなかなかの大きさの大根ですな。

 

 

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こちらではかくれんぼ。楽しそうですね!

 

 

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どんどん収穫されてゆく大根。皆さんの協力でどんどん畑が空いてゆきます。

 

 

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中にはこんな大根も。

 

 

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それは・・・かぶではないかい???

そうなんです、畑の中にはまっすぐな大根ばかりではありません。

なかなか皆さんのもとには届かず、目には触れにくいのですが、畑ではいろいろな形の大根が

育ってしまいます。

 

 

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「おもしろ大根」をみんなで集めてみました!「多様性」ですね~。

 

 

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変わった形の大根に子どもたちは大喜びです!

みんなに気に入った「おもしろ大根」を選んでもらって家に持ち帰ってもらいました。

 

最近では生産者の技術もさらに向上し、このような規格外品の野菜も見かけることは少なくなり

ましたが、畑にいらっしゃる皆さんにはこのような作物もある事を知って頂きたいと思い、あえて

集めてみました。

少し前の大地を守る会では、さすがに二股の大根は流通していませんでしたが、ちょっと大きくなり

すぎた小松菜、改め、「巨松菜」や、虫に食われてところどころ穴のあいた通称、「レースキャベツ」

なども流通していたこともあったんですよ!

そのような不揃いの野菜たちを通じて、皆さんに畑の様子に想いを馳せる「考える素材」にして

欲しいという気持ちの表れだったのですね。

 

 

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収穫が終わった後は、枯れ葉や泥を落とした大根を出荷のためのカゴ車に乗せます。

出荷作業のお手伝いも皆さんにお願いしてしまいました!

 

 

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出荷作業も終わっていよいよお昼ごはんです。

生産者の奥さま達が大根汁を用意してくれました。

リーダーの石渡稔さんの奥さま、久子さん、いつもおいしい大根汁をありがとうございます!

 

 

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みんなで昼食を食べました。

右側の衝立は朝方風が強かったため用意してくれたものですが、必要ないほどの良い天気になりました。

 

今年は荒天による延期で残念だったこの交流会。

もともと3月は天候が変わりやすい時期ですので、週間天気予報が出ると日々一喜一憂しながら

過ごすことは毎年の事なのですが、近年はその予測がさらに難しくなったような...。

すべてを地球温暖化のせいにするわけにはいきませんが、このような先を読みにくい天候の中でも

安定して作物を育てなくてはならない農家さんは、やはり大変なリスクを負っているな、と思って

しまいます。

 

来年こそは春らしい気候の中で皆さんとお会いしたいです!

今回参加できなかった皆さん、来年もまた申し込んでください!お待ちしております。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年3月31日

中津ミートさんの手作りソーセージ教室を行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

3月22日と28日の両日、中津ミートさんの松下社長さんに講師をお願いして手作りソーセージ教室を

開催しました。

 

先日、松下さんに「ソーセージ教室、すごい人気で落選者がたくさんいらっしゃるんですよ~。」と

お話したところ、「お待たせするのは申し訳ないからどんどんやりましょう!」と快く受けてくだり、

3月だけで3回も教室を開催していただきました。

松下さん、お忙しいところ、ほんとうにありがとうございます!

 

今回は、22日と28日の様子を写真中心にお伝えいたします。

 

 

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まずはいつも通り、松下さんの見本の見学です。

今回、途中で腸が破れてしまったので修正を加えつつ行いました。

 

 

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こちらは28日の回。途中で破れず上手にできました!

 

お手本を見た後はさっそく家族ごとに行います。

ねばりを保つために氷水を入れて肉を練ります。どのテーブルからも「冷た~い!」という声が

聞こえてきました。

 

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冷た~い。

 

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楽しそうですね!

 

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お父さん、腕の見せどころ!

 

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よいしょ、よいしょ~っと。

 

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小さな女の子も果敢に肉こねに挑戦です!

 

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男の子は馬力が違うようです! 

 

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肉をよくこねたら、チューブに入れていよいよ腸詰め開始! 

 

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腸詰め終了間近です。

 

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途中で切れずに1本の長いソーセージができました!

 

 

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お~っ!こちらは長い!

なんと3セット分のソーセージが1本でできました!

 

 

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上手にできました!

 

 

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昼食のポトフに入れるソーセージを燻煙にかける準備をしています。松下さんと事務局の谷。

燻煙をかけると風味が増してさらに美味しくなります。

 

 

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こちらはお手本で松下さんが作ったソーセージに燻煙をかけてみました。煙にいぶされて水分が

少し蒸発しています。この後焼いてお皿に盛って皆さんに試食していただきました。

 

 

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ちなみに皆さんが作ったソーセージはこの場では食べずに持ち帰りです。

名前を書いて冷蔵庫に入れて帰りまで保管します。

 

 

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ソーセージ作りが終わって昼食です。

たくさん作ったポトフもどんどんなくなっていきます。

 

 

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昼食です。

 

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中津ミートさんのソーセージやハムが盛りだくさん。

 

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ポトフは今回も空っぽになりました。完食です!

 

中津ミートさんの手作りソーセージ教室は気温が高くなる夏場を避け、秋になったらまた行います。

今回せっかく応募してくださったにも関わらず参加して頂けなかったみなさん、申し訳ありません。

次回もぜひ、申し込んでくださいね!!!

 

これから春から夏にかけてはスイカやとうもろこし、枝豆などの収穫体験イベントがたくさん予定

されていますので、こちらの企画へのお申し込みもどうぞよろしくお願いいたします!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年3月30日

「神泉・食と農の畑の樂校」の現地説明会を行いました。

とらちゃんこと虎谷健です。

 

だいぶ春めいてきましたがまだまだ寒い日もあります。3月は天候も不安定ですから皆さんも

体調管理には気をつけてくださいね。

 

今年で4年目を迎える「神泉・食と農の畑の樂校」企画の現地説明会を行いました。

説明会が行われるのは畑の樂校の畑がある、埼玉県北部にある神川町。

あれ!「神川町」なのになんで「神泉」なの?と思われた方はするどい。

実は4年前にこの畑の樂校企画を始めた時、この地域は「神泉村」という村だったのです。

それが町村合併を経て、「神川町」になりました。

 

農業には全くの素人の私たちの願いを聞いてくれて「やってみてごらん」と快く畑を貸してくれた村長さん、

「草出すなよ~」と言いつつ、夏ごろには「まだあいつら続いているな」、秋頃には「なかなか続くじゃないか!」と

暖かく見守ってくれた地域の皆さんに敬意を表し、企画名に「神泉」の名称を残しているのです。

 

 

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参加者の皆さんが集まる前に畑の様子を見て来ました。

 

ほとんどの作物は収穫を終えて耕運機で耕されています。耕運機を使うのは年に2回ほど。

様々な作物が植わっているので、普段は必要な場所だけ鍬で耕しています。

そして畑が空くこの時期に、ほぼ全面を耕します。

雑草などもそのままに、一気に耕し、少し間をおいてからもう一度耕運することで、雑草の勢いを

抑え込んでしまいます。

 

 

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そら豆の苗です。赤城おろしが吹き付ける神泉の冬を乗り切りました。 

 

 

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村内を歩くときれいな水路が流れています。クレソンも生えていて沢ガニもたくさんいます。

川の音を聞きながらの生活っていいですね。 

 

 

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こちらのお宅は野菜を洗う場所も作っています。身近かにきれいな水が流れている生活ってうらやましいなぁ!

夏ならスイカやビールを冷やしても良さそう!

 

 

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説明会時間は約1時間半。東京から片道100kmもあるこの土地に、たった1時間半のために来て

いただくのは申し訳ない限りですが、参加申し込みいただく前に一度現地を訪ねてもらい、果たして

一年間通えきれるかどうか確かめていただきたい想いがあったのです。

室内で畑の樂校企画の概要をお話した後は「実際に畑を見ていただきましょう!」ということで

さっそく畑を見に行きました。

 

この日はちょうど、09年度の畑の樂校の最後の開催日です。すでに畑では皆さんが集まって

作業をしていました。ここで講師をお願いしている生産者、庄司義孝さんの紹介を行いました。

 

 

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今日の作業はじゃがいもの植え付けです。一年間、畑を耕してきた皆さんは手際がいい!

このじゃがいもの収穫は6月ですので10年度の参加者の皆さんが収穫を楽しみます。

09年度参加の皆さんの中にも継続を申し出てくれている方もいらっしゃいます。

 

 

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畑の樂校の現地窓口を担当して下さっている㈱ヤマキの角掛康弘さん(右端)の説明を聞きます。

杉林に囲まれている神泉で花粉症は少しつらそうです...。

 

 

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09年度の畑の樂校の最終日ということでなんと、ヤマキさんが昼食を用意してくれました!

「説明会に参加した皆さんもご一緒に!」とうれしいお誘いです。

おしゃれな庭を眺めながらヤマキさんの食材で作ったお昼ごはんをいただきました。

これを食べちゃったら、もう参加するしかないですね!(笑)

 

 

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09年度畑の樂校を頑張りぬいた皆さん。

抜いても抜いても生えてくる雑草にも負けず、葉の裏に潜んでいるあおむしの驚かしにもひるマズ、

夏の暑さにも冬の木枯らしの冷たさにもマケズ

イツモニコニコワラッテイル

サウイフモノニワタシモナリタイ

 

今年4月からの「神泉・食と農の畑の樂校」

今年は途中からの参加申し込みも受け付けますので「やってみよう!」と思われた方はぜひご連絡ください。

 

なお、今年は6月の大豆の播種にあわせて「大豆組」という大豆栽培体験に特化したクラスも設けます! 

畑の樂校で皆さんと畑を耕していただき、大豆の世話がある時はそちらの作業体験をしていただくクラスです。

6月中旬の播種、7~8月の草取り(この作業が大豆栽培には大切!)、11月の収穫体験と豆の選別を

体験していただきます。

また、その収穫した大豆を使って冬の手作り味噌も仕込むこともできます。

自分で世話をした大豆で味噌を仕込む...。ホントの手作り味噌ですね!

 

 

皆さんが昼食を楽しんでいるのを横目に私は次の訪問地、瀬山明さんのお宅へ向かいました。

 

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瀬山さんのお宅にある蔵を改装したおしゃれな空間で、5月16日(日)に行われる「本庄総合公園春まつり」の

出店打ち合わせを行いました。

テーブルの下には映写機が。こんな部屋で映画を見たら気分良さそうです。

今回、春まつりに皆さんで出店するのは初めての試みです。 

 

 

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松田マヨネーズの松田優正社長と娘さんの沙千さん。木曽馬とどさんこを神川で飼っていて

お祭に連れてこれないか思案中。

 

 

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右から高橋ソースの高柳圭司さんともぎ豆腐店の石川修さん。

 

 

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右から味輝のパンの荒木和樹さんとマリーレーンの石井誠一さん。

石井さんは元大地を守る会の職員です。私たちの大先輩ですね。

 

 

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今回の仕掛け人の瀬山明グループの瀬山明さん。

瀬山さんが主催者に出店の相談に行ったところ、担当の方に「瀬山さん、よくあの方たちをまとめ

ましたね!」と驚かれたそうです。

みなさん、信念と行動力がある事業者さんとして本庄市では知られている方々だそうで、

いつも忙しく飛び回っているようで、地域の集まりでみんなで何か一緒に行なう、という事が

あまりなかったそうです。

でも、大地を守る会でお付き合いしている方の中にはもっと豪傑もいますから、私の目には実に

品行方正な方々に見えます。

そのような豪傑生産者の皆さんを束ねて、さらに東京集会で出店までしてもらっている大地を守る会

って組織は実はすごく懐が深い組織なのかなぁ、などと思えてしまいます。

 

本庄総合公園春まつりは5月16日(日)10:00~15:00に行われます。

機関紙「NEWS大地を守る」4月号でお知らせしますのでお近くの方はぜひ遊びに行ってください。

JR高崎線の本庄駅からは徒歩で20分くらいかかりますのでタクシー利用が良いと思われます。

広い駐車場があるので自家用車での参加が便利です。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年3月10日

中津ミートさんの手作りソーセージ教室を行いました

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さんにとても人気の高い手作り企画、「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を行いました。

この企画は大変に人気が高く、「何度も応募しているのに全然参加できません!」というお叱りの

連絡まで頂いてしまうほど。

 

中津ミートの代表、松下憲司さんは養豚、ソーセージ加工など本業でもお忙しいなか、

「お待たせするのは申し訳ないからどんどんやりましょうよ!」と言ってくださいます。

今年度はその言葉に甘えて6回も開催していただきました。中津ミートさん、本当にありがとうございます。

それでも3倍以上の申し込みをいただいています。まだ参加できていない皆さん、もう少しお待ちください!

 

 

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今回も50名の参加者を迎えます。スタッフだけの準備のひとときは忙しいなりに静かな時間です。

 

 

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本日の予定です。しごくシンプルなスケジュールとなっております。

皆さんが作ったソーセージはお持ち帰りです。忘れて帰らないでくださいね!

 

 

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参加者の皆さんが集まりました。まずは松下さんによるお手本を見学です。

作業しながらコツを教えてくれるので皆さん、聞き逃すまいと真剣です。

 

 

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1本の長いソーセージができあがりました!皆さん拍手!

 

 

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1本の長いソーセージをひねってしばってリング状のソーセージになりました!

皆さん、さらに拍手!!松下さんもドラえもんもうれしそうです。

 

 

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松下さんのお手本を見学した後は家族ごとに実際に作ってみます。おいしくできるかな~?

 

 

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黙々と作業が進みます。ちぎれずうまく出来ているようですね。

 

 

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皆さん、なかなか上手です。

 

 

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きれいなリング状になっています。上手です!

 

 

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途中で切れてしまった様ですが、これも全然OK!食べるときは切りますので問題なし!

 

 

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うまくできていますね。

 

 

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手作り体験が終わったら昼食です。

松下さんが工場からアイスバイン、ハム、ベビーウインナーなど4種類のソーセージと、ポトフに

入れるためのソーセージを持ってきてくれました。

ポトフに入れるソーセージはこの会場で燻煙をかけてくれます!

 

 

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ソーセージをゆでる松下さん。となりの大鍋ではアイスバインの骨からダシをとったポトフを作成中!

毎回、松下さんと参加者の人数に合わせてポトフの量を決めます。今回も完食を目指します!

 

 

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昼食が進んで...ポトフは大人気でおかわりが続きました。そして今回も完食です!

最後に残るおつゆは事務局員のお腹に納めて鍋は空っぽになりました。

 

 

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昼食後は参加された皆さんにも家族の紹介をしていただき、松下さんの養豚やソーセージ加工のお話、

新しく建設した養豚場に導入した臭いを取るための最新技術の説明などもしてもらいました。

養豚のにおい問題はどの国でも大きな課題なのだそうです。

新しい豚舎を建築するのに松下さん達がとりいれたのは、オランダで開発された「バイオエアクリーン技術」。

豚舎内の壁一面に、微生物をすまわせた2重の蜂の巣状のエアフィルターと霧発生機を取り付け、

アンモニアは水を噴霧することで水に溶かし、アンモニア以外のにおい成分は微生物に分解させて

においを外に漏らさない、という技術です。水の噴霧は微生物に水分を与え、増殖させる目的も

あるそうです。

 

この技術以外にも、豚舎の床に剪定枝などを厚さ1.2mほども敷き詰め(!)、そこに微生物を

すまわせ攪拌し、糞尿を分解させる自然養豚の手法を取り入れるなど、中津ミートさんは微生物の

活用を積極的に取り入れて養豚を行っています。

 

この他にも、飼料用の非遺伝子組換えとうもろこしがいよいよ手に入りずらくなってきたため、飼料米の活用を

始めた話や、アメリカの経済危機が日本の養豚家にダメージを与えている話など、熱っぽく語って

頂きました。

話を聞きながら「松下さんは本当に豚が好きなんだ。プロだなぁ~。」との想いが伝わってくる

お話を聞いて今回のソーセージ教室は終了しました。 

 

 

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この企画では「どこまでゴミを削減できるか」もテーマに工夫を重ねています。

今回50人でソーセージを作って昼食まで食べて出たごみはこれだけです。

左側のビニルに入っているのはポトフのダシに使ったアイスバインの骨。これはゴミにせず、

犬を飼っている方にお土産で差し上げました。

 

ちなみに、アイスバインは

①お肉をおいしく食べる。

②残った骨をダシにしてスープもおいしくいただく。

(じっくり煮込まれたコラーゲンたっぷりフルフルの軟骨も、もちろんおいしくいただきます)

③ダシをとった後の骨を犬にあげて、ワンちゃんもうれしい。

の3段階活用ができる食材なんですね!

 

とても人気の高い中津ミートさんの手作りソーセージ教室。

ゴールデンウイークまで開催(3月号告知・3月12日申し込み締め切り)し、その後は気温の高い夏場を避けて

気温が下がる11月頃、開催する予定です。

まだ参加されたことのない方はぜひ、お申し込みください!

抽選で落選してしまうこともあるかもしれませんが <(_ _)> なるべく多くの方に松下さんと交流を

持って頂きたいと考えておりますので、あきらめずに応募ください!

お申込みをお待ちしております。    

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年1月28日

手作り味噌教室を行いました! 2

とらちゃんこと虎谷健です。

寒い日が続きますが暖かい日もあったりして三寒四温の始まりでしょうか?

少しずつ春の気配ですね。

冬の定番企画、手作り味噌教室を行いに再び埼玉県神川町のヤマキ醸造さんにでかけてきました。

この手作り味噌教室は大変な人気で、毎年この時期に2回開催しないと皆さんの「参加したい!」の

ご要望にお応えきれないほどなんですよ。

大地を守る会でも「手作り味噌キット」の販売を行っているので、一度味噌作り教室に参加してコツを覚えたら

次回は申込されないかな~と思っていたのですが、リピーターの方も多い企画です。



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ヤマキさんのある神川町(旧神泉村)はこのような風景です。

こんな風景の中で仕込んだ味噌はおいしそうですね。

遠くに見える山は赤城山です。赤城山周辺だけ雲がかかっていてこちら側は晴天です。

日本海側から来た雪雲が赤城山やその奥に控える三国山脈で雪を落とし、乾いた冷たい風が

吹き下ろす...と昔地理の時間で習ったような。

この地域は3方向を山に囲まれ、唯一北側だけ開けているので、できたてほやほやの赤城おろしが

吹き下ろすわけですね!風が吹いたら凍えそう~。



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いつもお世話になっているヤマキ醸造さん。

おしゃれで広々とした工場兼売店、レストランです。



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工場の隣にはヤマキさんの農業グループ、「豆太郎」の畑があります。

ヤマキさんは大地を守る会と一緒に「神泉・畑の樂校」という畑を一年間耕す農業体験企画を行って

くれていますが、畑講師さんも豆太郎さんにお願いしています。



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ちなみに「畑の樂校」の秋の様子です。

今年も2月に募集開始しますので奮って参加ください!



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この企画は先ずはお昼御飯を食べてからスタートです。

昼食準備に忙しいヤマキ醸造さんのスタッフの皆さん。いつもおいしい食事をありがとうございます!



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彩りもきれいなサラダ!おいしそうです。



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参加者の皆さんが集まりました!味噌作りは体力を使いますのでもりもり食べてください!



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ヤマキさんの食材で作られた昼食の品々。おからコロッケに豆腐ソーセージ...。

大豆ご飯は3杯もお代わりさせていただきありがとうございました。

今回も堪能させていただきました!



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食後は「麦踏み」体験で軽く運動。

教えてくださっているのはヤマキ醸造のスタッフでいつもお世話になっている角掛さんです。

いつもありがとうございます!



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皆さん、畑に入って無心に麦踏みをしました。

2週間前に比べて麦も少し成長したようで植わっている様子がくっきり見えますね。



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麦踏みが終わっていよいよ味噌作り開始!

作業に取り掛かる前に材料の煮大豆と麹をつまみ食い。「あっ!甘い。」って結構おいしいんです。

でもあまり食べすぎないで下さいね!



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煮大豆、塩、麹を混ぜてよく振ります。楽しそうですね!



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材料がよく混ざったら大豆を潰す作業です。じっくり潰したつもりでも潰し残しがあり、見つける

とうれしくなります。子どものころ緩衝材の「プチプチ」を潰して遊んだ時と同じ感覚です。



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がんばりすぎて疲れてしまったかな?最後の締めはお父さんのがんばりですね!



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味噌作り終了後は希望者を募ってヤマキ醸造さんの見学を行いました。



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おおっと~工場の中に洞窟が!

これはヤマキ醸造で使っている仕込み水の貯水タンクを見学するコースです。

遊び心がいっぱいで楽しくなりますね!

ちなみに水はヤマキ醸造から車で30分ほどの所にある城峰山という標高1000mほどの山の

800m付近のところから湧きだしている水をタンクローリー車を使って毎日汲みに行っているそうです。

湧水は山の山麓に湧きだすものですが、頂上近くで湧き出すとはどんな地層になっているんでしょう。



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遊び心がこんなところにも。

役目を終わった仕込み樽がきれいに飾ってあります。釘を一本も使わないで作られているそうです。

この樽一つ分の醤油を一人で消費するには2600年かかるそうです!



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実際の醤油樽の様子です。冷暖房など温度調節なしで神川の気候の中でゆっくり熟成されています。

皆さんが今日作ったお味噌も家に持ち帰ってご自宅で大事に育ててあげてください。

9月頃には今年皆さんが仕込んだ味噌を持ち寄る「手作り味噌同窓会」企画も行う予定ですので、

また再会しましょう!


大地を守る会 交流局 虎谷健




2009年12月25日

手作りソーセージ教室を行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

12月12日(土)に「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を行いました。


「あれ!つい最近もこの企画やらなかったけ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

実は手作りソーセージ教室は大人気の企画なので、1回の募集時に2,3回分をいっぺんに

募集しないと皆さんの「参加したい!」声に応えきれない程なのです。

今回も中津ミートさんの松下社長さんには、クリスマス商品(アイスバインやローストチキン)の

準備で忙しい中、開催をお願いしました。

さすがに来週になるとクリスマス目前となり加工場は目も回るような忙しさになるので

今年のソーセージ教室は今回で終わりです。



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まずは松下さんのお手本から。

子どもたちも興味深々です。男の子の参加も多いですね。



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みんな真剣なまなざしで見つめています。

「大好きなソーセージがいっぱい...それにしても大きいな!たべきれないや・・・」と思って

いるのかな。



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松下さんのお手本を見たあとは家族ごとに作りました。皆さんなかなか上手ですね!

長い1本のソーセージを作った後にひねって適当な大きさに整えます。

無理にひねると「プチッ」っと割れてしまいますので丁寧に。



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ソーセージを作り終えてお昼ごはん。皆さんにお弁当を持ち寄ってもらいました。

ソーセージも焼きますから待っていてくださいね!



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今回も大地を守る会の食材と中津ミートさんのソーセージ、アイスバインを使ってポトフを

作りました。たっぷり作ったので皆さん、どんどんお代わりしてくださいねぇ~。



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昼食が一段落したところで参加者の皆さんに家族を紹介していただきました。

どんな会員さんがきているのかな?


自己紹介中は大地を守る会事務局員の大熊君。

今回は5人の大地を守る会事務局員が研修参加です。



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松下さんには養豚やソーセージ作りの話をしてもらいました。

中津ミートさんのソーセージ作りの基本はドイツの伝統的な製法をお手本にしています。

屠畜したばかりの「温屠体」と呼ばれる新鮮なお肉を使い、新鮮な肉が持つ結着力を活用して

ぷりぷりした歯ごたえを生み出しているのだそうです。


今でも新しい知識を吸収しにドイツにはよく足を運ばれるそうですが、

「EU統合以来、スーパーマーケットなどが増えて町の小さな肉屋さんなどが閉鎖されてしまい残念。

ソーセージも日本の大手メーカーのような味になってしまっているんですよ!

それにしても、ドイツ人があんなに化学調味料が好きだったとは思わなかった。」

とのこと。



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昼食が終わってポトフもからっぽ!見事完食です!


実は松下さんと事務局の虎谷には、この企画のひそかな楽しみがあります。

それは、「参加者の人数や家族構成をみてポトフを作る量を見切る!」ことです。

今回も見事食べ切っていただきました。おかげで食材を無駄にしませんでした。


実はこの企画、ゴミもほとんどでないエコ企画なんです!

40人以上が参加する料理企画ですが、ビニール系ゴミは夏ミカン1個くらい、生ゴミは

ソフトボール1個分くらいの量で収まります。紙ゴミはほとんど0です。    

肉が入っていた袋や香辛料の袋は作ったソーセージのお持ち帰り用や保冷用の氷袋に利用します。


アイスバインの骨だって捨てません。

ポトフがなくなりかけた時に「皆さんの中で犬を飼っている方~」と呼び掛け、ダシをとった骨を

希望者に差し上げます。骨まわりの肉を味わってもらい、最後に残った骨はワンちゃんへの

お土産にしてもらいます。

(希望者がいないときは松下さんと我が家の愛犬が引き受けますので無駄になりません。)



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今回も無事企画が終わりました。

参加者の皆さんが帰ったあと、研修参加した事務局員皆でソーセージを作りました。


余談ですが、、、実は前日、社内の忘年会がありました。

終電過ぎまで飲んでタクシーで帰ったもののお金が足りず、途中でタクシーを降りて徒歩で

家に帰った者まで本日の企画に参加していました。「寝たの4時っすよ~。」って、今日の

集合時間は9時だったけど、、、何時間寝れたのやら(笑)。


夜更かししても定時にはちゃんと集まってくる君たちはすでに立派な社会人ですな。

これで大地を守る会の未来も安泰だ!


大地を守る会 交流局 虎谷健




2009年12月17日

署名の集約

12月1日午後、署名の集約を行ないました。


集約したのは、

「食品に放射線を照射することに反対する署名」

と、

「食料の自給率向上と、食の安全・安心の回復に向けて、食品表示制度の抜本改正を求める署名」→タイトルが長い!

ともに、大地を守る会ほか、消費者団体、生協などと合同で行なった署名です。


大地を守る会の消費者会員の皆様、生産者、そのご家族、ご友人、恋人?...etc。

おかげさまで多くの方々にご協力いただき、ダンボールいっぱい集まりました。

...ということで、集約(枚数、筆数のカウント)も一仕事。

その日六本木事務所にいた職員総出での作業となりました。


作業の流れとしては...、

1.各々、1枚の用紙への署名数が「1名のもの」「2名のもの」...「5名のもの」、5つに分類する。

2.それぞれの枚数をカウント。筆数をかけると合計の筆数が出ます。

3.最後に、全員分を足して終了。



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※手が乾燥してしまうので、ハンドクリームは必須。



単純作業のため、けっこう性格が出ます。

黙々と作業をする人、おしゃべりで盛りあがっちゃう人、おしゃべりしながらもやたら数えるのが早い人。


おしゃべりしながらも数えるのがやたら早いのが大山事務局長。

だてには事務局長やっていません。



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※数えた枚数はダントツのトップ。しかも、各筆数すべて1位のグランドスラム達成です。



メンバーのチームワークもあり、1時間ちょっとで終了。


11月30日現在、

「照射食品」の署名=195,306筆(うち大地を守る会分=15,923筆)

「食品表示」の署名=11,454筆(大地を守る会分)

でした。



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※お疲れ様でした。ばんざーい。



署名にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

このあと、それぞれ各団体のものをまとめ、所管大臣や衆参議長などに提出する予定です。




2009年11月16日

小学校の学校給食訪問 : 栄養士、関根先生のところへ行く

09年10月22日(木)晴れ(by ドクターMaekawa)


大地を守る会では、1980年より、「全国学校給食を考える会」(→学校給食ニュースHP

という組織の事務局をつとめています。

今回は、現在、副会長で、現役の小学校の栄養士である、関根美知子先生を紹介します。

関根先生、「いつでも給食、食べにおいで。私の学校の給食、おいしいから」と誘ってくれます。

そのお言葉に甘えて、おなかをすかせて関根先生の勤める都内の小学校にでかけました。


この日は四年生の総合の時間に、関根先生が「大豆」について授業をしました。



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授業風景。みんなすごく積極的。関根先生、みんなからとても好かれてる様子。



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「大豆」の栄養について

「大豆は畑のお肉」といわれるように、いろんな栄養素があります。

タンパク質、ビタミン、レシチン、リノール酸、カルシウムと豊富です。



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大豆の加工法ごとの食品についてのクイズ



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大豆の加工法のクイズに挑戦する子どもたち



そして、利用法。これがとっても面白いし自分にもためになりました。

大豆にはいろんな加工法があります。そして、いろんな食べものの原料となっています。

それを、写真のような先生手作りの教材を使ってみんなでクイズ形式に学んでいきます。

ドクターMaekawaは、正解率非常に悪かったです・・・


授業で頭を使ってエネルギーを使ったあとは、お楽しみの給食です。



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五つの食器はすべてプラスチックじゃなくて磁器です



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まずは主食のご飯。ジャコと「大豆」が入っています



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そしてサンマのつみれ汁。これがうまかった~ 大豆製品として豆腐が。



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コンブと高野豆腐。ここにも大豆製品



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デザートのフルーツポンチ。お誕生日給食特別メニュー。今回は10月生まれの子どもたち



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低温殺菌のタカナシ牛乳



すべての品がしっかりと味がありながら素朴ですごくおいしかったです。



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両隣の子どもたちも、ペロリと全部、たいらげていました。 



関根先生の小学校では、「岩手食材交流事業」というものをやっていて、

いろんなことにとっても積極的。食材については、無茶々園からミカンとったり、

牛乳も写真にあるように低温殺菌、お米は秋田県仁賀保の農薬不使用米を使用しているなど、

安全にとても気をつかっています。また、東京都である八丈島のトビウオを使用するなど、

地産地消(八丈島、遠いですが)にも取り組んでいます。子どもに戻れるなら、

ここの小学校に通って、おいしい給食を毎日食べたいなと思った楽しい一日でした。


大地を守る会 運動局 前川隆文




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