<08>安心な食べもの: 2010年5月アーカイブ

2010年5月27日

甘楽町の産物を使ってフランス料理のライブクッキングを行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

鹿肉の美味しさを皆さんに知っていただく食事会企画でお世話になっている銀座和光の鈴木康太郎シェフ。

虎谷は鹿肉の美味しさはもちろん、普段食べている野菜が全く別の食材の様に変化してしまう鈴木シェフの

腕にほれ込んでしまいました!

「産地で、その日集まった旬の食材を使って、ライブで料理を作って頂きたい!」との無茶なお願いを

聞いていただき、 群馬県甘楽町まで足を運んでいただきました。

今日は甘楽有機農業研究会の食材を使ってのフランス料理教室です!

 

 

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鈴木さんと若きシェフの皆さん。

「若いシェフたちに農業の現場を体験してほしいと思い連れてきました。きつい農作業でも構わない

のでどんどん使ってください。」とのことでしたので、今回は調理より農作業を優先して手伝っていた

だきました!

軽トラックの助手席に乗るその姿はどこから見ても「農家の兄ちゃん」でした(笑)が、普段は厳しい

修業をしている若者たちです。

鈴木さん、今日は美味しい食事を期待していますよ!

 

 

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集まった甘楽町の食材の数々。

水菜、宮内菜、小松菜、野沢菜、わさび菜、べか菜、赤ネギ、唐の芋、竹の子芋、八つ頭、もちろん、

キウイフルーツ...。「この時期,あんまり野菜ないんだよな。」と窓口になってくれた吉田さんは恐縮

しますがいえいえいろいろな野菜が集まりました!

これらの野菜に加え、大地を守る会の食材、米、トマト、玉ねぎ、パプリカ、にんにく、そして地元群馬県産のズッキーニ、こんにゃく、きのこを持ち込みました。

 

手前のお肉は有害鳥獣駆除で捕えたシカとイノシシです。

そうです!畑を荒らしてしまう獣も立派な地元食材です。フランス料理といえば、「ジビエ(野生肉)」。

今日はシカとイノシシの豪華2本立てです!

猟師さんが獲ってきたそのままのお肉...。肉をよく見るとまだ毛が付着していたりして...生々しい。

それを見た『大地を守る会職員一番の肉食系女子(虎谷認定)』Tさんは「うわぁ、おいしそう!

獲れたて新鮮って感じですね!」と。泥つき野菜や魚と違うんですけど...(笑)。

 

食材を撮影しているのは情報企画室の宇都宮職員。

「NEWS大地を守る7月号」に今回のレポートが掲載予定です。記事をお楽しみに!

 

 

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生産者の皆さんも集まりいよいよイベントの開始です!町から町長代理の方も挨拶に来てくれました。

 

 

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主に男性の方はキウイフルーツの畑に花摘みのお手伝いです。

残った料理教室に参加する皆さんでまずは打ち合わせです。おいしい料理を作るぞ!おうおう!

 

 

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まずは発酵時間が必要なパン作りから。いつもにこやかな鈴木シェフ。

銀座のレストランにいらっしゃる時より楽しそう(?)。

 

 

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こねたパンはおき火の近くで発酵させます。

発酵を待つ間に今日のメイン料理、ラタトゥイユを作ります。

 

 

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唐芋をむきます。和食っぽい印象がありますがフランス料理になるんですよね...。

このあとオリーブオイルで素揚げしました。

 

 

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バターライス作り。まずは生のお米を油で炒めます。作業ははさくさく進みます。

 

 

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大量の野菜が切り終わりました。

 

 

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シカとイノシシのお肉は、ニンニク、玉ねぎ、ハーブ、オリーブオイル、赤ワインでマリネしました。

こうすると肉の臭みが消えるのではなく、食材とマッチングして昇華し、芳香となるそうです。

 

 

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先ほどの「えっ」と思うほどの大量の野菜を大鍋に放りこみました!

オリーブオイルで炒めて野菜から出る水分だけで煮ます。唐の芋も入っています。

 

 

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ぐつぐつ野菜を煮込んでいる間にパンが焼きあがりました!

砂糖を振った甘めパンと、胡椒を振った風味パンの2種類です。美味しそう!

 

 

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こちらは肉を焼く炭で焼いたパン。MッキーMウスパン(?)もありますな。

このあとシカ肉とイノシシ肉を焼きました。

 

 

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料理ができあがりました!

バターライスと鹿肉、猪肉のバーベキュー、ラタトゥイユ、サラダ、パン2種類です。

ラタトゥイユの野菜からでた汁が焼肉のソースにもなりますし、バターライスにも浸みておいしい!

フランス料理にはやっぱり赤ワイン!ワインは主に調理を頑張った女性の皆さんに楽しんでいただきました。

「1週間おくれの母の日のプレゼントに、女性の皆さんにワインを楽しんでもらっていいですか?」の

呼びかけに、男性陣からは無言の「異議なし...」の反応が。

さては皆さん、母の日を忘れていましたな。

 

 

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できあがった料理をみんなで楽しみました。

地元の「ふるさと館」で調理を担当している皆さんにも参加してもらいました。

甘楽町で地元食材のフランス料理が食べられる日も近い?

 

大量に作った料理もほぼ完食!

調理を指導して下さった鈴木さんも驚くほど、参加者皆さんたくさん召し上がっていただきました。

最後に、少しだけ残ったラタトゥイユに、これまた少しだけ残ったシカとイノシシの焼き肉を入れてぐつぐつ

煮込んで、塩・こしょうで味を整え、もう一品作ってくだいました。

解散前に皆さんに配って鍋はからっぽ!見事な完食でございました。

 

 

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昼食をゆっくり楽しんだ後は参加者全員でキウイ畑で花摘みのお手伝いです。

 

今年は寒い日が続いたためまだつぼみの状態でした。

遅霜にやられてつぼみ自体がかなり少なくなってしまったようです。

これから暑い夏の間も生産者の皆さんはキウイの世話に明け暮れます。

秋には美味しいキウイフルーツに出会えることを期待しましょう。

 

最後に鈴木シェフから頂いた本日のレシピをご紹介!

「 Chevreuil"HONSYU"et mercassin grille's aux herbes(香草でマリネした本州鹿と猪のグリエ) 」

肉は適当な大きさに切り、ニンニクと玉ねぎみじん切りに乾燥ハーブを振りかけオリーブオイル、赤ワイン少々でマリネしておく。マリネは肉の臭みを消すのではなく他の食材とマッチングさせ、昇華させて芳香とするのがポイント。炭火で焼く際にはかたくなるので焼き過ぎないこと。

 

「 Ratatouille a' la "KANNRA"  (甘楽町で作る南仏風野菜の煮込み) 」

ニンニクはみじん切りにし、他の野菜は一口大にぶつ切りにする。トマト、玉ねぎ、茸類を除き、下処理をした後、油で素揚げしておく。鍋にオリーブオイル、にんにくを入れ軽く炒め、全ての野菜を硬い順に入れ煮込む。とりがらスープをいれ、乾燥ハーブ、塩、こしょうで味を調える。

野菜料理と肉のソースも兼ねます。パスタソースにしてもおいしい。トマト、玉ねぎ、にんにく、ハーブがあればあとは野菜で工夫次第。

 

「Riz au beurre  (七分米のバターライス) 」

七分米をフライパンでサラダ油を加え、透明になるまで炒める。玉ねぎはみじん切りにしてにんにくとともにしんなりするまで炒める。これらを炊飯器に入れとりがらスープ、ハーブを加えて炊く。

炊けて蒸らしたらバターを加え塩、こしょうで味を調える。野趣ゆたかな肉にあわせてお米の香りのある七分米を使用するのがポイント。

 

「 Pain a' la menagerie (家庭でできる簡単パン) 」

強力粉、酵母、塩、砂糖、水、オリーブオイルをすべて混ぜて捏ねる。ビニル袋に入れ、あたたかい所で休ませ発酵させる。表面にオリーブオイルを塗り、塩・黒胡椒、きび糖の2種を別々にふりかけ2種類のパンを作る。オーブン、フライパン、炭などで焼く。                          野外や家庭で作る簡単なパン。気を張らず膨らめば良いという気軽な気持ちで家族で手作りを楽しんでください。

鈴木さん、すべて美味しゅうございました! ありがとうございました。

 

※お知らせ! 鈴木康太郎さんの料理を楽しむランチ企画の開催が決まりました!

大地を守る会の食材を使って、野菜のおいしさを楽しむフランス料理を組み立てていただきます。  
「どうやって食べたら良いか判らない。」というお問い合わせをよくいただく夏野菜も 積極的に使って頂くので料理のレパートリーも広がるかもしれませんよ。

非日常の空間でゆったりと食事を楽しんで夏バテを吹き飛ばしてしまいましょう!

日時:9月8日(水)12:00~14:00

※開催日が9月1日から8日に変更になりました。たくさんの方からのお申込みをお待ちしています!  

場所:レストランTHE WAKO 並木館10階   食事会参加費:8,000円

【使用予定食材】モロヘイヤ、ツルムラサキ、とうがん、エンツアイ、 みょうが、青じそ、しょうが、なす、おくら、ズイキ などの中から選んで調理します。           
※野菜がメインの料理ですが菜食料理ではありません。肉、魚も併せて楽しんでいただきます。
詳しくは「NEWS大地を守る 8月号」イベント告知欄にてご確認ください。 

大地を守る会 交流局 虎谷健

 

大地を守る会  交流局 虎谷健



2010年5月21日

GWはSW? ゴールデンウイークにソーセージ教室を3回行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さんはゴールデンウイークをどのように過ごされましたか?

大地を守る会ではゴールデンウイークに人気の「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を3回行いました!

ゴールデンウイークは観光地などへ出かけても交通渋滞や混雑が激しくて疲れちゃうはず。

自宅でゆっくり過ごして、ソーセージ教室に参加して、作ったソーセージを夕食のビールのお供に乾杯!

・・・そんなゆったりした休みを過ごして日々の疲れもCO2の排出も減らしちゃいましょうよ!

というご提案でございました。

3回行ったソーセージ教室のご報告です!

 

 

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中津ミートの松下憲司さんとスタッフの太田雄大さん。

今回3回連続開催ということで講師見習&弟子として太田さんに白羽の矢が。

太田さんは大地を守る会の営業担当でもあります。今日の参加は業務命令でしょうか?(笑)

 

 

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参加者の皆さんが集まりました。さっそく見本のソーセージ作り開始です!

今回、講師見習いの太田さんの方には大地を守る会職員のサポートがついてるぞ!

松下さん、一人でちょっとさびしそうです。

 

 

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ソーセージ完成です!二人とも良い出来ですね。・・・松下さんの方がソーセージの出来に少し

キレ・ハリがあるようです。経験の差ですかな!?

 

 

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さっそく家族ごとにコネコネ開始です!

 

 

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太田さんも皆さんのお手伝い

 

 

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どんどんできてきます。うまくとぐろを巻いていますよ。

 

 

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できました!

 

 

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松下さん自慢のアイスバインを入れたポトフもできました!今回も完食目指します!

 

 

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どんどん食べてね!肉の塊のように見える物はアイスバインの骨です。いいダシがとれます。

 

 

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おにぎりもおいしそうです。

 

 

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にぎやかなお昼ごはんです。

 

 

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養豚、ソーセージのお話は太田さんが担当。カンニングペーパー片手にがんばっております。

社長が隣で聞いているとやりにくいですよね。(*^_^*)

 

 

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こちらは2日目の5月2日の回。今回は松下さん一人です。

太田さんは4日の本番を控えて手伝ってくれるスタッフを探し回っていたようです。

 

 

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松下さんのお手本を見た後はさっそく開始!楽しさが伝わってくる表情ですね!

 

 

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初めての生のお肉でびっくり!かな。

 

 

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コネ作業が順調に進んで腸詰め作業へ。見守る松下さん。

 

 

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上手です!

 

 

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「前回参加した時は下の子がお腹の中にいました・・・。」とのこと。

何度も落選してしまい申し訳ありません!キミもこれで家族の話題に入れるね!良かった!

 

 

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熱心に養豚についてお話をする松下さん。本当に豚が好きな事が伝わってきます。

今回、松下さんは将来叶えたい夢について語ってくれました。

松下さんの夢とは、子豚から成長中の豚まで消費者の皆さんが訪問して親しんでもらえる場を作りたい、

ということでした。

豚と触れ合えるだけでなく、最終的にはその命をいただいて「自分たちはこの命に活かされているんだなぁ。」

と気付いてもらえるような、ちょっと重いテーマまで含んだ構想のようです。

 

畜産に関わっている生産者の皆さんはその命を頂くために動物を育てています。

どんなにかわいい子ブタも成長すれば屠殺され私たちの食卓にのぼる肉になるわけです。

普段は陽気な畜産農家が、お酒の席で「出荷トラックに載せた時、それまで見たこともないような

悲しい目をするんだよな。」とぽつりと漏らした事がありました。

都会で暮らしている私たちより命について考える機会が多いにちがいありません。

小さな生き物を傷つけたり、軽々しく人の命が奪われるような事件が多発する昨今。

他の生き物の命を頂かないと私たちは1日たりとて生きてゆけないという事を再認識させてもらえる

ような場は必要かもしれません。

 

 

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3日目の5月4日の回です。太田さん、講師デビューでございます。

サポートに後輩の石川悟さんを連れて来てくれました。  

太田さんと石川さんは大学の先輩後輩の仲。ゴールデンウイークにも関わらず駆り出されてしまったようです。

どこの世界でもセンパイの言う事は聞かないといけませんな(笑)。

 

 

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まずはお二人でお手本作り。上手にできました。

 

 

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作業開始です。

 

 

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お一人参加の方にはサポートがつきます。

 

 

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結い作業。結構パンクさせてしまうんです。慎重に!

 

 

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ソーセージ作りお疲れ様でした!

お昼ごはんです。

 

 

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ポトフにお代わりの行列ができました。

たくさんあるのでどんどん召し上がってください!

 

 

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今回も無事終了しました!

50人以上の方がソーセージ作って食事食べて出たゴミはこれだけです!

ゴミと無駄がでないように工夫したエコ企画です。スタッフも帰りが楽で大助かりなんです!

 

参加された皆さんの感想をちょっとここで紹介!

「松下さんのお話はとても楽しかったと同時にご自身の仕事に誇りと自信を持たれている姿に

うらやましくなってしまいました。素敵な生き方だと思います。」(YAさん)

「ソーセージ作りにかける情熱が強く感じられました。だからおいしくて安全な製品ができるんですね、

ますます好きになりました。」(MKさん)

「様々な取り組みに頭が下がります。少年のような好奇心と期待の念がこもったまなざしと、未来を

担う子どもたちへの深い愛情を感じ、感動しました。」(TYさん)

 

皆さん、たくさんの感想をありがとうございました!

皆さんからお預かりした感想はちゃんと松下さんにお届けします。

 

大変人気の中津ミートさんの手作りソーセージ教室。

これから気温が上がる夏の間はしばらくお休みになりますが11月頃からまた再開したいと思っています。

今回は参加できなかった皆さん、ごめんなさい。次回もぜひまた応募してください!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月10日

大地を守る会の野菜とシカ肉でランチを楽しみました!

とらちゃんこと虎谷健です。

「大地を守る会の野菜をプロの調理人に料理してもらったらどんな料理になるのだろう?」そして

「旬の食材と鹿肉料理でランチを楽しむ企画を作りたい!」という希望を、古くからの大地を守る会の

会員さんでもある、銀座和光の鈴木康太郎総料理長さんに今回も叶えていただきました。

 

昨年11月に行なった鹿肉の美味しさを皆さんに知っていただく企画「鹿肉料理を楽しむ夕べ」では、

鹿肉の美味しさを多くの皆さんに知ってもらいたい!という想いが先行してしまい、料理に添えられる

野菜には100%のパワーを注ぎ切れなかったのですが(「頑固な八百屋」を自称していた大地を守る会の

職員なのに申し訳ありません!(#^.^#) )、出てきた料理に添えられている様々な野菜のおいしさ、

そして想像もつかない調理法にすっかり魅了されてしまいました。

 

そこで、今回も鹿肉の美味しさを皆さんに知ってもらうための食事会でしたが、さらに、一緒に食べる

野菜にもこだわるべく、あらかじめ鈴木シェフに無理なお願いをしてしまいました。

・「旬の野菜を当たり前の食べ方でない調理法で食べさせて!」

・「素材の概念が引っくり返るような感動をしたい」

・「おいしいものが食べたい。」

などなど。

 

さて、どんな食事会になったでしょうか。 

 

 

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今回のランチには24人の方が参加してくださいました。

和光レストランこだわりの「料理を楽しむための空間」です。奇抜な食器を使ったり余計な装飾などは

施されていませんが、椅子や食器、クロス類に至るまで注文品で揃えられています。

 

 

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生産者の名前入りの立派なメニューも作っていただきました。

どんな料理か想像もつかない名前が並んでおります。・・・でも美味しそう!

 

 

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「小さなオードブル」島らっきょうのフライです。

らっきょうをすりつぶし魚肉とまぜることでマシュマロのようなふわふわの食感になっています。

その上に超極細麺のかた焼きそば(失礼!)のようなカリカリの衣がかかっていて、いっしょに口に

含むとカリカリ、ふわふわが一緒に味わえて心地良い食感です!

まさに「口福」な時間でございます。

胃袋が美味しさに震えてピンボケになってしまいました!失礼!

 

 

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「大根のブレゼとフォワグラ お米のリゾット添え」です。

大根にどのような味付けをすればこのような味になるのかを、舌の上で転がしながら一生懸命に

考えてしまいました。

ちなみにお米は「やまろく米出荷協議会」の七分米です。

肉などに合わせる時は白米ではなく、あえてお米の香りが高い七分米を合わせるそうです。

肉の風味(クセ?)とマッチングさせてさらに昇華させ、芳香とするのがポイントだそうです。

 

大地を守る会では五分搗き米、七分搗き米など米の味を楽しんでもらえる分搗き米を積極的に販売

しています。その分搗き米を使ってさらに美味しさを引き立ててくださる鈴木さんはさすが大地を守る会

会員歴の長い方です!ツボをおさえてくださっています。ありがとうございます。

 

 

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大根に複雑なうまみが加わり玄妙な味です。

 

 

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「桜鯛のティアン 春キャベツ添え」です。

 

 

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桜鯛の下に敷かれた春キャベツに魚のうまみが浸みてとっても美味しい!美味しすぎました!

キャベツをかじった時に感じる独特の風味・・・ちょっとクセのある風味さえもが調味料になっていて

魚の味をきっちり受け止める感じです。それにしてもやわらかな味です。

参加者の方がポツリと「やさしい味だよね...。」

たしかにその通りの味でございました。

 

 

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メインの「えぞ鹿ロース肉のグリエ ディアブル風」が登場しました。

前回の鹿肉食事会では、鹿肉を初めて食べる方にも親しんでもらえるようにと、パイ皮包にしていた

だいたりワインでしっかり煮込んでいただいたのですが、前回の参加者の皆さんが鹿肉に違和感なく

楽しんでいる様子を見て今回は直球勝負!

肉そのものの味を楽しんでいただけるようにグリエで出して頂きました。

プロの職人さんがスジなどを丁寧に取り除いてくださっているのでしょうが、「これが野生のお肉?」と

思うほど柔らかなお肉でした。

肉の表面にはちょっとマスタードをまぜたパン粉がふられ、見た目もきれいです。

肉の周りに添えられている旬の野菜はちょっと辛めのジャガイモのソースと一緒に食べました。

 

どれもおいしかったです。...う~ん、「おいしい」としかいえません。

美味しさを表現する語彙が少ないことを痛感してしまいます。普段の食生活であまりにも「素材の味」に

頼り切っているためでしょうか。時にはこのようなお料理をいただいて舌を鍛えなくてはいけません。

 

 

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「これはどんな調理をしてこのような食感になるのだろう?」、「こちらはええと・・・」などと考えていて

息付く間もなくデザートです。 

柑橘のジュレを出していただきましたが、この1皿のなかに甘夏、ニューサマーオレンジ、清見オレンジ、

福原オレンジ、レモンが入っています。一粒ずつかみしめていただきました。

 

 

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お世話になった鈴木康太郎さん。デザートの時間に挨拶に来てくれました。

各テーブルをまわって参加者の皆さんの質問などにも応えてくれていました。

(すみません!料理に夢中で、今回鈴木さんの写真を撮り忘れました!前回の夕食会の写真から拝借。)

 

今回の野菜にも焦点をあてた食事会企画は大成功でした。

普段食べている野菜がプロの調理によって想像もつかないような料理になって登場しました。

これはどんな調理をされているのだろう?などと考えていて、気がつけば料理の写真以外を取り忘れ

ていた程です!(<(_ _)>)

参加した農産チームの職員が「生産者にもこの料理、食べさせたい...」とつぶやいておりました。

そうですよね、自分が育てた野菜がこんな料理にしてもらえたら、生産者冥利に尽きる事でしょう。

生産者の皆さんにも味わってもらえる機会を作りたいと思いました。

次回はこの企画をさらに野菜に焦点をあてて開催したいと思いました。

 

鈴木シェフにまたムリなお願いをして今後も野菜をメインにしたフランス料理を楽しむ食事会を開催

したいと思いますので、皆さんも普段の野菜が大変身する驚きを味わいにぜひ参加してください!

お待ちしております。 

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月 7日

樽井さんの茶摘み交流会に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

静岡県丹那の酪農家さんとの交流会の翌日は、浜松にある日本農産さんのお茶畑で茶摘みを

体験しました。

今年の天候不順はお茶農家さんにも大きな影響を与えてしまいました。

交流会で茶摘みを楽しむ予定だった樽井さんの山の上のお茶畑は、3月31日の遅霜にやられて

お茶の芽は枯れてしまいました。

開催ぎりぎりまで様子を見てくれていたのですが、その後の気温も上がらず茶摘みは無理と判断、

霜の害が比較的少なかった平地の茶畑に変更して開催を決定しました。

私は前日のうちに浜松入りをして当日に臨みました。

 

 

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早朝の浜名湖にちょっと足をのばしてみました。

 

虎谷は学生時代の一時期をこの浜名湖の水産実験所で過ごしたので懐かしい場所です。

教授はウナギの養殖研究をされていた方でしたが、養殖技術の確立を見届ける前に亡くなって

しまいました。

今年4月に遂にウナギの完全養殖(水槽内で生まれて育った親ウナギから受精卵を得て稚魚を得る事)

に成功したというニュースが流れました。

クロマグロに引き続き、ウナギも完全養殖のめどが立ちました。地道な研究者たちの努力の成果ですね。

 

ただ、養殖技術が確立されたから安心、とは思えません。乱獲防止はもちろん自然環境全体を守る

ことが大切です。自然環境さえ守れば養殖技術がなくても生物は増え続けるわけですから...。

それに食用動物だけが水槽や養殖池で増えてもさびしい世の中になってしまいます。

 

今年は生物の多様性を考える「生物多様性年」でもあります。人間にとって有益か否かだけを判断基準

にせずに環境全体の事を考えたいですね。

 

 

2CIMG8975.JPG     昨日とうってかわっての良い天気です。参加者の皆さんが集まり始めました。

早く到着した方から茶摘みを行ってもらいました。

日本農産の代表、樽井隆之さんからお茶の摘み方を教わりました。

「一芯三葉」と言って新芽の柔らかい部分だけを摘んでいきます。根気がいる作業です。

参加者の皆さんが摘んだものがお土産になりますので、一生懸命に摘んでお土産を増やして

くださいね!さあ、わき目もふらずにどんどん摘もう!!!

 

 

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畑には雑草処理班のヤギさんも。とてもいい子でお茶の葉は食べないそうです。

お茶の葉を食べすぎて眠れない夜を過ごした苦い経験でもあるのでしょうか...。

お茶の葉は噛むと結構渋いですからヤギも敬遠するのでしょう。子どもたちはさっそく餌やりです。

茶摘みもちゃんとしてよね!

 

 

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無心にお茶を摘みます。

ところどころ枯れているのは霜の被害に遭った場所です。こんな平地でも霜の害があったのですから

山の上はひどそうです。

 

 

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なぜかみかん狩り!

樽井さんのお友だちの農家さんの好意でおいしいみかんを収穫させていただきました。

本っ当に、ちゃんとお茶を摘まないとお土産ないんですよ!

 

 

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お茶摘み終わって集合写真。

 

 

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子どもたちもがんばりました!けっこう集まりましたね。

 

 

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この日参加してくれた大地を守る会の職員のみんな。

茶摘みの当初目標は達成できたかな?人事チームにも見てもらって人事評価に役立ててもらおう!

 

 

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茶摘みの後はいよいよ山の上の茶畑へ。

今回は昼食をとるために訪問しました。また、霜害の様子を参加者の皆さんにも見ていただき

たかったのです。

途中、車を降りてちょっと休憩。小川でサワガニやカジカガエルを探しました。

流れ着いていたトレイを回収するキミはエライ!川はきれいにしなくてはいけませんな。

 

 

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霜にやられてしまった山上の畑。新芽が枯れてしまっています。

 

 

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ちなみにこちらは一昨年の様子です。一面に新芽がふいている様子が判ります。

山の新芽の色も違いますね。

 

 

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霜害にあった畑で、なぜ霜害の危険性の高い土地でお茶を栽培するのか理由をお聞きしました。

 

この山の上の畑は樽井ちえこさんのご主人、故・樽井孝蔵さんがちえこさんと一緒に開墾しました。

「人様の口に入れる物を作る私たちは人一倍、食べ物の安全性に気を配らねばならない。」という

信念のもと、他の畑からの農薬の飛散などの心配がないこの山の上にお茶畑を拓いたそうです。

 

防霜ファンや水道などがない(新芽に水をかけ続けて氷の膜で覆うことで霜害を防げるそうです)

人里離れた山の上のため、今年のような遅い霜が来ると防ぐ手立てがありません。  

 

私たちに安全な食を届けるために生産者が背負ったリスクを実感しました。

・・・でも、この畑のお茶も10日ほどすれば新芽が芽吹くそうです。樽井さんは「ちょっと収穫が遅れる

だけで出荷には影響ありませんよ。」と笑っていらっしゃいました。

 

この畑からでるお茶が「霧山無心」です。お茶が販売されましたら故・樽井孝蔵さんの信念に想いを

馳せながら味わっていただけると幸いです。

 

 

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お昼ごはんです。静岡県の美味しい物を用意して頂きました。

 

 

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用意してくださった昼食。

お茶の天ぷら、さくら海老ときのこの天ぷら、たけのこの煮もの、シラスごはん。

静岡の春の食材がいっぱいです。

 

 

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お昼を食べて山菜を摘んで(今年はワラビも少なめでした!)ゆっくり過ごしてから山を降りてきました。

お土産用の製茶はまだ続いていました。完成を待つ間の時間、昔懐かしいポン菓子を見せてくれました。

大きな音に皆さんびっくりです。

 

 

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ちえこおばあちゃんも出迎えてくれました。

今年86歳になるちえこおばあちゃん。一昨年脳内出血で倒れられましたがお元気になりました。

参加者の皆さんが集まる間、ちえこさんとお店で目の前の茶畑を見ながらお話をしていましたが、

「あのお茶は『131番』。芽吹きがいつもより早いかな。その向こうは『7132番』。おいしいお茶が

取れるよ。」と4ケタ数字がポンポンでてきます。

お茶は品種番号で管理しているそうですがすごい記憶力です。

ちえこさんは毎年大地を守る会の東京集会に来て下さいます。皆さんも東京集会でちえこさんと

会ってお話してくださいね!

 

最後に製茶が終わったお茶を頂いて解散となりました。一人一袋、行きわたりました。

皆さん、頑張ってくれてありがとうございました!

 

 

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家でゆったりとティータイム。ほんのり甘味のある美味しいお茶でございました!

一生懸命の摘んでくださった皆さんの爪のあかが隠し味でございますね!(笑)

全く摘むお手伝いをせずにお茶ばかり飲んでいた虎谷、皆さんの爪の垢を煎じて美味しくいただきました。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月 6日

丹那の酪農家とバーベキューを楽しんできました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さん、「丹那の酪農王国オラッチェ」に行かれたことがありますか?

ここは箱根連山を挟んで熱海の反対側、三島市に向かう途中にある丹那盆地にある

「大地を守る会の低温殺菌牛乳」の故郷です。

 

大地を守る会のグループ会社「フルーツバスケット」や「風の谷のビール」工房などもあります。

おススメは、ここでしか食べることのできない大地を守る会の低温殺菌牛乳と同じ牛乳で作られた

ソフトクリームです!

あとは、フルーツバスケットのケーキ工房「ムーラン ナ ヴァン(土・日・祝日開店)」のケーキや

シュークリーム、プリンもお奨めです。

シュークリームは土曜・日曜日にしか販売されず、「あっ!」という間に売り切れてしまうので

午前中に寄られたほうが安心です。

虎谷はここのソフトクリームを「日本一おいしいソフトクリーム」と断言しています!

・・・ソフトクリームは持ち運びできないので銘柄を集めて食べ比べができません。

「日本一」と断言してしまいましょう!

 

ここでは毎年4月に牛乳の生産者「丹那低温殺菌牛乳部会」の皆さんとバーベキュー交流会を楽しむ

交流会が開かれています。

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丹那盆地の風景です。赤い屋根の建物が今回の会場になったオラッチェです。

遠くに三島の市街地と駿河湾が見えます。

 

ちなみにこの盆地の地下深くを東海道新幹線が通る「丹那トンネル」が貫いています。

1934年に東海道線開通のために掘られた丹那トンネルは日本第2位に長さを誇る7804m。

地下に大量の地下水があり大変な難工事の末に開通しました。一説によると太古の昔、この盆地は

湖だったらしい、とのこと。

丹那の酪農王国オラッチェの建設工事では地盤がやわらかくて建設に大変苦労したそうです。

 

トンネル開通前の丹那盆地はいたるところに湧水があり、わさび栽培もされ水と緑の豊かな土地

だったそうです。ところが、丹那トンネルが開通したことで大量の地下水が抜けてしまい(今でも

熱海側にはトンネルから流れ出る大量の水を放水しています)、水田やわさび栽培はできなく

なってしまいました。

灌漑用水も確保できず飢饉の不安にさらされながら新たな産業として始まったのが酪農でした。

 

 

 

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交流会開催前日に東京では遅い雪が降りました!オラッチェの裏山(?)の箱根の山々にも雪が

積もり、雲と一緒に冷たい風が吹き下ろしてきました!

「こんな天気で参加者の皆さん、ちゃんと来てくれるかなぁ。」と準備の終わったスタッフの皆さん、

不安気です。

 

 

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天気が悪いにも関わらず120名の方が集まってくださいました!

悪天候にもめげずに参加して下さった皆さん、ありがとうございます!

体調不良で参加できなかった皆さん、来年こそは良い天気の元でバーベキューを楽しみましょう!

最近、天候不良の交流会が増えたような。担当の虎谷の心がけがよくないのでしょうか(笑)。

 

 

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バーベキューが始まれば会話も弾んで楽しくなります!酪農家の若手、片野恵介くん。

「お嫁さん募集中です~」と場を和ませてくれました。

 

 

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どんどん焼いて、どんどん食べよう!

お肉は山形村短角牛を用意しました。噛めば噛むほど味がでてきておいしゅうございました。

でも、お肉ばかり食べててはいけません、野菜もたっぷり焼いて食べましたよ~。

このバーベキューで堪能したお野菜は、酪農家の奥さまグループ「ミルクママ」さんが、牛舎から出る

自家製堆肥で作った野菜です。おいしい野菜で肉より野菜の方が消費量が多かったかも?

 

 

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こちらミルクママの皆さん。会場のオラッチェで朝市を土曜、日曜日に出店しています。

この野菜を目当てに来場する地元の方も多いようで昼ごろにはほぼ売り切れです。

 

 

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バーベキューを楽しんだ後は酪農家の皆さんとの交流会「車座トーク」。

寒さを防ぐためにオラッチェのレストランスペースを借りて行いました。

 

 

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バーベキューを焼いていた片野くんも中心になって参加しています。

「アニマルウェルフェア、という考え方がありますが、実際に家畜と接している皆さんは家畜の福祉を

どう、捉えますか?。」などのちょっと硬派な質問に、「わたくしは・・・動物にとっての居心地の良さ

とは、...であると確信しております!」と国会答弁のようなかたいやりとりが。

バーベキューと一緒に楽しんだ「風の谷のビール」が効いている様子。酵母が入ってて悪酔いしにくい、

と言われている地ビールは安心してついつい飲んじゃいます。

 

 

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「車座トーク」が終わった後は参加者みんなで片野くんの牧場へ見学に行きました。

「ヨーロッパの牧場の様に広大な面積をとれないけど、清潔に、牛にストレスがかからない飼育を

心がけています。」という片野くんの言葉を裏付けるような穏やかな牛の表情です。

ヨーロッパでは、動物の福祉として牛1頭あたりに広大な面積を確保すべき、という考え方がある

そうです。でも、本当に牛は見晴らしの良い環境が好きなのかなぁ、と虎谷は考え込んでしまいます。

牛のような草食動物は捕食者である肉食動物から身を隠す習性があるはずです。見晴らしがきき

すぎる環境はかえってストレスを生みはしないのでしょうか。

また、あまり広い面積を牧場として開拓することは、それ自体が森林を切り開くことになる気もします。

難しい課題ですね。

 

 

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餌を食べてゆったりと過ごす牛たち。寝床は木材チップが敷き詰められてて清潔です。

 

 

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かゆいところに手が届く「かいかいローラー」気持ちよさそうですね。

このような環境で育てられた「大地を守る会の低温殺菌牛乳」を皆さまよろしくお願いします!

牛舎見学の後、丹那牛乳の工場を見学(牛乳の製造は早朝なので機械が動いているところを

見れずに残念!)して解散となりました。

 

みぞれまじりの天気にも関わらず参加してくださった皆さま、本当にありがとうございます。

今回体調を崩されて参加できなかった皆さま、来年はぜひ丹那にきてバーベキューと酪農家の

皆さんとの交流を楽しんでくださいね!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



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