おさかな倶楽部: 2013年10月アーカイブ

2013年10月11日

9/28【おさかな喰楽部】いわきサイエンスカフェ

おさかな喰楽部では、福島第一原発事故以降、日本の海を守る、考えるということで、福島の漁師とコンタクトをとり、情報交換などを行なってきました。
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「いわきサイエンスカフェ」は、いわき市が中心となり、漁師や漁協、大学関係者などが集まり、放射能の海に対する影響など様々な勉強会を2011年から20回以上実施しています。大地を守る会「おさかな喰楽部」では、「いわきサイエンスカフェ」の中心メンバーである川辺みどりさん(東京海洋大学准教授で大地を守る会の会員でもあります)のお声掛けで、事故以降の消費者の反応をお伝えしたり、意見交換などを行なってきました。
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9/28にいわき市の福島県水産会館で行われた「いわきサイエンスカフェ」に吉田が参加してきました。今回は、福島県水産試験場の神山さんから、福島沖の放射能のモニタリング検査結果の報告と今後の活動の方向性について話し合われました。
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福島県水産試験場では2011年4月から述べで13000件以上のモニタリング検査をおこなっています。特徴としては魚種ごとに調べるのはもちろん、海岸からの距離、水深などを精査し、沿岸の魚は大丈夫なのか?深いところの魚にはどんな影響が出ているのかということをわかりやすくまとめていることです。
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大変素晴らしいと思うのは、高い傾向の魚についてもきちんと報告している点で、これをふまえた上で低い傾向の魚、ほとんど検出されない魚を特定し、それを対象として試験操業につなげている点です。
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原発事故直後は、100Bqを超える魚が50%以上ありましたが、現在では5%程度まで減少しているそうです。そして、沿岸の魚ではまだ多くの影響が見られるものの、沖合の深いところの魚、貝類・エビ・カニ・タコ・イカからはほとんど検出されることはありません。
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食べて応援しようとは簡単には言えません。しかし、放射能の検出が無いことをこんなにも真剣にデータを取り、情報開示している水産関係者がいることは、評価されるべきだと思います。
久之浜のある漁師さんは、震災前には2時間網を引いてもなかなか魚が獲れることが少なくなっていたけど、今では、30分も網を入れるとあげれないほど獲れると言います。
本意ではないけれど、操業を止めていた結果、資源が回復しているのです。
簡単はないけれど、福島の海が豊かさをとり戻し、ここで漁業が営めることが日本の水産の発展にもつながると思います。きれい海でおいしい魚が、継続的に取り続けることができるように願っています。
そのためには、繰り返し汚染水漏れを繰り返し、そのたびに、実体以上の不安感を与える、福島第一原発の事故処理が真っ先にすすめられなければなりません。
「子どもたちの未来のために、美しい大地ときれいな海を取り戻そう」おさかな喰楽部では、これからも福島の漁業関係者とつながり、皆さんに情報をお伝えしていきたいと思います。

*福島県のモニタリング結果については「福島県水産試験場のホームページ」を検索してご覧になってください。


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