<10>農業のこと: 2010年1月アーカイブ

2010年1月26日

「大地を守る会・農産担当者の野菜の話」企画を行いました!

とらちゃんこと大地を守る会の虎谷健です。


みなさん、成人に必要な一日の野菜の摂取量ってどのくらいだと思いますか?

ちなみに350gだそうです。このぐらいの量になります。

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写真を見ると、意外と少ないなぁ~と思いませんか???

自称、「大地を守る会事務局員でいちばんの草食系男子」の私としましては(笑)、

もっと食べている事間違いなし、です。


でも、ただ量を食べればいいのでしょうか?より美味しく食べたり、体調や季節に合わせて

食べる野菜を考えたりすることも大切ですよね。


ということで、今回は大地を守る会の農産担当者を講師に野菜についての講座のレポートです。

日々、生産者の皆さんと密に連絡をとりあっている彼らだからこそ聞ける、生産者の話や

産地の様子などを話してもらいました。



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今回の講師は、大地を守る会農産グループ農産チームの小島潤子さん。

全国26か所の生産地を担当しています。

仕事で培った野菜の知識を活かして、昨年ベジタブル&フルーツマイスター(通称;野菜ソムリエ)の

資格も取得しました!(パチパチ)


身に付けているエプロンとスカーフは野菜ソムリエだけが着用するものだそうです。

野菜ソムリエの資格にはジュニアマイスター、マイスター、シニアマイスターがあり、

それぞれ身に付けるスカーフの色が変わるそうです。

ちなみにジュニアマイスターは赤、マイスターは緑、シニアマイスターは紫だそうです。



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まずは冬の代表的な野菜、大根。

今回は大きな三浦大根とおなじみの青首大根を試食しました。

右端の三浦大根の大きさが際立っていますね!

右端と真ん中は同じ三浦大根なのですが、大きさがこんなに違うのは植わっていた

畑の場所の違いによるそうです。舗装された農道の際など、地温が高い場所のものは

特に大きくなるそうです。



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まずは生でかじってみました。

6種類あるのは、青首大根と三浦大根をそれぞれ上部、中部、下部に分けて味わうためです。

部位による味の違いも知ることができます。



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続いて大根おろしにしてみました。こちらも部位ごとに分けて6種類です。

参加者の皆さんにも、大根をおろす体験をして頂きました。


青首大根はいつものお馴染みの味が。三浦大根は「うわっ!辛い!」という声が。

そうなんです、生のスティックではあまり辛さは感じなくても、三浦大根はおろすと辛くなるんです。

辛いおろしがおろしが好きな方には三浦大根はお薦めです。特に上部と下部ですね。

ちなみに、三浦大根の中部は瑞々しすぎるのか、すってもすっても水分ばかり増えておろしになりません!


その三浦大根も熱を通して煮大根にすると全く異なる食感でとても美味しかったです!

(すみません!写真撮り忘れました! <(_ _)> )

青首大根はすぐ煮崩れしてしまいますが、三浦大根は煮崩れしないんですね。

長時間煮込むおでんなんかには三浦大根が最適だと思いました。

生と食べ比べるとその味の違いに驚きです。



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さあ、映像も交えてお勉強が続きます。次はキャベツです。

この時期、「春玉」と呼ばれる水分を比較的多く含む種類が主流ですが、

」「寒玉」という少し葉の硬い種類も出てきます。


見本のキャベツは、冬のキャベツの大産地・愛知県の渥美半島にある天恵グループさんから

送ってもらいました。渥美半島は温暖な為、3月下旬くらいになると「トウ立ち」を防ぐために

あえて「寒玉」キャベツを作ります。

同じ時期、神奈川県の三浦半島からは「春キャベツ」と呼ばれる葉の巻きのゆるい柔らかい

キャベツが出てきます。

一般的に、「春キャベツ」が出てくると「寒玉」キャベツは嫌われてしまうのですが、

「生で食べるのでしたら春キャベツ、煮込んだりして使うのでしたら寒玉キャベツ。せっかく2種類の

キャベツがある季節ですから使い分けて欲しいです。」とは産地担当者でもある野菜ソムリエ・小島潤子さんの弁。



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そこで今日は寒玉、春玉をそれぞれ生と煮たもので味を比べてみました。それぞれのキャベツに

合うのはどっちの調理でしょう?

まずは「はらぺこあおむし」の様に生キャベツをバリバリ食べましょう!

芯をかじると強い甘味が感じられました。味の濃い大地を守る会の野菜ならでは!ですね。



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こちらが煮たもの。寒玉の方が煮崩れが少ないようでした。

また、「生で食べると春玉の方が美味しいけど、煮込むと寒玉の方が美味しい!」というのが

参加者の皆さんの感想でした。

味付けは大地を守る会の鶏がらスープで煮ただけ。キャベツの甘味が良くでたスープも美味しい!

味の濃い野菜はシンプルな調理でもとても美味しくなることが判ります。



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ブロッコリーは茎の太い品種をゆでて「茎をどこまで食べられるか?」試してみました。

けっこう根元の方まで食べられるものなのですね。

ブロッコリーの葉も「私食べていますよ!」という参加者もいらっしゃいました。

今度葉っぱも試してみよう!



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最後は芽キャベツです。

芽キャベツは「実っている状態を知らない方も多いはず。」ということで、生産者の澤島一弘さんに

お願いして株ごと送ってもらいました。

「へぇ~こんな風に実るんだぁ。」とは送られてきた芽キャベツを見た大地を守る会職員の感想。

大地を守る会職員でも知らない芽キャベツ。


プチ収穫体験に参加者の皆さん、大喜びでした!

ちなみにこの芽キャベツの株はこの講座の後、カフェ「ツチオーネ」自由が丘店に行きました。

「これ何の植物ですか?」などとお客さんとの会話に一役買っていることでしょう。

興味ある方はぜひ見に行ってみてくださいね。



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まだまだマイナー野菜の部類に入ると思われる芽キャベツは、料理方法で悩む方も多いので

はないでしょうか。

今日は定番のシチューの具ではなく、一手間かけて調理してみました。

野菜ソムリエ・小島潤子講師のお奨め調理法をご紹介!

 「フライパンにオリーブオイルをひいて、芽キャベツを軽く炒めます。

  そして水を少し加え、蓋をして蒸し煮にします。

  水がなくなったらベーコンを加えてさらに炒めます。

  チーズをふりかけてオーブンで焼いてできあがり!」


参加者の皆さんからも「おいしーい」「甘ーい」という感想をいただきました。

特に調味料を加えなくても味のしっかりした野菜だと美味しいんですね。

八百屋さんの集まりなどでも「芽キャベツって苦くてどんな食べ方をお勧めしていいか判らない。」と

いう感想がでるそうなのですが、大地を守る会の芽キャベツはそのままでも充分おいしいんですよ~

っとちょっと得意になりました。


これからも大地を守る会職員を講師にしたこのような講座を行っていきたいと思っていますので、

皆さんもぜひ参加して下さいね! 

ツチオーネなどに載らない生産者こぼれ話などもおもしろいですよ!


大地を守る会 交流局 虎谷健




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