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2013年9月28日

9/7に「鶏肉の飼料について学ぼう!」おこないました

まほろばライブファームの伊藤幸蔵さんを講師に招いて、肉鶏生産の国産飼料やアニマルウェルフェア、こだわりについてお話をうかがいました。

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最初は、大地を守る会の勉強会のために、ブラジルから帰国したばかりのオルター・トレード・ジャパンの印鑰(いんやく)智哉さんから遺伝子組み換えの状況をご報告いただきました。
ブラジルの遺伝子組み換え大豆は、1998年には消費者運動により一旦は栽培禁止を勝ち取るも、
2005年には栽培が認可されてしまいました。

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その後、農薬体制があるGM大豆の栽培面積が急増し、あわせて、農薬の空中散布がひろがりました。
そして、ガンや白血病、先天性の欠損症、流産などの健康被害をもたらしています。
さらに、農薬耐性を身につけたスーパー雑草の出現により、第2世代の遺伝子組み換え大豆が2014年からはじまります。これは、農薬耐性にくわえてBtという殺虫効果を組み込んだ大豆です。これは、この大豆や歯や茎を食べると害虫が死んでしまうという特性を持ったものです。餌や食料として食べるのも、近隣への健康被害にも大きな影響を与えそうです。
今、ブラジルでは「ブラジル非遺伝子組み換え穀物生産者組合(Abrange)」が結成され、非遺伝子組み換えの大豆栽培に取組んでいます。
彼らは、「まだまだ私たちには充分な非遺伝子組み換え大豆の供給力がある」と言っています。豆腐や納豆、そして、畜産飼料として大豆とは切っても切れない日本の食生活。このような海外の生産者とも連携を強めていきたいと思います。

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伊藤幸蔵さんからは、世界の遺伝子組み換え作物の作付状況の説明がありました。なんと、大豆では全世界の81%が遺伝子組み換え大豆になっています。養鶏で大きく依存しているアメリカのトウモロコシも88%が遺伝子組み換えです。

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そこで、米沢郷グループでは、地域で連携して、飼料米の作付を拡大してきました。大地を守る会も構成メンバーとなっている「置賜畜飼料米生産利用協議会」では、2008年5haだった飼料米の作付を72haまで拡大してきました。
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米沢郷グループ全体では、年々飼料米の配合比を高め、約7%が地域で生産したお米を活用しています。
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大地を守る会で販売している「「コメから育てたTHAT'S国産鶏」は、その中でも最も先進的な取り組みで、飼料米を約60%、それ以外の餌もしょうゆ粕、鮭の食べられないところなどを有効利用して、99%が国産飼料で育てられたものです。トウモロコシを主体として育てた鶏肉と食べ比べると、さわやかな甘みが感じられます。まだ、年間で販売するまでは数量がありませんが、継続して応援していきたいと思います。
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米沢郷では、アニマルウェルフェアを意識した飼い方を心がけており、一般では坪あたり55~60羽が飼われているところ、37~45羽としっかり羽を広げて運動できるスペースを確保し、健康に育てています。
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もちろん、健康に育てることで抗生物質を使用することなく育てています。しかし、日本全体をみると786トンもの動物医薬品が販売され、うち、肉養鶏では年間61トンが使用されています。

参加された会員の方も、ニワトリの飼い方、薬、餌の問題と普段では聞くことのできない、養鶏の実際に驚き、まほろばライブファームの取組みにあらためて感心されていました。
これからも、食べることで応援していきたいものです。




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