細川モモさんから、すべての女性に知ってほしい、美人になる食生活のヒントをお届け。今回は、「心の風邪」についてお伝えします。
男性顔負けに働くOLさんも増えているこのご時世。生きていれば誰もがひく可能性がある心の風邪「うつ病」ですが、心の風邪は女性のほうが多いことで知られています。
なぜなら女性は男性に比べて、“幸福ホルモン”と呼ばれるセロトニンの合成がもともと少ないことがわかっているからです。
特に月経前の体調不良期(PMS期)はセロトニンの受け取りを阻害する物質が分泌されるため、情緒不安定に陥りやすい傾向にあります。
そのうえ、ダイエットによって食事量が少なかったり、肉や魚などのカロリーが高い食品を避けたりする傾向にあるため、女性はさらなるセロトニン不足に陥りやすいのです。
私は大丈夫……と思っていると、ひょんなことがきっかけで心の風邪にかかってしまうことにもなりかねません。知識があれば予防できる病気でもあるので、ここではその予防法をご紹介していきましょう。
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心の風邪を予防するには?
心の風邪を予防するためには、セロトニンを意識した生活を送ることが効果的です。
具体的に何をすると良いかというと、一つは、朝日をしっかり浴びることです。また、咀嚼や呼吸法などのリズム運動をすることでも、セロトニンが増えることが確認されています。
そして、食事も大切です。食事で心の風邪を予防? と思われる方も多いかもしれませんが、セロトニンの材料である「トリプトファン」は体内では作り出せないため、日々の食事で摂り入れることがとても大切になるのです。
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トリプトファンを作る食材とは?
セロトニンの材料であるトリプトファンは、必須アミノ酸といって体内では作り出せないものです。そのため、必須アミノ酸を含む、肉や魚・大豆などに含まれるたんぱく質を摂り入れる食事が大切になります。
ちなみに、私たちの身体は全部で20種類のアミノ酸で作られていますが、そのうち9つのアミノ酸のことを“必須アミノ酸”といい、体内で作り出すことができません。
この9つの必須アミノ酸がバランス良くパーフェクトに含まれている食材を「良質たんぱく質」と言います。
どの食材にどのくらい必須アミノ酸が含まれているかは、「アミノ酸スコア」によって得点化されていて、スコアが高いほどたんぱく質の価値が高くなり、身体の材料の充足率が高まるのです。それほどに必須アミノ酸は身体にとって不可欠なものであり、食事で日々摂ることが大切なのです。
アミノ酸スコアについて詳しくみる。
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OLさんのランチでは“トリプトファン”不足に!
アミノ酸スコアを見ると、肉や魚・卵などが高得点であるのに対し、パスタやパンの主原料である小麦は低スコアです。
小麦はそのままではたんぱく質としては不完全で、具にもよりますが、OLさんのランチに出番の多いパスタやサンドイッチだけでは、心の風邪を予防するのには心許ない食事内容と言えます。ランチのメニューを決めるときは、パスタやサンドイッチを選んでも良いので、ぜひそこにツナや魚介類が具として入っているものを選んでください。
「あれ? お肉はダメなの?」と思った方もいると思います。
肉がダメとういことはありませんが、魚にはセロトニン値の低下を防ぐ働きのある「DHA」が含まれており、心の安定にひと役買ってくれるのです。
じつはこのDHAも身体の中で作り出すことができない脂肪酸で「必須脂肪酸」と言われています。心の風邪予防に必須のセロトニンもDHAも体内で作れないものなので、日々の食事から摂取することがいかに大切かがおわかりいただけると思います。
また、食材から体内でセロトニンを合成するためには、トリプトファンのほかにビタミンB群やマグネシウムなども必要になりますので、バランスの良い食事を心がけ、心の風邪をしっかり予防してくださいね。
細川モモ
予防医療コンサルタント/社団法人Luvtelli 東京&NewYork代表理事/2011~2015ミス・ユニバース・ジャパンビューティキャンプ講師/農林水産省「地域食文化活性マニュアル推進・検討会」委員/『細川モモの美人食堂』(主婦の友社)、『タニタとつくる美人の習慣』(講談社)発売中