国内トップクラスの高精度放射能測定器「ゲルマニウム半導体検出器」を民間企業でいち早く導入。10月上旬より数値公開もスタート |
2011年9月27日 |
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要 旨
有機食材宅配のパイオニア・大地を守る会は、放射能を測定する機器として厚労省の定める公定法に記載されているゲルマニウム半導体検出器を民間企業としてはいち早く導入し、放射能測定体制を強化しました。ゲルマニウム半導体検出器は信頼できる値が測定でき、さらに10~20分という短時間で測定ができるので、より多くの品目を調べられます。また、数値の確からしさを担保できるので、10月上旬より測定値を公開します。測定は、放射能の影響が強いとされる子どもがたくさん食べる商品を優先して実施します。
●ゲルマニウム半導体検出器概要
1)測定機器
ゲルマニウム半導体検出器(キャンベラ社)
放射能を測定する機器として、厚労省の定める公定法に記載されている検出器。放射性セシウム、ヨウ素ほかガンマ線核種については、かなりの精度を持って測定が可能。検査時間は、NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータが2時間程度かかるのに対して、10~20分程度で1~5ベクレルの検出限界値で測定できる。 検出器は2トンと重たく、参考価格1500万円。
2)検査について
・検査対象:2011年度産の米、パン、牛乳、ベビーフード、ベビーウィンナーなど子どもがたくさん食べる商品を優先。
・検査時間:10~20分程度。
・検出限界値:放射性ヨウ素131、放射性セシウム134、137が、それぞれ概ね1~5ベクレル(検査するものの比重による)
・時期 :9月12日(月)測定開始、10月上旬測定値公開開始
●既存の測定機器に加え、さらなる放射能測定体制強化
放射能を測定する機器として、厚労省の定める公定法に記載されているゲルマニウム半導体検出器を民間企業としてはいち早く導入し、放射能検査体制を強化しました。とくに放射能による影響が強いとされる子どもがたくさん食べるものを優先的に測定することで、消費者の放射能リスクを軽減します。
ゲルマニウム半導体検出器による検査の様子。
厚さ10mmの鉛+5mmの無酸素銅とアクリル板でできた扉で検体を6面覆い、環境値の影響から遮断する。
また、今までの「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」による検査では数値の確からしさが担保できないとして、数値ではなく10ベクレル以下を「不検出」と結果を公表していました。しかしゲルマニウム半導体検出器では、より信頼できる値が測定できるので、測定値(検出限界値1~5ベクレル)まで公開をします。さらにゲルマニウム半導体検出器は、NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータで数値が検出された場合のクロスチェックとしても使用します。
●大地を守る会の放射能検査体制
以下に加えて、今回導入されたゲルマニウム半導体検出器による検査を追加します。
その1) 青果品全品目と卵・牛乳などの生鮮食品を「NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータ」によるスクリーニング検査を毎日実施。
その2) 高精度検査機器「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」による測定を実施。「子どもたちへの安心野菜セット」などの青果品や新米、加工品など毎週120品目以上を検査。
●大地を守る会とは
自然と調和した社会の実現をめざし、1975年に設立された社会的企業。安全性とおいしさにこだわった農産物、畜産物、水産物、加工食品、雑貨品を会員制でお届けする宅配サービスを運営しています。現在、利用者数は約11万6千人、生産者会員は全国に2,500(2011年3月末現在)。
お問い合わせ(取材ご希望の場合は、下記担当までご一報下さい)
広報担当:中川啓、齋藤史恵、宇田川千夏
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