復興へ向かう大地を守る会の生産者。被災した山形・キノコ生産者から、釜石へ船の贈り物。岩手・ツナ缶メーカー新工場10月設立。 |
2011年11月17日 |
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要 旨
有機食材宅配のパイオニア・大地を守る会の被災した生産者たちが続々と復興に向けて動き出しています。被災したツナ缶製造メーカー・㈱タイム(岩手県陸前高田市)は、新工場を設立し、10月28日に工場再開安全祈願式典を行いました。供給開始をめざして、原材料確保など調整中です。また、被災した㈱舟形マッシュルーム(山形県舟形町)は、大地を守る会より贈られた100万円の義援金を、自分たちよりも被害が大きかった漁業者の支援に使ってほしいと、そのお金を義援金として寄付しました。そのお金で生産者の想いをつなぎたいと、大地を守る会で漁船を購入し、岩手県釜石市の漁業者に船を贈りました。
●岩手・ツナ缶メーカー、新工場設立。供給開始を調整中
■内容:被災したツナ缶製造メーカー・株式会社タイム(岩手県陸前高田市)が工場再開安全祈願式典を10月28日(金)に実施
■タイムのツナ缶について:一般的なツナ缶で検出が懸念される環境ホルモン・ビスフェノールAの非検出を確認しています。また味付けは化学調味料などの食品添加物を一切使わず、大地を守る会の有機・契約栽培野菜を使った野菜スープで仕上げるというこだわりのツナ缶です。味に定評があり、会員にも人気の商品です。
大地を守る会のツナ缶の製造メーカー・タイム(岩手県陸前高田市)は津波の被害を受けて製造ができなくなっていましたが、このたび市内の内陸部に新工場を設立し、10月28日(金)に工場再開安全祈願式典を実施しました。原材料の目途をたて、なるべく早い時期での商品供給開始をめざして調整中です。
社長の岡 明美さんは「他の加工会社は供給が滞ったことで、震災前のように取り扱ってもらえないという話をよく聞いた。でも大地を守る会では、操業再開さえすれば会員さんの期待にこたえられると思い、工場の再建をした。本当の復活はまだ時間がかかるが、喜んでもらえる商品を心をこめてつくりたい」と復活への決意を語りました。
大地を守る会の生産者・福栄(鳥取県)より提供の大漁旗に、消費者からの応援メッセージを書いて送った。
被災直後のタイム。幸い人的被害はなかったが、工場は2階まで浸水した。
●山形・キノコ生産者、贈られた義援金を漁業者へ。生産者の想いをつなげる。
■日時:大阪港出航 10月7日(金)、船引き渡し 10月14日(金)
■船の送り先:岩手県釜石市
■送った船:漁船(7トン)
■船の購入:購入費用のうち、100万円は舟形マッシュルームからの義援金分、その他は大
地を守る震災復興支援基金より補てん
■舟形マッシュルームについて:
業界でも厳しいといわれる大地を守る会の基準で栽培できる数少ないマッシュルーム生産
者。農薬は一切使用しません。また、震災以後売上の1%は「大地を守る震災復興支援基
金」に協力してくれています。
■義援金について:大地を守る会が生産者や消費者に呼びかけた「大地を守る震災復興支援基金」。被災状況に応じた生産者へのお見舞い金や、被災地の食料支援などに使用。
106,193,675円(11月4日現在)が集まっている。
山形県舟形町にある有限会社舟形マッシュルームは、震災によりキノコ栽培の棚が倒壊するなど大きな被害を受けました。そこで、卸先である大地を守る会が会員や生産者から集めた義援金から、お見舞い金として100万円を贈ったところ、自分たちより被害の大きかった海の生産者にお金を使ってほしい、とその義援金を寄付してくれました。そこで大地を守る会がこの義援金を含めて中古船を購入し、釜石市の水産生産者を支援するツインプラネット(東京都渋谷区)が仲介して、船をなくした釜石市の漁業者に船を贈るという活動につながりました。
釜石に贈った船。
被災直後の舟形マッシュルーム。キノコを育てる棚が倒れている。
●大地を守る会とは
自然環境と調和した、生命を大切にする社会の実現をめざし、1975年に設立のソーシャルビジネス(社会的企業)。安全・安心とおいしさにこだわった農・畜・水産物、加工食品、雑貨等をお届けする宅配サービス他を運営しています。現在、利用者数は約12万6千人、生産者会員は全国に2,500人(2011年9月末現在)。
お問い合わせ(取材ご希望の場合は、下記担当までご一報下さい)
広報担当:中川啓、齋藤史恵、宇田川千夏
- 連絡先
- 〒261‐8554 千葉県千葉市美浜区中瀬1-3
幕張テクノガーデンD棟21階 - TEL
- 043-213-5860
- FAX
- 043-213-5604
- press@daichi.or.jp
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