●大地を守る会の「スイッチ!電力」アクション「べジィエナジー ~もったいナイをエネルギーに~」 開始。野菜残渣を利用して、年間1,680世帯分の電力創出。CO2約12トン削減。 |
2011年12月8日 |
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要 旨
有機食材宅配のパイオニア・大地を守る会は、宅配業務の中で出てしまう野菜ゴミから微生物分解によりメタン発酵させて得たガス ・バイオガスを創出するプロジェクト「べジィエナジー ~もったいナイをエネルギーに~」を11月14日から開始しました。大地を守る会では原発に頼らない社会の実現のために4月11日に「スイッチ!電力」を開始しましたが、その一環として展開します。スイッチ!電力では、このプロジェクトのほかにも、大地を守る会本社で節電を実施し、前年度の6月~9月に比べ43%の消費電力を削減達成するなど、さまざまな取り組みをしています。冬も2月には電気使用率は95%を超えるという予測が出されており、引き続き新しいエネルギー創出が急務です。大地を守る会では7月に開始した廃油回収プロジェクト「ゆかいな野菜物語」に続く、具体的な代替エネルギーをソーシャルビジネスとして提案します。
●概要
■企画名 :べジィエナジー ~もったいナイをエネルギーに~
■企画開始:2011年11月14日(月)
■内容 :いたんだ野菜や汚れた外葉など日々の宅配業務の中でどうしても出てしまう
野菜ゴミから、微生物分解によりメタン発酵させて得たガス ・バイオガスを
創出する。
■協力業者:バイオエナジー㈱ http://bio-energy.co.jp/
■野菜ゴミ約70トン/年(見込み)をエネルギー化することによる効果:
・電力 16,800kWh・約1,680世帯分創出
・ガス 1,680㎥・約1,400世帯分創出
・CO2 約12トン削減
●生ゴミから電気とガスを創出。生ゴミからの都市ガス精製実用化は日本初
いたんでいて宅配には使えない野菜や土がついた外葉など、日々の宅配業務で出る野菜ゴミからバイオエネルギーを創出するプロジェクト「べジィエナジー ~もったいナイをエネルギーに~」を、11月14日より開始しました。鳩山元首相も見学に訪れるなど、バイオエネルギー事業で実績のあるバイオエナジー社と協力して実施します。まずビニールや割り箸などを取り除いたうえで、自然界に存在する微生物が生ゴミを約30日間かけて分解し、バイオガスを発生させます。
このガスで、ガスエンジン発電機を動かして発電したり、また精製・熱量調整・付臭などの加工をして都市ガスにします。生ゴミからガスを発生させ、都市ガスとして利用するのは、日本初の実用化です。
生ゴミのリサイクルといえば堆肥や家畜のエサにするのが主流ですが、エネルギー化のメリットは、堆肥等のように使用先の有無を考えなくてもよいこと、微生物による発酵システムなので多少の異物が混入しても大丈夫なことです。また微生物なので、エサである生ゴミを供給し温度管理等をしっかりすれば、生ゴミを分解し続けてくれることも利点です。
大地を守る会では、これまで野菜ゴミを専門業者によって堆肥化していましたが、より積極的に代替エネルギーを創出するためにこのプロジェクトを開始しました。脱原発をめざし、具体的なアクションを進めます。
メタン発酵をする発酵槽。
ガスは上部に溜まる。
ゴミ収集場。関東全域から一日最大110トンのゴミが集まる。
【べジィエナジー の仕組み】
●スイッチ!電力、進行中。「ゆかいな野菜物語」で、会員から集めた廃食油から2,308リットルのディーゼル燃料精製。4,5トンのCO2削減に。
大地を守る会は原発に頼らない社会の実現のために、4月11日に「スイッチ!電力」宣言をし、自然エネルギー講座などさまざまな取り組みをしています。このべジィエナジー 同様、具体的な代替エネルギー提案として、会員から回収した廃食油をディーゼル燃料(VDF)化し、それを燃料として野菜を栽培するプロジェクト「ゆかいな野菜物語」を7月に開始しました。それにより、廃食油から2,308リットルのディーゼル燃料を作り、4.5トンのCO2を削減しました。
野菜栽培にVDFを使用した生産者は、「VDF100%で使用したが、燃料としては問題ない。呼吸器官障害の原因といわれる黒煙は軽油の半分以下であるし、てんぷらの香りもするので、ハウスでの使用に適している。ただ価格がネックで継続利用は検討中」と概ね好評の意見を得ました。また、会員向けアンケートによると「廃食油回収の再開希望」は9割にのぼり、栽培した野菜の購入も約400名/週あり、会員にも好意的に受け止められています。さらに「代替エネルギーを積極的に利用したいか」という問いには88%がはいと回答し、商品購入者の6割が「この事業を継続してほしいから商品を購入した」と答えていることから、代替エネルギーを支持する意見の多さがわかります。
・スイッチ!電力 :/info/news/2011/0422_2815.html
・ゆかいな野菜物語:/info/press/2011/09/917.html
イラストレーター・安齋肇さんが手掛けた、スイッチ!電力を応援するキャラクター。
ゆかいな野菜物語のロゴ
●ゆかいな野菜物語消費者アンケート結果:
■アンケート期間:10月18日(火)~11月1日(火)
■回答者:大地を守る会の宅配およびウェブストアの利用者 240名
1.今まで「使用済食用油回収」の仕組みを知っていましたか?
2.今回大地を守る会の食用油回収に参加しましたか?
3.2)で「はい」と回答された方(26名)にお聞きします。なぜ参加しようと思ったのですか。(複数回答可)
4.2)で「いいえ」と回答された方(214名)にお聞きします。なぜ参加されなかったのですか。(複数回答可)
5.今後も「使用済食用油回収」の継続を希望しますか?
※廃食油回収は7~9月の期間限定で実施
6.「ゆかいな野菜物語」を購入しましたか?
●ゆかいな野菜物語販売方法
・会員制宅配での販売:10/22~12/16の期間に週1回、VDFで育てた白菜やサニーレタスなどの野菜1品が8週連続で届く登録制商品。
・ウェブストア:VDFで育てた野菜を単品として販売。ほしい時にだけ購入できる。
※販売のメインは会員制宅配。8週連続の登録制という仕組みなので、購入者は絞られる。
7.6)で「はい」と回答された方(19名)にお聞きします。なぜ購入したのですか。(複数回答可)
8.6)で「いいえ」と回答された方(220名)にお聞きします。なぜ購入しなかったのですか。(複数回答可)
9.油回収には経費がかかっています。現在は通常の野菜価格と同じ値段で「ゆかいな野菜物語」も販売していますが、油回収費として10~20円値上げした場合に商品を購入しますか?
10.「ゆかいな野菜物語」は身近な代替エネルギーの提案ですがこのプロジェクト以外でも代替エネルギーを積極的に利用したいですか。
(代替エネルギーとは現在主力として使われるエネルギー資源にかわる新しい資源という意味です。)
●大地を守る会とは
自然環境と調和した、生命を大切にする社会の実現をめざし、1975年に設立のソーシャルビジネス(社会的企業)。安全・安心とおいしさにこだわった農・畜・水産物、加工食品、雑貨等をお届けする宅配サービス他を運営しています。現在、利用者数は約12万6千人、生産者会員は全国に2,500人(2011年9月末現在)。
お問い合わせ(取材ご希望の場合は、下記担当までご一報下さい)
広報担当:中川啓、齋藤史恵、宇田川千夏
- 連絡先
- 〒261‐8554 千葉県千葉市美浜区中瀬1-3
幕張テクノガーデンD棟21階 - TEL
- 043-213-5860
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