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物価の優等生「卵」の作り方
スーパーで売られている1パック200円の卵。卵の価格はここ20数年全く変わらず「物価の優等生」と言われる所以ですが、それらの卵がどのように作られているかご存じですか?
鳥インフルエンザの報道の際、時折ニュースに出てきたこの窓のない建物。これは「ウインドウレス鶏舎」と呼ばれる、採卵も給餌も自動で、人件費がほとんどかからない最新の鶏舎です。 このなかに入った鶏はバタリーケージという檻に入れられ、一羽に与えられるスペースはコピー用紙のB5程度。ストレスで他の鶏をつつかないようくちばしを切られ、遺伝子組み換え穀物を主にした飼料を与えられ、ひたすら卵を産んでいます。 人工的な照明で産卵のコントロールが可能なので、鶏たちはおひさまを見ることはありません。おひさまを見るのは、廃鶏となって鶏舎を出て行くとき。
この鶏たちが生んだのが、1パック200円の卵です。このような徹底的な効率化が図られているから、卵は価格の優等生であり続けられるのです。 それ自体がひとつの生命である卵が、ひとつ20円で売られていることは、消費者にとってうれしいことかもしれません。しかし、この作り方を知ると「これでいいのかな?」と思いませんか? わたしたちの生命を作るのは「食べもの」です。生命力あふれる食べものを食べたいものですね。
文・写真/手島奈緖(てしまなお)
食料ジャーナリスト。2010年「ほんものの食べものくらぶ」を設立、食べる人と作る人をつなぐ活動に取り組んでいる。