おでんや煮物に欠かせない存在感があり、かつカロリーはほぼゼロという優秀なダイエット食品?でもある「こんにゃく」。どれも同じように思いますが、作られ方に違いがあるのをご存じですか?
こんにゃくは、こんにゃく芋の皮を除いて粉状にした「こんにゃく精粉」を原料とするのが主流。または、こんにゃく芋をすりつぶして作る、昔ながらの「生芋こんにゃく」もあります。
こんにゃく芋は、こんにゃくに使用できる大きさになるまでに、なんと3年もかかります。しかもただ植えておくのではなく、冬に一度掘り起こして春に植え直す作業が必要で、手間も非常にかかります。そのため国内での栽培は減る一方。現在こんにゃく芋のおもな生産地は中国に移行しつつあります。
そんなこんにゃくの魅力といえば、やっぱりあの“ぶるぶる食感”。でも、最近のこんにゃく、なめらかな食感のつるつるタイプが多いと思いませんか?
これは、じつは製法の違い。練ったこんにゃくの生地を、羽のついた機械でバッタバッタと練る「バタ練り製法」や棒で練る「棒練り製法」は、生地に適度な空気が入るため“ぶるぶる食感”に、一方、あまり練らずに機械で成形して大量生産されるものは、つるつるタイプになります。この「バタ練り製法」は手間がかかるため、今では行っているメーカーは少ないのが現状です。
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国産こんにゃくは希少な存在になるかも……
こんにゃくは、米と同様高い関税をかけて輸入品を抑えている品目のひとつ。こんにゃく芋・粉とも輸入品は少なく、店頭で販売されているのは国産のものがほとんどです。しかし、製品の輸入は関税が低いため、輸入こんにゃく製品は外食産業で使用されています。
たとえばコンビニで販売されているおでんの結びこんにゃくは、ほぼ中国産。輸入された中国産のこんにゃくを満載したトラックが、毎日国内のどこかに運び込まれ、パックされて売られているそうです。こんにゃくの関税は、貿易の障害になっているとして撤廃する動きがあり、国産のこんにゃくを守ることはこれからますます難しくなります。
食物繊維が豊富で、おなかのお掃除に大活躍するこんにゃく。昔ながらの食感や風味のある、“ぶるぶる食感”のこんにゃくをぜひ使ってみてください。
オススメの調理法
やっぱりおでんに入れるのがオススメです。おでんのだしとの相性はぴったり。七味とうがらしとかつお節でピリ辛風に炒めると、ちょっとしたおつまみ風で美味。いろいろな野菜と一緒に煮込んだ煮物もいいですね。特にこの時期は根菜と一緒に煮込んで、季節の味わいをお楽しみください。