フードレポート

えっ、常温で何か月も品質が変わらない牛乳ってあるの?

牛乳の賞味期限と殺菌温度の深い関係

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見ためでは変わらないように見える牛乳も、中身は大違い

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常温で3~6カ月飲める!? ロングライフ牛乳って何?

牛乳を買う時に、まず気になるのは消費期限……ですよね。消費期限が先のものが欲しいからと、牛乳売場で奥の方から牛乳を取り出した経験はありませんか?

その消費(賞味)期限がとっても長い牛乳があるのをご存知ですか?
その名は「ロングライフ牛乳」。スーパーなどでパッケージに「常温保存可能」などと書かれた牛乳を見たことがある方もいらっしゃることでしょう。

本来、牛乳は要冷蔵で期限は5日間程度ですが、「常温で」「3~6カ月」保存可能なのがロングライフ牛乳です。

消費(賞味)期限が長い理由は、130~150℃という超高温で殺菌処理し、内側にアルミ箔を貼ったパックに入れ無菌状態を保つため。欧米では、非常用やペット用として扱われています。

日本では、1982年に厚生省(現・厚生労働省)が、ロングライフ牛乳の販売を可能にする法改正を検討。このとき「海外の牛乳が大量に輸入されたら日本の酪農家は潰れる……」「栄養はどうなるの?」「安全性は大丈夫?」と疑問を持った消費者や酪農家たちは、「ロングライフ牛乳、反対!」の声を挙げました。

一方、大地宅配を含むいくつかの消費者団体は「反対するだけではなく、自分たちが飲みたい“本物の牛乳”を作ろう」と考えました。それに基づいて消費者・生産者とともに作ったのが「低温殺菌牛乳」です。

 

1982年に生まれた低温殺菌の「大地牛乳」

1982年に生まれた低温殺菌の「大地牛乳」

 

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“超高温殺菌”の焦げ臭を、「こく」と勘違いしていいませんか?

ロングライフではありませんが、いま一般的に出回っている牛乳の多くは、120~130℃という超高温で2~3秒処理されたもの。この超高温で殺菌した牛乳は、生乳に含まれるカルシウムやたんぱく質が変化して風味が損なわれてしまうことがわかっています。

また、牛乳が苦手な人は「牛乳くささがちょっと…」「飲んだ後にのどに張り付くようなネバつきが嫌」といいますが、じつはどちらも超高温殺菌により、たんぱく質が焦げることで発生する「焦げ臭」が原因。この焦げ臭を牛乳の「こく」と勘違いして、おいしい牛乳の基準としている人もいます。

大地宅配の低温殺菌牛乳

「特撰 大地を守る会の低温殺菌牛乳」(左)と「大地を守る会のびん牛乳」(右)

 

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搾りたての生乳の風味が生きた「低温殺菌牛乳」

一方、低温殺菌牛乳は、新鮮な生乳を65℃で30分の低温殺菌で製造しています。

この「新鮮な」というのが大きなポイント。

というのも、一般的な牛乳は搾乳から加工までの時間が長く、ときには搾乳から1週間経った生乳を使うことも。鮮度が良くないと細菌の数が増えるため、高温でないと殺菌できなくなります。鮮度が悪い生乳も、高温殺菌することで商品になってしまうのです。

しかし、搾ったばかりの生乳なら、菌数が少ないため、低温でも殺菌が可能に。つまり、低温殺菌牛乳は、新鮮な生乳を使っている証でもあるのです。

生乳の風味や栄養が生きた、さらりとした口当たりとほのかな甘み。大地宅配が目指した“本物のおいしい牛乳”を、ぜひお試しください。

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大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。