放射能高精度検査機器を福島の米生産者に7/29より無償貸出。産地と二人三脚で放射能除染試験をスタート。 |
2011年7月29日 |
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報道関係者各位
要 旨
有機食材宅配のパイオニア・大地を守る会は、放射能の高精度検査機器「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」を福島県の米を中心とした生産団体「ジェイラップ」に無償で貸し出し、産地で取り組む除染試験を支援します。土壌や生産物を随時測定することで、効果的な除染方法を探ります。また今年の秋に収穫される米の安全性も確認しながら栽培します。
●検査機器貸し出しによる除染試験概要
内容 :大地を守る会で所有する「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」を貸し出し、
産地で取り組む各種の除染試験を実施する。
貸出先 :ジェイラップ(福島県須賀川市)
福島県須賀川市にて米を中心に生産している団体。
貸出機器:「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」。
核種ごとの分析が可能な高精度検査機器。
鉛シールド(厚さ50mmの鉛+厚さ3mmの無酸素銅)の利用で環境値の影響を
1/10程度に減らし高感度な測定が可能。
検査機器受渡日時:7月29日(金)14:00
■ジェイラップで実施する測定計画の概要
①放射線低下試験の実施:土壌サンプリングを行い、同一条件の土壌による比較試験を実施。
試験資材は除染に効果があるといわれているEM菌や、酵母濃縮廃液など10種程度使用。
②水田圃場での移行推移測定:生産者別に指定した圃場ごとで、土壌・根・稲体ごとに定期測定による移行推移測定のデータ化を行う。
③収穫直前期での玄米サンプリングを実施:全圃場を対象にした効果的な収穫前サンプリングを実施。
④収穫時での測定:白米、稲ワラ、モミ殻、米ぬか別に実施。
⑤分析・評価:最終的には、複数の専門家・研究者による解析と総合評価を行い、その成果を公表するとともに次年度につなげる。
NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータでの検査の様子。
ジェイラップの代表・伊藤俊彦さん
●土壌や生産物を随時放射能測定することで、効果的な除染方法を探し、次年度へつなげる
いまだ終息が見えない福島第一原発事故により、多くの地域で放射能の影響を受けています。特に原発のある福島県での影響は深刻で、生産をとどまる農家もでてきています。とくに今年収穫する米については、どれだけ米に放射能の影響があるかが不明のまま、生産者は不安を抱えつつも栽培をしています。そこで、実際に土壌の除染試験をし随時検査機器にて値を確認することで、効果的な除染方法を探るとともに安全性を確認します。
●具体的な測定によって風評被害を払しょくし、復興支援につなげる
大地を守る会では青果物全品目の放射能測定をしており、7月27日現在、福島県の青果物もほとんど放射能不検出(検出限界値10ベクレル/Kg )の状態になっています。しかし、福島や北関東産は避けたいという消費者の心理が働き、販売不振に苦しんでいます。そこで数値を測ることで、食べても安心であることを伝え、消費を促すことで復興支援につなげます。また日本の食料庫でもある東北の第一次産業を守るためにも、安全性を消費者に伝え、買い支えを促します。
不検出確認済みの最新情報を、大地を守る会の会員専用サイト
大地を守る会のウェブストア にて紹介しています。
特に震災後の原材料を使用した加工品等を中心に、不検出であることが確認できた商品が確認できます。是非、お買い物の際にお役立て下さい。
●大地を守る会とは
自然と調和した社会の実現をめざし、1975年に設立された社会的企業。安全性とおいしさにこだわった農産物、畜産物、水産物、加工食品、雑貨品を会員制でお届けする宅配サービスを運営しています。現在、利用者数は約11万6千人、生産者会員は全国に2,500(2011年3月末現在)。
お問い合わせ(取材ご希望の場合は、下記担当までご一報下さい)
広報担当:中川啓、齋藤史恵、宇田川千夏
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- 5月16日(月)に移転しました。
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