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朝ごはんに使う野菜の顔ぶれも、すっかり夏らしく
これからが夏本番だというのに、すでに猛暑が続いていますが、朝ごはんに使う野菜の顔ぶれも、すっかり夏らしくなってきました。この時季、氣づくと食卓がオール緑でハッとすることがあります。ピーマンやししとう、ズッキーニなど、ツヤツヤと濃い緑色をした野菜は、いかにも夏らしい。冬場のほうれん草や小松菜の緑もよいけれど、夏の緑はことさら元気のよいイメージがありますね。
和知にとっても、厳しい季節のはじまり。直火に炭火、オーブンと、あらゆる熱源に囲まれたレストランの厨房。私も取材でいろいろなお店の厨房へお邪魔しますが、特に夏場は、ほんの短時間いるだけでもクラクラするほどの暑さ。そこで日々、仕込みと営業をしている料理人って、本当にすごいです。和知も慣れているとはいえ、年々、体に堪えてきているようなので、バテないためにも朝ごはんで元気をチャージしてもらわないと。というわけで、今月と来月はわが家の夏野菜おかずを紹介します。
この日のおかずは、甘長とうがらしの焼き浸しに、塩さばと大根おろし、湯葉入りの冷やし茶碗蒸しと新生姜の甘酢漬け。これに、おかひじきと豆腐、油揚げのお味噌汁と、最近ハマっている寝かせ玄米です。
甘長とうがらしは、ごま油で香ばしく焼いてから醤油とみりん少々を加えただしに浸します。朝、その場でサッとつくるので色もあせずに鮮やかなまま。食べるときにはもう味もからんでいます。なすを一緒に焼き浸しや揚げ浸しにするときは、前日から仕込んで、中までジュワッとだしがしみ込んだのがおいしいですよね。
おかひじきも大好物で、毎週のように注文。お味噌汁のほか、白和えにしたり、オリーブオイルでサッと炒めたり。新生姜の甘酢漬けは、この季節にたくさん仕込んで保存瓶に。そのまま口休めにするほか、刻んでおいなりさんの酢飯に混ぜたり、豚肉の生姜焼きに加えると、ひと味違う夏向きのさっぱり生姜焼きになるので重宝します。
ししとうとちりめんじゃこの炒め煮は定番中の定番。もちろん、ピーマンや甘長とうがらしでも。そのときどきで、生姜をたっぷり入れたり、実山椒の佃煮を混ぜたり。ごはんも進むけれど、お酒のつまみにもよいですよね。無茶々園のちりめんじゃこは乾き具合がとても好みで、冷蔵庫に欠かしません。
ピーマンは、サッとゆでて塩昆布和えに。味付けも塩昆布頼みだし、箸休めにちょうどいいのです。生姜の千切りを混ぜたり、ごま油をほんの少しだけ垂らしても、また風味が変わっておいしい。ゆでたピーマンは、おかか醤油で和えたり、ナムルにしたりも。あまり手をかけずにつくれるものが、夏にはありがたいです。
これは緑ではないけれど、今年になって生きくらげのおいしさに目覚めました。去年まではカタログを見ても素通りしていたのですが、何の気無しに注文してみたら、プリプリ、シャキシャキでおいしい! この夏、大地宅配でハマった野菜のひとつ。卵や青梗菜と炒めたり、あっさり味の佃煮に。ごまや唐辛子、生姜を効かせたりして、いろいろ楽しんでいます。
そして、夏といえば枝豆。これは、祖母がよくつくってくれた枝豆の煮物です。さやごと甘辛く煮付けるだけなのですが、両端を切り落としてあるので、そこから味がよくしみ込みます。食べるとき、さやから豆と一緒にチュッと煮汁を吸うのがおいしくて、子供の頃から大好きでした。ビールのつまみだけじゃなくて、ちゃんとおかずになるんですよね。
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夏の炊き込みごはんは、野菜単品でシンプルに
最後はとうもろこしごはん。お米1カップに対して、とうもろこし1本分を使うので、粒つぶだらけの贅沢仕様。米を浸水するときに昆布をひと切れ入れておき、酒と塩、とうもろこしを加えて炊きます。枝豆ごはんや新生姜ごはんもよくつくりますが、夏の炊き込みごはんはだしや醤油などを使わず、食材単品でシンプルに仕上げるのが好きです。
ふだんの朝ごはんでは、ごはんはお茶碗に少しだけと、極力控えている和知ですが、炊き込みごはんのときだけは別。3度はおかわりをします。だけど、特にとうもろこしごはんのときだけは、そんな和知を見ながら、私は内心、気が気ではないのです。というのも、とうもろこしごはんの日の夜は、晩ごはんに残りを温め直し、とっておきのおいしいバターをのせ、黒胡椒をカリカリと振って食べることをこっそり楽しみにしているから。モリモリとごはんをかきこみ、おかわりをしている和知を眺めながら、残るかな……なんて、つい食い意地の張ったことを考えてしまうのですが、おいしそうにたくさん食べてもらえるのは、やっぱり何よりも嬉しいのです。
Text by 鹿野 真砂美
Photo by 和知 徹
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鹿野 真砂美
フリーライター。『dancyu』などの食雑誌ほか、レシピブックの執筆、編集を中心に活動中。『銀座マルディ グラのストウブ・レシピ』、『銀座マルディグラ流 ビストロ肉レシピ』、『銀座ロックフィッシュのストウブ・レシピ』、『銀座レカン 高良康之シェフのフレンチの基本』(すべて世界文化社刊)の執筆と編集、『シャトー ラグランジュ物語』(新潮社刊)、『これだけで、ラクうまごはん』(新星出版社刊)の執筆協力など。
東京都江戸川区生まれ。父、母方の祖父ともに、江戸前の海苔漁師だった。物心ついたころから台所に立つのが好き。十代のころは両親が居酒屋を営んでいたので、家のごはんは祖母と支度をするのが日課。結婚後、和知とのふたり暮らしの朝ごはんでつくる料理の多くは「おばあちゃんの味」がベース。
和知 徹
「マルディ グラ」オーナーシェフ。世界中を旅して、そこで得たヒントを自身の料理で表現するのがライフワーク。雑誌掲載、テレビ出演ほか、レシピの著書、共著も多数。カフェやレストランのメニュープロデュースも手掛ける。
Mardi Gras マルディ グラ
東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビル地下1階
電話 03-5568-0222
営業時間/18:00〜23:00(ラストオーダー)、日曜休み
料理はアラカルトのみ。岩手県山形村産短角牛を使った1キロ超えのビステッカなど、豪快な肉料理はもちろんのこと、パクチーどっさりの香菜の爆弾など、個性あふれる野菜料理も人気。