子どものころの夏休み、炎天下の道すがら立ち寄った駄菓子屋さんでかき氷を買ってもらった――。こうした懐かしい思い出を持つ人もいるのではないでしょうか。
その歴史は古く、なんと千年以上も昔、平安時代の宮中でも親しまれていました。清少納言の『枕草子』にも、「あてなるもの」(良いもの)として紹介されています。当時は甘葛(アマヅラ)という樹液を煮詰めて作った自然甘味料を氷にかけていたそうです。
真夏の象徴として愛され続けるかき氷は、今やどのような進化を遂げたのでしょう。かき氷ファンをうならせる最新トレンドや、平安の昔に通じるような自然派への回帰についても紹介します。
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かつてはシンプルな「雪」が定番だった
昭和初期には、すでに庶民的な夏の定番となっていたかき氷ですが、当時は至ってシンプルに提供されていました。「雪」と呼ばれた氷に砂糖をかけただけの状態で、親しまれていたようです。
戦後になって「イチゴ」や「メロン」など定番のシロップが登場し、「雪」は徐々に姿を消していきました。砂糖だけというシンプルさは、その後のかき氷事情から考えると少々物足りなかったのかもしれません。
シロップは糖液をベースにして、香料や着色料を加えて作られました。レモン味であれば酸味料を加えるといった調整がされるものの、基本的には味そのものよりも鮮やかな見た目が重視されます。
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有機野菜やスイーツとの組み合わせた専門店も登場
これまでは夏限定メニューの印象が強かったかき氷。最近では都心を中心にユニークな専門店もオープンし、通年で提供されています。季節に関わらずかき氷を扱うという潔さもさることながら、オリジナルメニューによって進化させ、かき氷ファンを喜ばせています。
自然派ともいえる有機野菜を使った手作りシロップや、日本酒・甘酒などを使用した大人向けメニュー、ティラミスなどの既存スイーツと組み合わせたまったく新しいかき氷もあり、「グルメかき氷」として人気を集めています。深夜まで営業する店もあり、暑い日の仕事帰りに涼を求める大人の癒しスポットとしても機能しているようです。
こうした専門店が登場する一方で、最近では家庭で楽しむかき氷も注目を集めます。次回は、子どもにも安心して食べさせられる「おうちかき氷」の魅力を紹介しましょう。