ハンバーガーと言えば、日本ではファストフードがほとんど。「時間をかけずにさっと食べられる」ことが優先され、味は二の次、という人も少なくありません。ですが、海外ではハンバーガーのイメージは大きく変わってきています。
前回ご紹介したニューヨーク発のオーガニック素材中心のハンバーガー店、「ベアバーガー 」。
「体にやさしく美味しいグルメバーガー」をコンセプトに、2009年にニューヨークで創業、食と健康への意識の高いニューヨーカーの間で支持されています。いまや世界で28店舗を展開。今年7月には日本に初出店、自由が丘に1号店を構えました。
自由が丘店は、日本でパートナーシップを結んだアパレルブランド・トゥモローランドと同じ建物にあります。木を基調としたナチュラルな内装に、窓が広く、開放的な空間。食器や小物類まで統一感があり、スタッフのおしゃれなTシャツもアパレルブランドならでは。
体にやさしく美味しいのはもちろんですが、小さいお子さまからお年寄りまで三世代が楽しめる店がベアバーガー のコンセプト。「最近日本でも注目されている『オーガニックであること』。それは、『家族全員が安心して、楽しく食事ができること』、に繋がります。」と語るのは、同店の今宮真史さん。
ハンバーガーに使われるビーフは、オーストラリアで認証を受けたオーガニックビーフ。ターキーや豚肉、卵は、平飼いで育てられたものを使っています。ベーコンは、厳選した肉を使ってベアバーガーのために作られたオリジナルベーコン。野菜は、基本的にオーガニックを基準とし、大地宅配の野菜も使われています。
また、ニューヨークの味を再現しつつ、食材はできるだけ地元(=日本)のよいものを集める、のがベアバーガー 流。ただし、同社のコンセプトに合うものを、日本で探し、取り入れていくのは並大抵ではありません。バーガーに使うパンは、日本のメーカーがニューヨークの店に近いものを、酒種を使って手作り。牛乳は、タカナシ乳業の有機認証を受けた牛乳を使っています。ビールは、日本でオーガニックのものがないため、さまざまな会社と交渉。自分で畑を作り、減農薬栽培を行っている嬬恋ビールや、ワールドビアカップ金メダルを受賞した常陸野ビールなど、「マインドが合う」ものにこだわって選んでいます。
「顔の見える生産者の素材を使うことで、その思いが伝わります。大量生産されたものではなく、生産者個々の“思い”が語れるものを使っていきたいと思っています。食材探しは大変ですが、良いものはどんどん取り入れていきたいですね」と今宮さん。

(左)COUNTY FAIR(カウンティ フェア):有機野菜がたっぷり感じられる一品。オニオン・ピクルス・トマトの王道の相性はバツグン!
(右)SUPREME(シュプリーム):『最上の』を意味するシュプリームはカラッと揚げたオニオンリングが串刺しになった、NYでも人気の看板商品!!
ニューヨークでのマインドとレシピを守りながら、できるだけその国や地域にある食材を使い、地域の人々に愛される店を目指す「ベアバーガー 」。来年春には、銀座に2号店をオープン予定です。ハンバーガーショップの新しい形と、大地宅配の食材とのコラボレーション。今後ますます目が離せませんね。