塩漬けから本漬けまで、ひと手間ひと手間かけていくうちに愛着がわいてきます。
長い間受け継がれてきた梅仕事の楽しみを、取り入れてみませんか？
でき上がった梅干しの愛おしさに、毎年続けたくなる梅仕事。ベーシックな作り方をご紹介します。
材料 （梅1kg分）
梅（梅干し用） ………1kg
塩 ………………………200g
焼酎 ……………………少々
赤じその塩漬け
赤じそ（葉） ……………200～300g
塩（赤じその重量の10％）…約20g
用意するもの
梅を漬ける容器（熱湯消毒する）
重石（作り方参照）……500g～2kg
落としぶた………………1枚
干しザル（梅がくっつかずに干せるもの）…大きさによって適宜
作り方
- ＜塩漬け＞ 6月下旬 梅を水に浸けながら洗い、竹串などでヘタを取り、ざるに上げ、水気をやさしく拭き取る。
- 熱湯消毒した容器の内側をよく拭き、一握りの塩を振り、梅を1段入れる。塩と梅を交互に入れてゆき、一番上の塩は多めに振る。
- 焼酎少々を梅に掛かるように上から回しかける。中ぶたをのせ、梅と同量～2倍の重さの重石をする。
- ＜白梅酢の上がりを待つ＞ 毎日、重石と落としぶたを外し、容器ごとあおるようにゆする。※約2週間ぐらい。
- 梅酢が上がったら、赤じそが出回るまでそのままにしておく。
- ＜赤じその準備＞ 赤じそは葉だけを摘み、よく洗って水気を切る。
- 大きなボウルに入れて塩の半量を振りかけ、全体になじませてしばらくおく。しんなりしたら、両手で強く押すようにしてよくもむ。
- 黒い汁（アク）が出てきたらきつく絞り、汁を捨てる。ボウルをきれいにしてしそを入れ、残りの塩を振って同様に作業する。
- ガラス（またはホーロー）のボウルにしそを入れ、白梅酢をお玉に1杯ほどかけて軽くほぐす。
- かけた梅酢が赤く染まったら、塩漬け中の梅の上を覆うようにしそをのせ、残った赤い梅酢をかける。
- 再び落し蓋と重石をして、梅がきれいに赤く染まるまでそのまま冷暗所に置く。
- ＜土用干し＞ 7月下旬 梅雨明け「土用」のころ、晴天が4日ぐらい続くタイミングを選んで行う。
- ざるに梅と赤じそを分けて並べ、3日間天日に干す。日中、一度裏返し、雨には当てないように注意すること。
- 赤く染まった漬け汁（赤梅酢）も、容器にラップをかけて1日天日に干す。
- 夜露に当てるとやわらかく仕上がるので、夜もそのまま外に出しておく。
- ＜本漬け＞ 日光の熱を十分に冷まし、清潔な保存容器に梅と赤じそを交互に重ね、一番上に赤じそがくるように入れる。
- 赤梅酢をひたひたまで注ぎ、落しぶたをして、軽め（梅の重量の半分ぐらい）の重石をする。
- ふたをして、日の当たらない涼しい場所に保管する。2～3カ月経てば食べごろ。
＜コツ・ポイント＞
・白梅酢がしっかり上がれば、いつ赤じそを加えてもOK。
もみじそがあれば、すぐに漬けられます。
・土用干しは、梅が赤く染まれば土用まで待たなくてもOK。
晴天の続く日を見計らって干してください。
・本漬けでは、梅や赤じそが梅酢から出ないように。
梅を1コずつ拭いたり、土用干しで裏返したり、ひと手間かけるごとに愛着が増してゆきます。長い間受け継がれてきた梅仕事の楽しみを、ぜひ暮らしのなかに取り入れてみませんか？
残った赤梅酢は濾して冷蔵庫へ。ドレッシングや浅漬けなどに利用できます。
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