【送料無料】おいしい・便利・安心がかなう宅配!まずはお得に、お試しセット1,980円!
厚岸の大自然を満喫!する、別寒辺牛川のカヌー下り
厚岸に着いて一日目、真っ先に行ったのが厚岸湖にそそぐ別寒辺牛川の川下りです。周辺の別寒辺牛湿地は、世界的な湿地保護条約ラムサール条約の認定湿地。このツアーの目玉のひとつで、参加者にも毎回大好評のこのアクティビティ、私もものすごーく楽しみにしてきたのですが――「ひっくり返ったらどうしよう」という一抹の不安……。「大丈夫大丈夫、カヌーの上でバタバタ動かなければ」という言葉に、身体をカチンコチンに固め、ここぞのライフジャケットもがっちり装着し、3人一組でカヌーに乗って出発です~! カヌーのスタート地点は、支流のチライカリベツ川。意味は、幻の魚と呼ばれる「イトウ」のいる川という意味だそうですが、「カリベツ」には「逆行する」という意味も。この川、潮の満ち引きに影響を受けながら、時として下流から上流に向かってゆーるりと流れているんですね。この日も完全な逆流で“川下り”は名ばかりの“川上り”、カヌーの指導員さんも「ガンガン漕がないと進まないよ~」。明日の筋肉痛が大決定です。 両側には葦がうっそうと茂り、水面には所によりスイレン科のコオホネや、別寒辺牛村川の名前の由来となった菱(アイヌ語でベンカンベ)が、びっしりと水面を覆います。ちなみにこの菱のトゲトゲした実が、忍者が追手に向かって投げたあの「マキビシ」です。 道中は“都会育ちのもやしっ子”である私にとっては、大自然のオンパレード。「ヒグマエリア」にドキドキし、遠くで聞こえるシカの声に耳を澄ませ、気流をとらえ飛翔するオジロワシ(絶滅危惧種)の姿に惚れ惚れし――まさに動植物の宝庫です。別寒辺牛川と合流すると川幅がぐんと広がりますが、冬にはこれが全部凍ってしまうと聞いてまたビックリ。残念ながら見られなかったものの、この辺りはタンチョウヅルの営巣地としても有名なんだそうです。 工程は1時間半で、最初はそんなに長い時間漕げないかも……と思っていたのですが、雄大な自然に夢中になっていたらあっという間、終わるのがもったいない!と思うほど。それもこの川の周辺に、人工物がまったくないからかもしれません。【送料無料】おいしい・便利・安心がかなう宅配!まずはお得に、お試しセット1,980円!
厚岸湖のカキが死滅し、木を植えだした漁師たち
20世紀にこの川の上流で、特に多くの森林伐採が行われた時期が何度かあったそうです。林業グループ「厚岸町 緑水会」会長の神(じん)さんは言います。 「ひとつは太平洋戦後の農地の激増。特に昭和30年には、国による酪農業の振興“パイロットファーム計画”で、5000ha以上の大規模開墾が行われました。この頃から始まった農地の拡張は昭和52~56年がピーク。昭和62年にウルグアイ・ラウンド(農業自由化協定)を受けてまた農地が増え、同時期にはゴルフ場の開発も始まり、森林はこの頃が最も減っています」 前回、厚岸の牡蠣が死滅ことを書きましたが、これがなんと農地拡張のピークの直後である昭和57~58年。直接的な原因は冷害で水温が低かったことですが、雨水は森林のろ過により水温が上がるとも言われています。さらに森林がなければ大量の土砂が川に流れ込むことに。 これからもカキ漁を続けていくために、どうしたらいいか。顔を合わせるたびに議論を重ねた漁協の青年会が、導き出した結論は「森に木を植えること」。そうして平成3年に作られたのが「厚岸町 緑水会」です。多くが農家である山主や、行政に働きかける一方で、自分たちでもコツコツと木を植えてゆくことにしたのです。 「漁師が木を植えてどうすんだ」と周囲から嘲笑されることもあったといいますが、平成5年(1993年)のラムサール条約認定を受けて社会の環境への意識が高まり、今年で18回目を数える「厚岸町民の森植樹祭」へとつながっています。【送料無料】おいしい・便利・安心がかなう宅配!まずはお得に、お試しセット1,980円!