これまで、食の雑誌の企画などで数十種の卵を食べ比べてきました。これがけっこう過酷で、生卵を延々食べ続けるのです。
卵を皿に割り、サラッとした水様卵白※を舐めてブワァッと口に充満する甘さやにおいを評価し、黄身を割って卵膜の強さをみてから味わいをみる。
こうするとその卵が生まれた環境がよくわかるのです。餌に魚粕などの動物性タンパクを入れると、濃くて脂っぽい味になるが臭みも増す。微かでも腐ったような匂いが潜んでいる時は飼育環境が汚いのかもしれない。鶏の健康状態は卵に出るのです。
※卵白で粘土の低い部分
ハッキリ言って大地宅配の平飼卵はスゴイ!
まずあの淡いレモンイエローの黄身。黄身の色は飼料によって決まるんですが(知ってました?)、オレンジ色の濃い黄身は、単にパプリカ粉末を飼料に混ぜればできちゃう。
That’s国産平飼卵は国産度の高い良心的な餌を与えるからあの色なのです。
埼玉県の本田孝夫さんの鶏舎を訪問してびっくり、あの「みやの油揚げ」や「味輝のパン」を食べさせてる!
鶏の飼育密度は一平米あたり10 羽程度。ここの鶏は人間より贅沢!
思わず卵かけご飯を3 杯もいただきました。
クリアな味と香りの黄身、嫌な匂いのない滑らかな白身に脱帽。こんな卵が6 玉365円というのは、実はすんごく安い。
同じスペックの卵は普通、1玉80 円でもおかしくない。卵は「物価の優等生」じゃない、高くても当たり前の、ありがたい食材なのです!
本田さんのTHAT’S国産平飼卵はこちらから。
山本謙治(やまもとけんじ)
1971年、愛媛県に生まれ、埼玉県で育つ。農産品・食品などのコンサルタント会社(株)グッドテーブルズ・代表取締役社長。『日本の食力―国産有機物がおいしい理由』ほか。ブログ「やまけんの出張食い倒れ日記(www.yamaken.org)」が人気。