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どんとこい、2021

【NEWS大地を守る1月号】どんとこい、2021

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右上から時計回りに、大豆農家の平譯優さん、野菜農家の阿部豊さん、魚屋の前田隆さん、秋川牧園の自社農場長・藤重亨さん。師走の忙しい中、皆さん快く電話で話してくれました。

感染症の脅威に翻弄された1年。不安と変化の多かった私たちの生活を、土台で支えてくれたのは、いつもと変わらない食べ物でした。農畜水産業の4人の生産者が、過ぎゆく1年を振り返り、新年への思いを語ります。

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【平譯優さん】農業の課題と対峙して

北海道十勝平野の南西部、幕別町で大豆をはじめとした豆類を生産する平譯さん

農業の課題と広がる大豆製品に期待を寄せて
コロナの影響は、作業にも売り上げにも、特にはありませんでした。どちらかと言えば人手不足や温暖化の方が影響があるかな。毎年7、8月には雑草とりでパートさんを10人ぐらい雇うんですが、集めにくくなっています。コロナとは関係なく、高齢化による人手不足。パートさんはみんな70代80代のおばあちゃんたちです。酪農には海外から研修生も入ってきているんだけど、畑作にはなかなか来てもらえません。
十勝平野はもともと雪が多くはないのですが、温暖化でさらに少なくなりました。山から吹き下ろす「からっ風」が吹かなくなったから、大豆がなかなか乾燥しない。以前は1日2日で乾燥したんだけどね。

葉が落ち、茶色に染まったさやの中に、新たな生命として宿る大豆。畑で太陽と風に当たる姿は、黄金色の輝きを放つ。

健康志向の高まりで、大豆製品は広がりを見せています。東京のほうだともっとあるんだろうけど、帯広でも1店舗ヴィーガンの飲食店ができましたよ。うちの大豆とか豆類をいろいろ使ってもらっているんです。大豆ミートっていうの、僕も食べてみたけどあれはなかなかいいと思う。見た目は肉そっくりだし、味も違和感がないですよね。今年はもっと広がっていくんじゃないかな。

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【阿部豊さん】人参づくりに完成はない

茨城県石岡市で30年以上前から有機農業を営む阿部豊さん

そのときに出来ることを。野菜作りに「完成」はない。
私はコロナの影響というのは、大きくはありませんでした。もし自分がかかってしまったら、という心配はありましたが。東日本大震災で農作物が被害を受けたときに比べれば、影響はないに等しいです。10年に1回ぐらい、何か起きるな、という感覚があります。震災もそうですし、その前には環境ホルモンや遺伝子組み換えの問題もあった。いつも動じないことはないし、右往左往するんだけど、そのときにできることをするだけです。生活の面や医療現場など、それぞれ大変だけど、誰かのせいにするんじゃなくみんなで対処できるような社会になったらいいと思います。

真冬でも生命力にあふれ元気いっぱいな野菜が育つ畑。阿部豊さんの有機農業のノウハウ本が中国でも発売されました。新規就農して、30年余り。阿部さんの歩んできた道がアジアの有機農業の発展につながっています。

大地を守る会とは30年以上取り引きさせてもらっていますが、毎年、前年とは違うことを試して、いいものを目指しています。品種や種の選定、土作り、植える時期、肥料作り、周りの環境など、有機農業の場合は植えた時点で7割決まるという感覚です。作ってみると、どこかしらもっとよくできるところが見つかる。人参作りに完成はありません。もっといいものを目指して、今年も品種を変えて試してみたいと思っています。

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【秋川牧園】命を育てる強みを感じた

山口県山口市で、鶏肉、牛肉、豚肉、卵、牛乳など様々な品目の生産から加工までを一貫して行っています。自社農場長の藤重亨さんは、前職が原種の鶏を育てることで、鶏一筋。

消費について考えた1年。生活の豊かさにつなげたい。
お話を聞かせてくれたのは営業部次長の佐藤尚志さんです。例年、鶏の加工品は年末に向けて需要が多いですが、昨年4月には年末を超える注文が入りました。欠品を出さないよう工場では深夜まで作業を続け他部門にも応援を要請しましたが、終わりが見えない状況に社員にも疲弊が見えてきて、欠品のご相談をさせてもらった取引先もあります。疲れて体力が落ちればウイルスにもかかりやすくなってしまう。社員を第一に考えての決断でした。業種によっては落ち込みが厳しいようですが、私たちはそんな状況でしたので、育て作る強みを感じましたし、命にかかわる仕事の責務も感じました。お客様とはオンライン交流の機会もあり、お顔を見て声が聞けて力になりました。

鶏舎内は、陽ざしと風が入り心地良い。リラックスするひよこたち

マスクが棚から一瞬でなくなったり、「消費」について考える機会も多かった一年。私たちは「口に入るものは間違ってはいけない」という創業者の言葉を大切にしています。ただ消費するのではなく、鶏の命を大切にいただき、健康でいられることに感謝する。それが生活の豊かさにつながるのだと思いますし、命を扱う生産者として、これまで以上に真摯に向き合っていきたいです。

「鶏肉」はこちら
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※機関紙面掲載の「うまか赤鶏ムネ肉」のカタログでの生産者情報は「九州赤鶏の会」ですが、秋川牧園のグループが飼育している鶏肉商品となります。

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【前田隆さん】多様な魚を広めたい

新潟市で干物や漬込魚などを作る魚屋「まえた」の3代目、前田隆さん

耐える1年裏切らない商品づくりを。
うちが扱う原料は生魚です。4、5月は漁師さんたちが獲ってきても買ってもらえない、値段がつかないような状況だったので、6月には給付金が下りると漁に出なくなってしまう漁師もいました。そのため、8月頃まで原料を工面するのが難しい時期が続きました。商品を切らさないように高い値段でも仕入れたので、中には赤字になる商品も。全体で見れば売り上げは例年と変わりませんが、その内訳は大きく変わりました。ギフト、お土産、外食用途での売り上げがほぼなくなった一方で、宅配、小売、通販は大きく伸びました。

水揚げしたばかりのメバル。量や種類、サイズなど、何があがるか分からないのが海です。

2021年は「耐える」1年になりそうです。供給できる魚を供給するしかない。消費者はすでに馴染みのある魚を好んで購入しますが、食べたことのない魚にもチャレンジしてもらうため、食べ方などの情報を丁寧に発信することも大切だと思っています。例えば「ニギス」って関東では食べたことありますか?でも新潟では煮付けにしてよく食べるんです。加工の経費がかさんだり課題もありますが、販売のアイディアで乗り切っていきたい。こういうご時世だからこそ、裏切らない商品作りを続けていきたいです。

「魚・魚の惣菜」はこちら
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大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。