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「びっくりする甘さ」と言われるほど糖度の高い品種「おおもの」。栽培から出荷まで、苦労のすべてはその甘さを守るため。埼玉県深谷市、黒澤グループのとうもろこし畑を訪ねました。
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ミツバチと共存 安心の畑で
「今年のはおいしいはずですよ。穂が出てから日数がかかっているから。受精してからじっくり時間をかけて光合成するので、その分糖分が増えるの。気温が高いと一気に大きくなるから甘くなりにくいんだけど、今年はおいしい」
とうもろこし畑を眺めながら自信たっぷりにそう説明してくれたのは、関根照雄さん(71)と黒澤実郎さん(72)。埼玉県深谷市で農業を営む黒澤グループのメンバーです。
深谷ねぎの産地としても知られる同市。黒澤グループでも深谷ねぎの他に、大根、人参、かぶ、ブロッコリーなどの野菜を作っています。
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取材に訪ねたのは6月頭。あと1〜2週間すると収穫の時期を迎えるというタイミングでした。畑には背丈を越えるほどのとうもろこしが立派に並び、ミツバチがぶんぶん羽音を立てながら飛び回っています。養蜂家でもある関根さんが飼っているミツバチたちです。農薬を散布している畑の近くではミツバチたちはすぐに死んでしまいます。彼らが元気に飛び回っているのは、畑が安心安全な証拠でもあるのです。
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今年植えた種は7万ほど。うち75%ほどが発芽し、それらを苗として数カ所の畑に植えます。黒澤グループが育てるとうもろこしは主に「おおもの」という品種。「初めて食べた時は甘くてびっくりした」というほど糖度が高い一方で、他の品種と比較して発芽率が低く、ロスが発生するため効率はよくありません。それでもこの品種を作るのは、「少しでも味のいいものを食べてもらいたいから」。
収穫作業は朝5時から8時頃まで。温度が上がると糖分がでんぷんに変わってしまうため、とうもろこしは収穫したらすぐに冷やすことが重要だと言います。8時間で糖度が半分になる品種もあるほどだそうです。収穫して箱詰めしたらすぐに冷蔵庫へ。その日のうちに出荷され、ステーション(物流センター)を経由したのちにお客様の元へと届きます。
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箱詰めのとき届く先を思う
いちばんおいしい食べ方はと聞くと、「焼いて食べるのがいちばん。水分が飛ぶから」と関根さん。何もつけずに、ガスコンロに網を置いて乗せて焼くのがおすすめだと言います。焼かない場合は、蒸すか、ラップで包んでレンジに3分かけるのがいいとのこと。ゆでるとお湯にうまみが溶け出してしまうからです。
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2月の末に種をまいてから6月半ばの収穫に至るまで、自然が相手のとうもろこし作りは一筋縄ではいきません。タヌキやアライグマ、アナグマなどの鳥獣被害にも悩まされます。埼玉県内全域でその被害額は年間1億に上ります。
とうもろこしの収穫は幸い台風シーズン前には終わりますが、近年増えている豪雨も天敵です。土が軟らかくなると、背丈の高いとうもろこしは倒れてしまうのです。倒れると、ネズミが食べたり、ネキリムシが入ったりするのだと言います。
「上のほうの葉っぱを落とせば倒れにくくなるんだけど、甘みもなくなっちゃうんだよね」(関根さん)
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無事に収穫まで育てなければいけないプレッシャーと、おいしいものをお客さんに届けたいという思い。育て方や収穫のタイミングは長年の経験をもとにしながら、日々、畑で判断が下されています。その真摯なとうもろこし作りの姿勢が評価され、今年、黒澤グループのとうもろこしは「農家・オブザイヤー2020─2021 大地を守る会部門」にも ノミネートされました。お客様からの「おいしい」の声を評価基準として選出する賞です。
「ノミネートしてもらったことで、お客さんがどういう食べ方をしてくれているのか、食卓が見られたようでうれしかった。いつも箱詰めの時に、その届く先を想像していますから」
と笑顔を見せるのは黒澤グループ代表の黒澤雅樹さん(45)。
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雅樹さんが農家の道に入ったのは30歳の頃。それまでは東京でサラリーマンをしていました。帰宅するのが夜遅く、子どもの成長をそばで見ることができない生活に疑問を覚え、家業の農家を継ぐ道を選びました。当初は父親に教わりながらの毎日でしたが、4年後に父親が亡くなってからは一人で試行錯誤を繰り返してきました。
「天候と作付けのバランスは賭けみたいなもの。でも思い通りにいかないから楽しい。今年こうだったから来年はこうしてみよう、と毎年実験を繰り返すような感じです」(雅樹さん)
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農業のイメージ覆したい
黒澤グループと大地を守る会のつながりの始まりは、1970年代に遡ります。
農薬や化学肥料を使わない有機農業に取り組もうという思いを持った農家が集まり、土壌改良の勉強会などを行ってきました。自然食品や有機野菜を扱う小売店を通じて大地を守る会初代会長である藤本敏夫氏との出会いがあり、現在に至るまで付き合いが続いています。
かつては7〜8軒の農家が集まっていた黒澤グループですが、今ではこの3人だけ。他の多くの産地同様に後継者不足の課題があります。現在、農業従事者の平均年齢は67歳。 168万人いる生産者のうちの7割以上が65歳を超えています。若手の育成が急務だと危機感を表す雅樹さんは、「農業は古臭い、つらいというイメージを覆して、面白さを伝えたい。ドローンを飛ばして畑の写真とか動画を撮って、消費者の皆さんにインターネットを通じて見てもらったら面白いかもしれない」と新たな試みにも前向きです。
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そして、まいた種は未来に向けて着実に育っています。
幼い頃に一緒に畑で時間を過ごした雅樹さんの子どもたちは大学生と中学生に。上の娘は土や発酵に興味を持ち、今春、農業系の大学へと進みました。
「自分の好きなものを見つけてその道を進んでほしい。その〝好き〞を親父の仕事から見つけてくれたのは嬉しいですね」
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