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こだわりが生む食感、コシ、まろやかさ

【NEWS大地を守る6月号】当代随一、麺職人!

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亀製麺社長の玉澤孝三さん。創業した母の姓・亀岡から一字取ったのが「亀製麺」の由来。

誰にも負けない「麺への愛」を持った麺職人が作るのは、家族みんなが安心して食べられる中華麺。創業61年目を迎えた亀製麺(東京都国立市)を訪ねました。

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平飼たまごの麺が主張する

ズルズルっとすすって、にっこり。
「うん、やっぱりおいしいですね。自分で言うのもなんですが」
亀製麺社長の玉澤孝三さんは、自他共に認める麺オタクです。年間200食は麺を食べるという玉澤社長のSNSには、各地の麺を食べ歩いた投稿がずらりと記録されているそうです。

社長がおいしそうにすすっているのは同社が製造する「平飼たまご麺の冷やし中華」。5月にもかかわらず気温が25度に近づいたこの日は、まさに冷やし中華日和。千切りにしたきゅうりだけを具材として乗せたシンプルな一品は、麺の味がしっかり引き立ち、ゴマだれ・醤油だれの酸味の効いたスープとあいまって初夏の味わいを感じさせます。

シンプルにきゅうりだけを乗せたレシピが、玉澤社長のおすすめ。麺の味が引き立つ。

なんといってもおいしさの秘密は商品名にもある「平飼たまご麺」。
「小麦粉に対して5%以上の卵を使ったものだけが『たまご麺』と表記できます。逆にいえば、5%あればいいんですが、この商品は贅沢に11%も卵を使っている。だから麺が主張するんです」
しかもケージ飼いではなく放し飼いで飼育された「平飼い」の卵です。自然に沿った飼い方で健康に育った鶏たちが産んだ、生命力に溢れた卵。これを一つ一つ手作業で割り、小麦粉などの材料と合わせていきます。

長野県産の平飼たまごを使用。一つ一つ手作業で割るという。

20年を超える歴史を持つこの商品、当時から配合は変わっていません。この絶妙な配合を考えたのは、麺職人である玉澤社長ご本人。街のラーメン屋に入って麺を口にすれば、だいたい材料や配合について想像がつくというほど麺に詳しい玉澤社長。平飼いの卵を使って製麺している例は他にはほとんどないはず、と胸を張ります。
さらに塩は伊豆大島の海水から作られた濃縮塩水「海の精」を使います。
「他の塩とはまろやかさが違うんです。安定した味になる。うちでは昭和40年代から海の精を使ってきました」

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下請けから脱却 自社開発に特化

東京・国立市に工場を構える亀製麺は今年創業61年目を迎えました。玉澤社長のお母さん(旧姓・亀岡)が昭和35年に始めた、老舗の麺屋さんです。かつてはこの多摩地区にも多くの製麺店がありました。玉澤社長が副代表を務める三多摩製麺協同組合には、かつて160の製麺店が所属していましたが、いまでは22社に減ってしまったと言います。
麺の消費量自体は増えていますが、歴史の中で製麺所は淘汰されてきました。31歳の頃に先代から引き継いだ玉澤社長の亀製麺も、数々の岐路に立たされてきたと言います。かつては大手製麺会社の下請けをメインにやっていましたが、2011年に下請けを打ち切り、自社製品の開発にシフトしました。

1食分にカットされ、ベルトコンベアーの上を移動。

従業員は減り一時は製造量も3分の1にまで落ち込みましたが、それを開発力という強みではね返し、乗り越えてきました。「小ロットで多種類のものを作れるのがうちの強み」の言葉通り、主力の中華麺の他にうどんからパスタまで手がけています。
亀製麺の作る麺は、厳選した国産小麦を使用し、製造工程では極力添加物を使いません。日持ちがしなかったり、ロスが出てしまったり、手間もかかりますが、そこには強い信念があります。

小麦粉と水を混ぜ合わせてミキシング。麺作りの最初の工程だ。

「家族に安心して勧められるものを作りたいんです。私の父は食品添加物を使ったおにぎりは絶対に口にしなかったし、私自身も子どもが小さかった頃は特に、余分なものが入ったものは与えたくなかった。小さいお子さんがいても家族みんなで安心して食べてもらいたい」
例えば麺を黄色く発色させる役割があり、中華麺を作るのに欠かせない「かん水」は、一般的な製麺の工程では化学合成品を使うことも多いですが、同社では内モンゴル産の天然由来のかん水を使用します。
「食感が変わり、麺自体がまろやかになるんです」と味にも好影響があるのだそうです。

中華麺の決め手となる材料の一つである天然かん水。中国内モンゴル自治区から原材料を持ってきて日本で精製したもの。

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新アイデア続々 歩は止めない

工場を見学させてもらうと、工程の各所で麺職人である社長のこだわりを見ることができました。例えば 同社では、材料を混ぜ合わせ帯状に生地をまとめたあとで、30〜40分の時間を置く「熟成」の工程を挟みます。これにより、ゆで上げたときの生地のコシと滑らかさが生まれるのだそうです。

30~40分時間をおいて生地を熟成させる。小麦粉と水分がなじんで生地がしっとりする。

その後、圧延という工程で生地を薄く伸ばし、生地から麺へと切り出していきます。生地をカットする刃やそれを押さえるゴムの部品は、多様な麺のちぢれや太さに合わせるため、独自で開発したもの。刃のコーティングひとつで、食感が変わると言います。

麺を切り出していく。独特のウェーブがかかるといかにも「中華麺」の雰囲気が出る。

それぞれの小麦の特性に合わせ、配合を考え製麺する、その技術は長年の経験のたまものです。蓄積した開発力をどう次世代に受け継いでいくか。玉澤社長の息子の伸孝さんが製麺技能士の資格を取り、目下修行中です。さらに月に一度は従業員全員で試食会を開き、研究を欠かしません。
とはいえまだまだ現役で麺作りの最前線にいる玉澤社長。
「次は米粉を使ってフォーを生麺で作ろうと考えているんです。あと、レンジで調理できる生麺も開発中でね……」
次から次へと新商品のアイデアが止まりません。

スープと合わせてパッケージングされ、お客様の元へと旅立っていく。

「製造業はおもしろいですよ。食品の製造は、どんな時代になってもなくならないから」こんなにも麺を愛する麺職人が作ったこだわりの冷やし中華。
この夏、みなさんも味わってみませんか?

平飼たまご麺の冷やし中華(醤油だれ)はこちら
平飼たまご麺の冷やし中華(金ごまだれ)はこちら
※該当商品の取り扱いがない場合があります。

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。