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今週の名品はこれ！
たま～にしか登場しません！ しっとり甘い“幻のパン”で特別なパン時間を
編（以下「編」）：あ、このパンは確か創業祭のときに、華々しくデビューした……。
松本：はい、3年前、大地を守る会の44周年で発売した食パンです。
編：松本さんは当時の開発担当で？
松本：ええ。今は別の担当をしていますがこのパン、最近目立っていない気がして放っておけず……。取り扱い頻度も低いから“幻のパン”なんて異名もあるくらいなんです。
編：一世を風靡した注目の食パン。なのに、確かに最近ひっそりと存在していますね。開発当時は高級食パンブームのころですよね。
松本：はい、今もそこそこ流行っていますが当時は全盛期。大地を守る会にもしっとり、ふんわり系の食パンがあったらいいなと挑戦しました。
編：国産小麦の性質上、この食感に至るには苦労があったでしょうね。
松本：ええ、こちらはサラ秋田白神さん（東京都八王子市）に作ってもらったのですが、1回の試作に付き3パターンの配合で仕上げてくれて、食感の変化を検証したんです。何度も何度も作っていただきました。
編：このしっとり食感、大げさでなく抱えて食べたいくらいおいしいです。ほんのりとした甘みもいいですね。
松本：じつはこの「ほんのり」甘いというところがポイントでして、甘過ぎるとおやつパンになってしまうので、食事パンレベルの「ほんのり」に留めているんです。甘酒やライスミルクなど自然の甘みを試した結果、練乳とはちみつにたどり着きました。
編：飽きない甘みはそのせいなんですね。原材料は他に、小麦粉、米油、牛乳、砂糖、酵母、食塩だけ。余計なものが入っていませんね。
松本：はい、ミニマムな材料で作ったプレミアム、です。取り扱い頻度はほぼ月1回なので、私は実家に帰ったときのごほうび食パンにしています。サイズは小さめで、お値段もハイクラスなんですが、おいしさの密度が違います。皆さんもぜひ、特別なパン時間を楽しんでみてください。
※リモート取材です
