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日本の昔ながらの食を見つめに出かけました

【NEWS大地を守る8月号】“東京3生産者” 夏の一日

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  心落ち着く昔ながらの味。さみしいことに今では、口にする機会が少なくなった気がします。 この夏、伝統製法を受け継ぐ“東京3生産者”が、日本の昔ながらの食を見つめに出かけました。  

昔ながらの味は暑さも疲れも癒します。でも「そういえば、最近、口にしていないかも……」という方も多いはず。

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静かに離れつつある日本の昔ながらの食

暑い日に、乾いた体を潤してくれる麦茶。昼下がりのおしゃべりのおとも、せんべい。新米をさらにおいしくさせる佃煮……。 麦茶、せんべい、佃煮は、昔はどの家庭にもあった、日本の昔ながらの食とも呼ぶべき存在です。しかし、今では、消費量の減少とともに、生産量や生産者の数が少なくなっています。 「一番多く生産していた1965年頃に比べ、今の生産量はその半分くらいです」と話すのは、1940年から東京都練馬区で麦茶を作り続ける川原製粉所の川原渉さん。創業100年を超える東京都中央区の佃煮屋・遠忠食品の宮島一晃さんも続きます。「今、佃煮そのものを知らない子どもがいる。それに、東京湾が目の前にあっても、地元の食材を使った〝江戸前〞を作る佃煮屋はほぼいないんだよね」。東京都葛飾区で1950年からせんべい屋を営む富士見堂の佐々木健雄さんも、「手焼きを行うせんべい屋はありますが、国産米を使って自社で生地から作るせんべい屋は、ほとんど見なくなりましたね」と話します。 3人は、目まぐるしく変化する大都会・東京で、伝統製法を代々受け継ぐ生産者。ある夏の日、この〝東京3生産者〞が、日本の昔ながらの食を見つめ直しにお互いの工場を巡りました。そこで見えてきたものは、ぬくもりのある手仕事と心意気でした。  

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伝統製法と味わいを人の手で受け継ぐ

最初に訪れたのは佃煮の工場(こうば)。コウナゴの乾干しが選別されていました。「手でやるんですね」と驚く川原さんと佐々木さんの視線の先で、割れや網くずなどを取り除くため人の手がせっせと動いています。 湯気で温度が上がった部屋で宮島さんが見せてくれたのは、佃煮を炊く直火釜。「直火釜だと、釜内部の対流で素材が熱い釜の内側に触れ、醤油の風味が素材によくのります。でも、この直火釜の五徳部分を修理できる職人がもういないんだよね」。釜をつぶさに見ていた川原さんは、「うちの砂釜も同じ状況で、着火部分の製造が終了し、古いものを修理しながら大切に使っています」と話します。

一般では短時間で量産できる蒸気釡を使うことが多い中、遠忠食品では創業以来変わらず直火釡を使用しています。

佃煮を炊くのは、50 年のベテラン職人から引き継いだ若手の佐藤良輝さん。大きなヘラでかき混ぜる姿を見て佐々木さんが、「原料も製法も家庭料理と変わらないんですね」と言うと、「釜の底で醤油を少し焦がすことで、香ばしさをプラスします。技と言えば、そこかもしれないですね」。

佃煮が炊けるまで釡のそばを離れない佐藤さん。暑さとのたたかいの合間にこの笑顔。

できたてのコウナゴの佃煮を目の前に、「ごはんがほしい」とつぶやく3人。

  焙煎した麦の香りが漂うのは麦茶の工場。「砂で麦を炒る砂釜焙煎を東京でやっているのは、うちの他にあと1軒だけになってしまいました」と川原さんは30年以上使い続ける釜を見つめます。

佃煮作りの釡の着火部分とほぼ同じ型に興味津々の宮島さん。

「こまめに火加減や麦の量を調整し、深煎りと浅煎りが混じった煎りムラをあえて出すことで、香り高さと甘みが両立できます。釜って生き物みたいで、気温や麦の水分量などで煎り加減が変わります。毎日釜と向き合っていると煎り加減が分かってくるんです」。

色が濃い麦は香ばしさの深煎り、薄めは甘みの浅煎り。

注ぐ時も麦が香り立ちます。

煎りたての麦茶をごくっと飲んだ宮島さんは、「昔懐かしい麦茶の香り。やっぱり人でないとできないことがあるんだよね」と笑みがこぼれます。

麦茶を片手にちょっと休憩。

  1階に白い壁が印象的な店舗を構えるせんべいの工場。「せんべいは昔ながらの日本の菓子というイメージがありますが、海外産の原料が使われていることもあります。うちでは米はなるべく農薬を使わない国産のもの、他にも国産丸大豆の醤油や大地宅配でもおなじみの成清海苔店の海苔など、原料を厳選しています」。佐々木さんの説明に、東京湾の漁師から原料を直接仕入れている宮島さんも、大地を守る会の生産者の麦を使っている川原さんも大きく頷きます。

木箱に入れられた焼きたてのせんべい。

玄米の状態で仕入れたお米は、工場内で一貫して行われる精米・製粉・蒸し・搗き・延し・乾燥・焼きという工程を経て、せんべいになります。1階の奥・2階・3階が工場になっている富士見堂では、3階でもせんべいが次々と焼き上がっています。

生地は乾燥しすぎるとヒビが入るので、常に注意が必要です。

1 枚1 枚焼き色を見ながら手焼きします。

どの工場でも火加減の調整方法は同じようで、川原さん、思わずいつもの火加減ポーズ。

「うちも2階を原料の置き場や袋詰めする場所として使っています」と言う川原さんに、「東京で長く工場をやっていると、上に広がっていくんですよね」と佐々木さんが笑います。住宅地に囲まれていたり再開発エリアがあったりと、東京では土地を広げることが難しく、また法律により、今となっては改築はできても建て直しの許可が下りないという現状もあるのです。  

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どこまでも“熱い”食を食べつないでいく

「今回3つの工場を巡り、共通点を改めて見つけられました。人による手仕事であること、東京特有の限られたスペースでやりくりすること。偶然にもみんな火を使っていて、どこの工場も本当に暑かったですね。そして皆さんも熱かったです(笑)」(佐々木さん) 「素材を作ってくれる人がいて、それを受け取って食品を作る人がいること。人のつながりがあるって大切だよね」(宮島さん) 「ていねいな手仕事も、人の手でしか出せない味わいも、人のつながりも、次世代につなげていきたいですね」(川原さん) この熱い思いと姿勢こそが、日本の昔ながらの食をずっと作りつないでいます。次は私たちが食べつないでいく番。忘れかけていたその味を、日々の食卓でいただきましょう。   大地を守る会の麦茶はこちら 大地を守る会の佃煮はこちら 大地を守る会のせんべいはこちら   “東京3生産者”のトークイベントを8/28(月)に開催! 試食・試飲しながら、さらなる生の声をお聞きいただけます。 詳細・お申込みはこちら
大地を守る会編集部

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。