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ゆっくり育つ「春のトマト」は味が濃くておいしい。その理由は?
外はまだコートを手放せない12月。肥後あゆみの会(熊本県宇城市)の澤村輝彦さんがトマトを栽培するハウスに入ると、人にも心地良い暖かさと緑の香りに包まれます。 「まだ寒いからね。廃木材で作ったペレットを燃料にした”ペレットボイラー“で温めています。重油を使わないから環境にもやさしいし、炭は肥料になるから一石二鳥」。柔和な顔立ちとは裏腹に、トマト栽培の話になると厳しいまなざしになる澤村さん。「まだ緑の実が多いんです。でも、寒い冬にゆっくりと時間をかけて育ち、春になって日照時間が長くなると徐々に色付くこの時季のトマトは、甘みと酸味が強く、すなわち”こく“が生まれる。このピカピカの緑のトマトが、春になるとすばらしくおいしくなるんだ」 写真にある小さな緑の実が冬を越し、ちょうど今の時季にお届けする春のトマトになります。今回は、トマトの生産者・澤村輝彦さんのトマトストーリーをご紹介します。【送料無料】おいしい・便利・安心がかなう宅配!まずはお得に、お試しセット1,980円!
トマト王国・熊本県で、有機栽培技術をけん引する肥後あゆみの会
トマトの生産量日本一を誇るトマト王国・熊本県で、有機JAS 認証を取得してトマトを栽培する肥後あゆみの会代表・澤村輝彦さん。トマトは病害虫の影響を受けやすいため、慣行栽培(熊本県慣行栽培基準を参考)では60回以上もの化学合成農薬を使用します。一方、澤村さんは、土壌に棲む微生物を活性化させる土作りと、独自に考案した、黒糖や甘草(かんぞう)など自然素材を発酵させて作る栄養液の散布など工夫を重ね、有機許容農薬のみ数回の使用にとどめてトマトを栽培することができる、まさに、トマト作りの名人です。 そんな澤村さん、代々続く農家のサラブレッドかと思いきや、じつは30歳を過ぎてからの新規就農者で、元は漁師という異色の経歴の持ち主。一から始めたトマト栽培が他県の生産者からも注目される、トマト作りの名人になるまでには、”熱い熱い情熱“がありました。【送料無料】おいしい・便利・安心がかなう宅配!まずはお得に、お試しセット1,980円!
地の利を活かしたトマト栽培で生まれた「塩トマト」
澤村さんのトマト畑がある熊本県八代(やつしろ)海沿岸は、その平野部の3分の2が江戸時代からの干拓によってできた土地です。元は塩田で、土壌は塩分濃度が高く、けっして肥沃な土地とはいえません。しかし、トマト栽培においては、原産国・南米ペルーの乾いた気候風土に近く、今では、熊本県内でも有数のトマトの産地として知られています。 「土壌の塩分が濃いため、浸透圧の関係で樹が水分を十分に吸えません。しかし、その分、水太りしにくく糖度もアップするのがこの地のトマトの特徴です。さらに土壌に残る海のミネラルも蓄え、奥深い味わいになるのです」 地の利を活かしたトマト栽培で生まれたのが、小さくても濃い甘みのある「塩トマト」です。「塩トマト」は、水分がもっとも届きにくい樹の上の方になる、甘みが濃い小さなトマトのこと。このトマトのうち、糖度8度以上を『塩トマト』、糖度6~8度を『フルーツトマト』として出荷しています。【送料無料】おいしい・便利・安心がかなう宅配!まずはお得に、お試しセット1,980円!