大地を守る会では、豚や鶏が食べる飼料までを国産でまかなおうとしています。遺伝子組み換え、ポストハーベスト(収穫後農薬散布)を避け、「健康なモノを食べてそだった健康なおいしさ」を守ります。
「国産のものを食べよう!」と大地を守る会が提唱しているTHAT'S 国産運動。食べ物はもとより、牛や豚などの飼料もできる限り国産に、と今まで大地を守る会では国産穀物飼料100%で育てた牛・豚・卵を生み出してきました。「飼料も国産に」。言葉でいうと簡単そうですが、例えば日本の鶏卵についてみると、飼料自給率は9.7%(平成15年・農林水産省調べ)。一般的には90%以上もの飼料を海外に依存しています。 「THAT'S 国産」は、おいしく、安心して食べられるだけでなく、農業や牧畜など、長い時間をかけて築かれた日本の文化を守る取り組みです。
狭い畜舎で密飼いにされ、病気予防のために抗生物質などをあらかじめ混ぜた飼料を与え続けられる豚がいるなかで、大地を守る会では病気治療目的以外の薬物投与は基本的に行いません。
牛や豚が生まれた時点から加工段階までを生産者別に管理するシステムをとっているため、畜肉のトレーサビリティが明確です。また、そうした情報が商品パッケージに表示されています。
大地を守る会の畜産とは、ただ食肉や卵をとるためのものではなく、むかしながらの、自然環境と調和した循環型の農業経営の一部と位置づけています。このところ揺らいでいる食肉・畜肉の安全。大地を守る会では、家畜にとっても「食べものは命の源」であると考え、飼料にもトレーサビリティを適用し、非遺伝子組み換え穀物を与えるようにしています。「いつ、何を、どう食べて育ったか」がすぐにわかることは何より大切。また、狭い畜舎で密飼いをして生産性のみを追及するのではなく、その動物の生態にも配慮した、ゆとりのある肥育・飼育環境を大切にしています。まっとうな飼料、適度な運動、ストレスのすくない衛生的な環境。これらが整えば、深刻な感染症や、病気予防のための抗生物質などは不要になるはずです。
昨今、国際市場での穀物価格が高騰し、非遺伝子組み換えの飼料穀物の入手がますます困難になっていますが、大地を守る会では、国産原料の飼料調達にも積極的にとりくんでいます。