大地を守る会の震災復興支援 |
2012年8月24日 |
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2013年9月12日更新
東日本大震災により、多くの方の尊い命が失われたことに深い哀悼の意をささげます。被災された方々へのお見舞いとともに、一日でも早い復興を心より祈念いたします。
大地を守る会では、このたびの震災を受けて「生産者と消費者をつなぐ」という役割を担う団体であるとの思いをいっそう強くもち、被災地・被災者のために支援活動を行なってきました。以下、さまざまな復興支援活動を実施してきましたので、ご紹介いたします。
大地を守る会はこれからも復興支援活動を続けていきます。
福島子どもプロジェクト
震災から3年目を迎える2013年に、福島の継続的な支援として「福島・子どもプロジェクト」を立ち上げました。 以下のプロジェクトの支援・助成に取り組みます。
生産者訪問ツアーへの支援
生産者の「福島の子どもたちを応援したい」という提案から福島の子どもたちを大地を守る会の契約生産者・メーカーに招待するツアーを実施しました。外で自由に遊ぶことの出来ない福島の子どもたちの短期保養も兼ね、生産者や訪問先地域の子どもたちとの交流を図ります。
第1回:つながる福島・長崎ツアー
日程:2013年3月29日~4月1日
内容:福島県南相馬市の小学生から高校生まで12名の子どもたちを受け入れました。
長崎の生産者を訪問し、雲仙・島原半島・長崎市内を巡りました。
第2回:つながる福島・伊東ツアー
日程:2013年8月3日~8月7日
内容:福島県南相馬市の小学生から中学生まで24名の子どもたちを受け入れました。
静岡県伊東市にて、海水浴・バーベキュー・干物作り体験などを行いました。
/blog/report/2013/08/post-199.html
/blog/report/2013/08/12/
アトピっ子ネットワークへの支援
アトピー・アレルギー性疾患をもつ患者とその家族を支援する活動を展開するNPO法人「アトピッ子地球の子ネットワーク」が呼びかける「東日本大震災アレルギー・災害弱者支援活動」キャンペーンに賛同し、基金を利用した支援を行っています。支援活動の内容は、アレルギー・災害弱者への無償物資提供(食品、石けん製品などアレルギー患者家族への不定期の無償物資提供、ぜんそく患者への医療器具の無償提供)、災害弱者への無償白米提供(山形県米沢市に居住する福島第一原発事故からの自主避難者や、母子や小さな子どものいる家庭)、被災者の電話相談窓口の開設などです。
食べて応援復興支援
これまでもずっと大地を守る会は食べて支えるという意識をもって、生産者と消費者をつなげてきました。復興支援ではその想いをより強くもって、消費者に商品やイベントとして提案してきました。
商品として提案
Oyster For Oyster
島根県海士町のカキを買うと、宮城県東松島市のカキ生産者に義援金が届く企画。 2011年5月に開始して、5月までに40,010円が集まりました。
「ポタジエ」とコラボ:福島県在来作物・長人参ケーキ
野菜スイーツ専門店「パティスリーポタジエ」のオリジナルレシピで、福島在来作物の長人参を使った「長人参&白ごまシフォンケーキ」を2011年6月に期間限定で発売しました。
義援金付き商品
50~300円の義援金付き商品を販売。2012年5月までに4,033,680円が集まりました。
http://store.daichi.or.jp/NewsDetail/index/contentscd/29/year/2011/no/117
福島と北関東の農家がんばろうセット
放射能問題で買い控えに苦しむ福島と茨城など北関東の農家を支援するための野菜セットを2011年4月から販売しました。
~福島の生産者の声~
今回の「がんばろうセット」の企画ありがとうございます。福島わかば会の生産者は福島市から二本松、郡山と県の北から南にかけて中通りと呼ばれる地方で、30名が有機農業に取り組んでいます。
幸いにもこの度の震災で家屋や農業施設への直接的被害はほとんどありませんでした。停電や断水で不便でしたが心配したきゅうりやトマトも順調に生育してくれました。
しかし、福島県の野菜は福島原発事故の影響で葉物類を中心に出荷できなくなり、キュウリやトマトも県内消費だけという事態になりました。もう福島の野菜はおっかなく思って大地を守る会の会員さんに食べてもらえないんじゃないかというのが正直なところでした。これまで、20年、30年とできるだけ農薬や化学肥料に頼らないで育てた野菜を届けてきたのに、なんだったんだろうとも思いました。
今は自分たちが出来ることをやるだけです。育てたキュウリやトマトなどがお届けできてうれしいです。
2011年4月 福島わかば会会長 丹治昭治(たんじしょうじ)
イベントとして提案
100万人のキャンドルナイト@増上寺2011
毎年恒例の100万人のキャンドルナイトのイベントでも復興支援を実施。「食べて復興応援屋台」に、被災地の生産者が自慢の食材をもって集合しました。(2011年6月18日)
蒲田行進曲フェスタ
2011年は東日本大震災チャリティとして実施したイベント。大地を守る会は「福島わかば会」と参加し、トマトやきゅうりを販売しながら、食べて応援してほしいと呼びかけました。(2011年5月14日、15日)
大地を守る会の食材で復興支援
大地を守る会では2011年5月から2012年3月末まで、被災地に食料を届ける「食べものつなげるプロジェクト」を実施しました。38回にわたって、市町村からNPOへの支援をしました。大地を守る会の生産者が心をこめて作った新鮮な野菜は、特に喜んでいただきました。
支援団体:ピースボート(宮城県石巻市、石巻市湊小学校、岩手県大槌町、岩手県山田町、岩手県陸前高田市)、東北復興支援団体・祈望(岩手県大槌町、宮城県雄勝町、宮城県北上町)、フクシマ・スマイルプロジェクト、RQ市民災害救援センター東北本部(宮城県南三陸町)、NPO法人ロージーベル(宮城県名取市)、アトピッ子地球の子ネットワーク
※( )内は支援先
詳しい支援内容はこちら
/blog/report/cat247/cat249/
~支援先の方々の声~
いつもお世話様です。この度も大地を守る会様の支援野菜と日配品の数々大変ありがとうございました。連日のご支援に感謝致します。 今回も、当雄勝森林公園仮設住宅と石巻市河北町の仮設住宅の一部の方々に届けました。 大地を守る会様の野菜や日配品は濃くて美味しいので頂くと元気がでるような気がします。沢山の食材をいただき大変ありがとうございました。雄勝を代表して御礼申し上げます、皆様によろしくお伝えください。
(2011年11月 岩手県雄勝町)
大地を守る会の従業員や生産者による支援
大地を守る会は東北に多くの生産者がいることもあり、震災直後から従業員自ら何かしたいという声が多くあり、社内で募金や支援物資を集めて3月19日には岩手県に届けました。また全国の生産者からも支援の声をいただき、物資を送っていただいたり、共同で宮城県、福島県、岩手県で計6回の炊き出しを実施しました。
炊き出し
第1回:3月19日(土)総合農舎山形村(岩手県久慈市)
/blog/report/2011/03/24/
支援内容:物資お届け、炊き出し、短角牛コロッケや行者ニンニク入りの餃子など、ティッシュペーパー50ケースを避難所へ提供
※支援協力メーカー 総合農舎山形村、山田洋二商店
第2回:3月31日(木)ジェイラップ(福島県須賀川市)
/blog/ebichan/2011/03/31/
支援内容:物資お届け(ミネラルウォーターとお茶約1.5トン程度)
第3回:4月5日(火)二子漁協(岩手県久慈市)、OBF野田(岩手県野田村)
/blog/report/2011/04/05/
支援内容:炊き出し(山形村短角牛、北浦シャモの汁)
※支援協力メーカー やさとのシャモ生産者 下河辺さん
第4回:4月6日(水)重茂漁協(岩手県宮古市)
/blog/report/2011/04/13/
支援内容:炊き出し(山形村短角牛、北浦シャモの汁)
※支援協力メーカー やさとのシャモ生産者 下河辺さん
第5回:4月14日(木)・15日(金)奥松島水産振興会・二宮さん(宮城県東松島市)、(株)タイム(宮城県陸前高田市)、村田漁業(宮城県気仙沼市)
/blog/report/2011/04/19/
支援内容:発電機、総合農舎山形村の牛丼、お米、野菜、肉、お茶など
※支援協力メーカー 総合農舎山形村
第6回:7月30日(土)宮城県東松山市大塩仮設住宅
支援内容:炊き出し(バーベキュー、焼きそば、生野菜、かき氷、綿あめ、すいかわりなど)
海外からも応援メッセージが届きました
大地を守る会はこれまで世界各国の有機農家、団体と交流を続けてきました。そのようなつながりのある海外の方々から、次々と応援メッセージが届きました。
~ムハンマド・ムザヒルさん(パキスタン カラチ市内のスラムの学校 アルカイール・アカデミー校長)から~
大地を守る会とのつながり:大地を守る会は古着の回収に協力。
その売上で、現地の小学校を運営するアルカイール・アカデミーを支援してきました。
メディアを通して今回の地震と津波に苦しむ日本の皆さんに深い悲しみを感じ、また心配をしています。テレビを通して刻一刻と報道される日本の状況に心が痛みます。
日本の皆さんとは長いお付き合いをさせていただいてきましたので、今回の厳しい状況はとても身近なことと感じています。皆さんの痛みは私たちの痛みとして等しく感じています。
私たちは神に祈っています。神さまが日本の皆さんを救い、困難な時を克服する勇気を与え、人の命と財産を失った人々に耐える力を与えますように。神さまの思し召しあれ。
メッセージをいただいたみなさんです
●沈東曙(チン・トウショ)さん(中国 北京富平学校 校長)
●アイリーン・バオさん(中国 北京富平学校 スタッフ)
●富平LEAD訪日研修生の皆さま(中国 富平学校人材育成プログラムの参加者)
●李凡(リ・ボン)さん(中国 GLI事務局長)
●サイード・ジャナンさん(パレスチナ オリーブオイル生産者団体事務局)
●ガリシア・マヌエルさん(スペイン エコロジカル協同組合 ダイキ 代表)
●ラモンさん ヨランダさん(スペイン エコロジカル協同組合ダイキのメンバー&森のホテル代表)
●ドナルドさん(ミャンマー 実践研修農場代表 ミャンマーで有機農業を広めるために活動しています)
●ダイエー・セイリさん(タイ 山岳民族の持つ様々な問題を改善するために発足した団体 RUDELA代表)
●G. K. サンガットさん(ネパール NGOラブ・グリーン・ネパール(LGN)の事務局)
●春田朋美さん(韓国 日本より韓国へ嫁いだ平飼い養鶏家)
みなさんのメッセージはこちらから
/blog/report/2011/03/25/
/blog/report/2011/04/11/
未来の子どもたちへ安心な食を守るために~放射能対策~
福島第一原発の事故以降、放射能の影響により食の安全は脅かされ続けています。消費者に安全な食べものを届けるために、生産者がこれからも東北で安心して農業を続けられるように、大地を守る会では放射能対策を実施しています。
自主基準の制定/自社の測定体制構築
消費者に安心な食べものを届けるために、放射能測定体制を構築してきました。2012年2月には、これまでに測定した数値をもとに自主基準を設定しました。
放射能除染プロジェクト
これからも東北で安心して農業ができるように、生産者とともに実施しています。福島の米生産団体・ジェイラップに放射能測定機器を無償で貸し出しています。
他団体とともに
東北の水産の復興のために、釜石のNPOに放射能測定機器を無償で貸し出しています。 また、放射能基準について㈱カタログハウスや生協など4団体で検討する「食品と放射能問題検討共同テーブル」を運営しています。
安心して暮らせる社会の実現のために
原発に頼らない暮らしのために大地を守る会では、2011年3月に 「スイッチ!電力」宣言 をし、会員から回収した廃食油をエネルギーとして使う「ゆかいな野菜物語」や、野菜残渣からエネルギーを創出する「ベジィエナジー~もったいナイをエネルギーに~」など、代替エネルギーの提案をしてきました。また2012年4月には「原発いらない この指とまれキャンペーン」を開始し、みなさんの脱原発の想いを集めるキャンペーンを実施しました。2012年6月からは、放射能への知識を増やしてもらうために消費者向けの連続講座を実施しています。
ゆかいな野菜物語
会員から回収した廃食油をVDFとして精製し、大地を守る会の生産者がトラクターなどの燃料として使用して野菜を栽培するプロジェクト。2011年度実施では、2308リットルのVDFを精製し、4.5トンのCO2を削減しました。
原発いらない この指とまれキャンペーン
脱原発の想いを集めるキャンペーン。脱原発キャラクターの塗り絵募集や、節電のための省エネグッズプレゼント、福島への送料無料配送などを実施しています。
ベジィエナジー~もったいナイをエネルギーに~
宅配業務の中で出てしまう野菜ゴミから微生物分解によりメタン発酵させて得たガス ・バイオガスを創出するプロジェクトを2011年11月より開始しました。1年で1,680世帯の電力を創出する予定です。
大地を守る第一次産業支援基金
大地を守る会では、震災直後から「大地を守る第一次産業支援基金」の募集を開始しました。多くの消費者や生産者からご協力いただき、大きな金額になりました。
この基金は、被災生産者の復興支援や炊き出し、食糧支援などに加えて、被災地への食糧支援などにも使用させていただいています。
※2013年6月17日より、「大地を守る震災復興支援基金」は「大地を守る第一次産業支援基金」に名称を変更しました。
最新の基金総額や、詳しい使用先などはこちら
/info/news/2011/0418_2802.html
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