大地を守る会 企業情報[ソーシャルビジネス(社会的企業)]

パキスタンの学校支援

古着を集めて、パキスタンの子どもたちに教育を

日本で使われなくなった古着が、スラムの学校の運営費をつくる

スラム地域に暮らす子どもたちが通う学校

パキスタン・カラチ市のスラム地域に「アルカイールアカデミー」という学校があります。1987年に現校長のムザヒル先生が数人の子どもとともにはじめ、現在は5歳~15歳の生徒約2,500人が通っています。授業料は無料で教科書や文具も学校が提供しています。特に貧しい家庭の子どもには給食を用意しています。

スラム地域では親の収入が少ないため、多くの子どもたちが幼いころから働いています。アルカイールアカデミーは午前と午後の二部制になっているので、午前か午後のどちらか働かなければならない子どもも、半日は学校に通い、学ぶことができます。

アルカイールアカデミーは当初は運営資金を個人の寄付に頼っていました。しかし、寄付は毎年、同じように集まるとは限りません。安定した学校の運営を続けていくためには、寄付でないかたちで運営資金をつくる方法が必要だと考えました。

そこでアルカイールアカデミーとNPO法人日本ファイバーリサイクル連帯協議会(JFSA)が始めたのが、日本で集めた衣類を利用した、古着販売の事業です。

「教育こそ、もっとも大切なこと」
アルカイールアカデミー ムザヒル校長との出会い

ムザヒル先生はアルカイールアカデミーをはじめる以前、スラム地域の人たちに衣類や毛布、食料などを配る活動をしていました。しかし、「ものを配ることで本当に地域の人々の暮らしはよくなっていくのだろうか」と感じるようになり、「地域に必要なのは自立のための教育を得ること」と考え、スラムの子どもたちが通える学校をつくったのです。

大地を守る会では、以前から交流のあったJFSAに協力して、会員のみなさんと一緒になってこの活動をお手伝いすることになりました。

日本の古着や毛布を、学校の運営資金にする仕組み

大地を守る会では、使わなくなった衣類や毛布などを会員のみなさんにJFSA海外衣料支援センター(千葉市)まで送っていただいています。

集まったたくさんの衣類などは、品目ごとに選別し、圧縮・梱包します。梱包された衣類などはコンテナで年に3回、パキスタンに送ります。(計約66トン)

コンテナへの古着積み込み作業は力じまんのおじさんや、ボランティアの若者などみんなが一緒になって頑張ります。子どもたちへの想いものせてパキスタンへ届けるのです。

パキスタンに到着した古着などは現地の古着卸業者に販売し、その収益がアルカイールアカデミーの運営資金になります。また、一部(バッグなど)はアルカイールアカデミーの卒業生たちがバザールで販売をしています。

JFSAはいただいた古着などの一部を国内でも販売し、JFSAの活動資金としています。アルカイールアカデミーとJFSAが協力して古着販売事業を行い、スラムの子どもたちの自立を支援しています。 大地を守る会の会員のみなさんも、リサイクル活動に積極的に取り組んできたため、こうした活動への理解も深く、多くの方にご協力していただいています。

  • 「私も衣料品を送りたい!」という方は直接NPO法人JFSAへお問合せください。

NPO法人JFSA(日本ファイバーリサイクル連帯協議会)

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