2012年5月18日

ロバート・ケナー監督、映画祭、食べもの考

○ ロバート・ケナー監督の記者発表

今日、アメリカの食品産業の闇をえがいた「フード・インク」のロバート・ケナー監督の
記者発表がありました。

ケナー監督の言葉。
「今、日本で食の問題といえば放射能だということですが、だからといって輸入食品への
依存を高めてしまうと、将来に別の禍根を残すことになりますよ」

日本の畜産業に使用されている飼料の多くがアメリカからの輸入コーン、しかも遺伝子
組み換えです。世界の種子の半分は、シンジェンタ、モンサント、ダウ・ケミカル、デュポン
という元々が食品や農業ではなくケミカル(化学)分野の会社が支配しています。
それも、遺伝子組み換えという手法を使って。


アメリカでは、政府と大企業が一体となって、補助金という農業政策で、カロリーと価格の逆転
現象を起こしています。家畜(牛、豚、鶏など)の飼料となる"コーン"、それも遺伝子組み換え
コーンの単一大量栽培に多額の補助金を投入することで、"肉"の価格が極端に下がり、逆に
"野菜(キャベツやブロッコリーなど)"の価格が高くなってしまっています。多くの低所得者層
は、価格が高く低カロリーの野菜より、低価格でカロリーのより高いハンバーガーや
スナック菓子、清涼飲料水といったものを買う傾向が強いのです。それが原因となって、
低所得者層ほど肥満の割合が高いという現象がおこっています。

しかも、その肉は、工業製品のような工程で生産され、その工程には多くの危険が
潜んでおり、それを大手食品産業は必死になって隠そうとしています。

こういった深刻な問題を、あきさせない映像で作り上げたケナー監督は、さわやかな語り口
の素敵な方でした。

明日、上映&トークショーを含んだイベントがあります。→ URL

プラスアルファの関連情報です。
○ TPP映画祭
「フード・インク」、「モンサントの不自然な食べもの」がラインアップの映画祭が渋谷で、
6/1(金)-5(火)の期間に開催されます。
違う角度から食べものを考えるきっかになるかもしれません。→ URL

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