<05>知って学ぼう!: 2010年7月アーカイブ

2010年7月12日

とうもろこしの雄花切りのお手伝いに行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

今月末には大地を守る会の最大規模の産地交流会「夏の三浦・とうもろこし収穫交流会」が

行なわれます。

3週間前の今、収穫祭のとうもろこしは受粉をし実を大きく実らせている最中です。

 

夏のこの時期のとうもろこしには「アワノメイガ」という蛾の幼虫がどうしても実に入ってしまいます。

この蛾はとうもろこしの雄花に卵を産みつけ、孵化した幼虫が茎を辿って実に辿りつき、食害を

引き起こします。強力な農薬を使えば一発で退治できるのでしょうが、農薬を使わない栽培では

この時期に栽培しない事以外に有効な手段がありません。

なるべく虫害を減らす手段として、孵化した幼虫が実にたどり着く前に、受粉を終えて役目を果たした雄花を刈り取って畑の外に出してしまう「雄花切り」という作業があります。

私たちが楽しむのに生産者の皆さんだけにこの作業をお願いするのは申し訳ない!っという事で

お手伝いに行ってきました。

 

 

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うっそうと茂ったとうもろこしです。

先端の一つの大きな花のように見えるところが雄花です。近づいて見ると小さな花が集まったもの。

雄花をたたくと花粉がほわん、と舞います。

この雄花を切り取って蛾の幼虫、もしくは卵ごと畑の外に運び出してしまう事が今日の目的です。

 

 

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ハサミで1本づつ切りとってコンテナの箱に入れて運び出します。

横に並んで一斉に作業開始!「マイペースで」と思いつつ隣が気になりペースが上がってしまいます。

 

 

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皆さんの訪問を待っているとうもろこし。まだだいぶ細めですね。これからどんどん大きくなって

3週間後には食べ頃になります!

 

 

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どんどん刈り進みます。進んでいくごとに刈り取った雄花を畑の外に出す作業が大変になります!

切り取った雄花は一つ残らず畑の外に出してしまいます。

この日は曇天で気温が高く時折雨も落ちてきてカッパを着ると暑く、着ないと雨に濡れてしまう

いやな天気でした。

でもこの湿度と気温が作物の成長を促すわけですね。梅雨をいやがってばかりもいられません。

 

 

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約3時間ほどの作業でだいぶ作業が進みました。畑がトラ刈り状態です。あともう少し!

 

 

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やっと終了!

畑から出した雄花は軽トラックに載せて畑から離れた場所に捨ててしまいます。

刈り取った雄花をよく見ると時折小さな幼虫が見つかります。見えませんが卵もたくさん産みつけ

られているのでしょう。

これらを外に出せば実の食害の被害は軽減できますが、まったく食害なし!というわけにはいきません。

この作業前に運良く実に辿りついていた幼虫は防げません...。

とりあえずやれることはやりましたし雨もあがりました。 皆さん、お疲れ様!

 

 

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お手伝いの後のお楽しみがこれです!

今の季節、黒崎有機栽培研究会の皆さんはお中元メロンの出荷のピークが過ぎて一段落した頃。

畑で熟し過ぎてしまって出荷できないメロンを私たちのためにとって置いてくださいました!

うれしい!高級メロンをぶつ切りで頂きました。

出荷できない迄に畑で熟してしまったメロンは消費者である私たちには食べる機会がありません。

この超完熟メロンを食せるのは生産者さんだけの特権です!

左は種の周りを掻きだす石橋さん、あ~あ、その種の周りのひげとお汁が美味しいんじゃないですか!

種ごとほおばってお汁を一滴残さず吸い取ってしまいたい!

 

ちなみに虎谷が大好きな超完熟果物はすもも、桃、メロン、キウイフルーツです。

キウイフルーツの完熟物は11月に行われる「「甘楽キウイフルーツ収穫お手伝い」企画で、運が

良ければ食べることができます。

通常キウイフルーツは11月の収穫時期にはまだ固く、収穫後に追熟させて皆さんにお届けするの

ですが、なぜか11月の収穫時に畑ですでに熟して柔らかくなってしまった実があるのです。

これを皮の上から指でつぶしてさらにフニャフニャにしてヘタを噛みとって、ゼリーのようになった実を

ジュッと吸い取ると大変に美味。

一つの畑から見つかる完熟した実は4つか5つくらいだそうで、収穫のお手伝いにいってもなかなか

出会えないレアものでございます。美味しい!

 

桃、すももの完熟物も滅多に出会えない果物の最たるものでしょう。普通に出荷していても傷みの

心配があるこれらの作物の出荷には、生産者さんが非常に神経を使って選果をしますので、輸送の

途中で熟し過ぎる恐れのあるものは出荷されません。

 

私もこれらの完熟物を賞味できたのは産地担当で桃、すももの生産者さんを担当していた時だけです。

農家さんの軒下に座って初めて食べた時は感動で胃袋が震え「こんな美味しいものがあったんだ!

大地を守る会に入って良かった!」と思ったほどです。

すももの中では「大石早生」は完熟してからすぐに水っぽくなって甘味が落ちてしまうので、超完熟の

美味しい物に出会える機会は少なく、「ソルダム」は完熟しても実がしっかりしているので超完熟でも

美味しい物に出会える機会が比較的多かったように思われます。

桃も生産者宅で過熟で出荷できない物をいただきました。

箱に当たっている底の部分はすでに茶色く変色し、じゅくじゅく状態でしたが(うじも居たりして...)、

その部分を避けて食べる完熟部分はそれはそれは美味でございました!

超完熟果物の思い出は尽きませんが、検品が厳しくなると皆さんにちゃんと品物をお届できる反面、

思いがけないほど美味しいものが届く面白みが減っていないかなぁ、と思う今日この頃でございます。

 

 

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ただの完熟メロンを食べるだけではありません。

ブランデーをかけて食べるとさらに美味しさが増すことも教えてもらいました!

プン!とアルコール臭がするほど熟しきったメロンはそのまま頬ばるとクセが強く、口の中がイガイガし

喉がざらつく感じが残るのですが、ブランデーをかけるとあら、不思議。

驚くほどさらっとして美味しいメロンに変身します。

この食べ方は石渡さんに教わりました。生産者さんたちの密かな楽しみですね。

 

 

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お酒をかけた後はまんべんなく全体にアルコールがまわる様にブロックにしてやります。

この状態にして食します。

 

 

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虎谷はちょい小さめのメロン1個、お酒でひたひたにして丸ごと頂きました!

たっぷり汗をかいて働いた後に、コンテナをイスにして野外でいただく完熟メロンは夏の最高の

デザートです!

 

とうもろこし収穫交流会まであと3週間。

台風など大風に倒されることなく無事に交流会の日を迎えられる事を祈りたいです。

今年の申し込みで落選してしまった皆さん、ごめんなさい。来年もぜひ申し込んでくださいね。

お待ちしています。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健

 

※この完熟メロン及び桃、すもも、キウイフルーツは輸送に耐えられないため、皆さんのお宅にお届け

することはできません。        

オイシイ話ばかりで申し訳ありません。 <(_ _)>



2010年7月 8日

「神泉・畑の樂校」に行って来ました!

とらちゃんこと虎谷健です。

梅雨真っ只中、蒸し暑い天気が続きますが皆さま体調など崩さずに元気でお過ごしでしょうか。

大地を守る会の六本木事務所の空調の基本は「28.0℃ 除湿」ですが、机の場所やそれぞれの

好む温度帯の違いで「27.5℃除湿」と「28.5℃除湿or冷房」の間で微妙な駆け引きが日々

繰り広げられております(笑)。

虎谷は快適な事務所を飛び出して神川町にある「神泉・畑の樂校」の畑に行ってきました。

 

 

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神川町ではいたるところでアジサイがきれいに咲いていました。

農家さんは畑や家の周りに花を植えている方が多いので季節の花が楽しめます。

 

 

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ガクアジサイです。こちらもきれいですね!

 

 

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お馴染み、定点観測です。

前回じゃがいもを収穫した後に蒔いた大豆が元気に育っています。

じゃがいもは葉がだいぶ黄色みを帯びてきました。今回でじゃがいもは全部収穫してしまいます。

 

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2週間前、じゃがいもを収穫した後に蒔いた大豆が元気に育っています。

たっぷりと水と温度を得て成長が早いです!播種後1週間で芽が出て2週間ですでにこの状態です。

これだけ成長が早いと多少ハトに芽をつつかれても大丈夫ですね!

 

 

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7月上旬、神川では3日連続激しい夕立があり大風が吹きました。

「稲光が真横に走ったんですよ!」と興奮気味にその時の様子を語るヤマキの角掛さん。

「あの山に雨雲がかかったら30分で雨が来ますから大急ぎで撤収しましょう。」とのこと。

ちらちら雲の様子を見ながらの作業となりました。

横倒しになったとうもろこしが風の強さを物語っております。

隣に植えたモロヘイヤくんに覆いかぶさっております。とうもろこしを立て直して土寄せをしてあげました。

 

 

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育ち過ぎのズッキーニ。

2週間に一度の訪問ですと、きゅうりやズッキーニは収穫適期に収穫することが難しい...。

ちなみにズッキーニはもっと巨大になります!でもこんな巨大ズッキーニも食べてみるとけっこう

美味しいんです。

 

 

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スイカも実をつけております。

こちらは「そろそろ食べ頃かな...。」と収穫にいくとカラスに食べられている事が多々あります。

一日中食べ頃を見計らっている連中には敵いません。覆いをしてやりませう。

 

 

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前回草に埋もれていた落花生が成長して花をつけていました。

 

 

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かぼちゃがぐんぐんツルを伸ばしています。なんとこれで1株でございます。

プロの農家さん達はツル1つに2.3個のかぼちゃを残してほかの実を摘んでしまいますが、昨年

私たちは全部実らせて「どの玉まで食べておいしいか。」試してみました。

ソフトボールほどにしか育たなかった実もちょっと味は薄いのですがそれなりに食べられました。

 

 

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長ネギです。畑に来るたびに成長しているように見えます。今回も草を取り土寄せをしました。

 

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じゃがいもを収穫した後に植えたさつまいもの苗も成長を始めています。順調!順調!

 

 

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今回でじゃがいもは全部収穫を終えました!大量のじゃがいもです!

「前回持ち帰った芋がまだあるんですけど...」とさすがに皆さんちょっと弱気な発言。

結局、持ち帰りできる分を持ち帰ってもらい、残りは7月18日に行われる「神泉・大豆畑のお手伝い」

企画に参加される方に分けてあげる事にしました。

 

 

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モロヘイヤもだいぶ大きくなりました。今回から収穫を始めて皆さんに持ち帰ってもらいました。

我が家はモロヘイヤ大好きで夏には欠かせない野菜でございます。茹でて酢醤油でいただきます。

 

 

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今日も一日作業してすっきりしました!

懸念だった夕立ちにも合わず予定をこなすことができました。

また2週間後にきたら草が伸びて作物も成長して畑の様子が変わっていることでしょう。 

 

本日の作業:とうもろこしの土寄せ、長ネギの土寄せと草取りと一部移植(水気が多く、成長が

良くなかったため)、トマトの誘引、じゃがいも、ナス、ズッキーニ、ピーマン、ししとうなどの収穫、

草取り、とにかく畑に入ったら草取り!などでした。

 

草との戦いはあと3週間ほどが勝負でしょうか。がんばるぞ!おうおう! 

 

 

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帰りに畑から15分ほどのところにある名勝「三波石峡」に寄ってみました。 

雨で水量が増してすごい迫力です!この時期はやはり梅雨らしく雨が降らないと困りますが、

九州などの大雨は土砂災害など災害が心配ですね。

大きな災害もなく夏らしい暑い夏を迎えたいものです。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年7月 2日

太陽油脂工場見学に行ってきました!

今日は、2010年4月28日に開催れた太陽油脂工場見学について、ご紹介します。

 

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太陽油脂の長谷川治さんの講座でスタート。

石けんとはなにか、合成洗剤との違いをユーモアを交えてお話しいただき、会場が笑い声に

包まれることがしばしば。 

 

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長谷川さんのお話しは、実習や実験を取り入れて、視覚的にもわかりやすい内容です。

ちなみに、一番手前の女性が振っているのは、石けんの原料をいれたペットボトルが入った袋。

一日みんなで順番に振り続けます。さて、講座の最後にはどうなっているでしょうか?

 

 

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お話しの後はいよいよ工場見学へ。

工場の敷地内なので、トラックやフォークリフトには気をつけます。

 

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上の缶は、太陽油脂から大手食品会社に納品する食用油。

「太陽油脂」のお名前からもわかるように、太陽油脂は天然の油脂を原料とした

食用油を取り扱う会社。

その食用油を原料に、パックスナチュロンの製品が生まれるのです。

 

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工場の見学コース。ガラスの向こうで石けんが作られます。

 

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工場見学中も、参加者から参加者へ石けん原料の入ったペットボトルが手渡され振られます。

 

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こちらは、石けんを乳化する作業スペース。

乳化とは、混ざり合わない2つの液体が均一に混ざっていること。

 ここでは、水と油を石けんで乳化させて、UVクリームやハンドクリームなどを作っています。

 

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工場見学が終了し、お話しの部屋に戻りました。

参加者同士が協力して、ずっと振られ続けたペットボトルのなかで、

ドロドロの石けんができあがりました。

 

 

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最後は、石けんキットを使って、オリジナル石けん作り。

袋の上から石けんを練って練って型に入れて出来上がり!

石けん作りの間も、質問が続々と出されました。

出席者の石けんへの関心の高さがうかがえる時間でした!




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