<11>環境のこと: 2015年1月アーカイブ
2015年1月13日
顔の見えるエネルギープランコンペ レポート ~スタジオikb+藤野電力~
顔の見えるエネルギープランコンペのプロジェクトがどのような成果を生んだか、レポートします。
■プロジェクト概要と結果
このプロジェクトは、自然エネルギーによる充電ステーションを町の中に設置し、動自転車の電源にしたり、災害非常時の電源供給源にしたり、町に役立つ充電ステーションをつくろうというものです。150万円の支援金で製作設置されたのは以下の通り。
◎サンヒルズ(アーティストビレッジ)
パネル:200W 24Vシステム、バッテリー:115Ah×2個、インバーター:1500W(正弦波)
◎カフェてくてく(障害者就業支援施設)
パネル:200W 24Vシステム、バッテリー:115Ah×2個、インバーター:1000W(正弦波)
◎篠原の里(研修・宿泊施設)
パネル:200W 48Vシステム、バッテリー:115Ah×4個、インバーター:1500W(正弦波)
◎リヤカー式
パネル:150W 12Vシステム、バッテリー:115A×1個、インバーター:500W(正弦波)
◎ミニモバイル
パネル:20W 12Vシステム、バッテリー:12Ah×1個、インバーター:300W(正弦波)
■使い道
サンヒルズには個性的なアーティストが集まっています。その施設の回廊を照らす照明とフリー電源に。
カフェてくてくでは屋外の電源で自転車やバイクの充電。店内では照明2か所とBMG用ラジカセ電源に。
リヤカー式やミニモバイルは持ち運びがしやすいため地域のお祭りやマーケット、映画上映会などの各イベントに持参し、地域の人たちに理解を深めてもらうきっかけとしても役立っているそうです。
また"電動アシスト自転車をレンタルして藤野の町を巡るツアー"の準備として、今は試験的に地域の方に貸し出し、充電ステーション利用などの使い心地などを確かめている段階だそうです。
■見えてきたもの
このプロジェクトをとおして見えてきたものを伺いました。
ひとつは災害非常時のエネルギーの確保について。家庭単位でも地域単位でも、いざというときのエネルギー確保は非常に重要な問題。そのことに地域が向き合うために、よりいっそうの理解が必要であることを確認するとともに、充電ステーションのような実例を目のあたりにして、理解者や参加者も少しずつ増えているようです。
もうひとつは、今、藤野という地域で起こっている、食や住まいやエネルギーを自分たちで協力して営もうとする、そのムーブメントに「共感」したり、「体感」しに訪れたりするという人が増えていることが改めてわかったそうです。
■今後のとりくみ
引き続き充電ステーションは増やしていく計画で、あわせて自転車やバイクのレンタル事業やグリーンツーリズムの計画を、他団体を含めて検討していくそうです。地域の中にも外にも理解者も増えてますます広がりを見せそうな「藤野」。その動向から目を離せません。
トランジション藤野 https://www.facebook.com/ttfujino