2009年4月23日

明日への環境賞

 

朝日新聞社から 明日への環境賞 という賞をいただいた。

同社が創刊120周年にあたる1999年に創設したもので、

地球温暖化防止から地域に根ざしたリサイクル活動など、幅広い分野を対象に

環境活動を実践している団体に贈られてきたものだ。

 

昨日(4月22日)、その贈呈式が朝日新聞本社にて行なわれた。

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第10回となる今回の受賞は、

大阪を拠点に活動する 「地球環境と大気汚染を考える全国市民会議」、

長崎県対馬の 「ツシマヤマネコを守る会」、そして大地を守る会の3団体。

 

環境問題でのコラムなどでよく目にする、同社編集委員の竹内敬二さんから、

それぞれの団体の業績紹介があり、

秋山耿太郎(こうたろう)社長より藤田会長に賞が贈呈された。

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(右は弊社の大野由紀恵広報室長。 奥様ではありません。) 


授賞理由には、こう書かれている。

「農薬による環境汚染が社会問題化した1970年代から30年以上にわたり、

 日本の有機農業の拡大をリードし、生産者と消費者を結びつけ、

 地域の自然保全にも取り組んでいる。」

 

農薬を悪と決めつけ、ただ批判するのでなく、

「無農薬の大根」 をつくり、運び、食べる、という具体的な提案を通じて、

有機農業を広げてきた。

生産(者) と消費(者) をつなぎながら30年余が経ち、 

生産者会員は2,500人、消費者会員は9万人を超えた。

各地で自然保護活動に取り組む生産者会員がいる。

「フードマイレージ・キャンペーン」 や 「100万人のキャンドルナイト」 など

新しいムーヴメントを起こして、若者にも環境への関心を呼び起こしている。 

-そんなふうに評価をいただいた。

3団体の記念撮影が行なわれる (左が藤田和芳会長)。

手に持っているのは 『水の惑星』 と名づけられた正賞の賞杯。

豊かな水に恵まれ、微妙なバランスの上に成り立つ地球をイメージしたもの。

富山ガラス造形研究所の渋谷良治氏の作品、とのこと。

 

「この賞は、素直に嬉しい」 と藤田は語る。

無農薬野菜を実現させ、ただ愚直に運び、生産者と消費者の輪を広げてきた。

それが環境の側面から評価されたのだから、喜びもひとしおである。

「 30年前は、有機に取り組んだばっかりに村八分にされたお百姓さんもいた。

 この賞は、粘り強く有機農業を広げてきた生産者と、それを支え続けてくれた

 消費者に対して贈られたものだと思う。 みんな喜んでくれている。

 日本の農業をめぐる状況はけっして良くなってはいないが、

 これを励みに、さらに前に進んでゆきたい。 」

 

会長の挨拶を聞きながら、僕も襟を正す。

 

選考はけっこうもめたようである。

特に大地を守る会の場合は、規模が大きすぎる、

もう立派な (いっぱしの、の意味) 企業体ではないか、という声があったようだ。

それでも、30数年にわたって地道に有機の世界を広げてきたこと、

各地で環境保全のために実践している生産者がいて、

それを支えているのが都市の消費者であるという関係が築かれている。

それを将来につながるひとつの社会モデルとして認めよう、

ということになったのだと聞かされた。

 

贈呈式の後の祝賀会で、関係者で秋山社長と藤田会長を囲んで記念写真を1枚。

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 『明日への環境賞』 は、この10回 (10年) を区切りとして、いったん終了、とのこと。

これまでの受賞は43団体とお一人。

大地でお付き合いのあるところでは、木次乳業さんや、

このブログで何回も紹介している 「農と自然の研究所」 (代表:宇根豊さん) が受賞している。

 

宇根さん。 最後に並ばせていただきました。

「何が並んだ、だ。 ま~だまだ、よ」 と言われそうか。

 


Comment:

大地を守る会の皆様。

明日への環境賞の受賞おめでとうございます。
自分のことのように嬉しく思いました。
これからも今まで以上に地道に、しかし着実に
頑張ってください。
画像に知った方が沢山いて、大変嬉しいです。
エビちゃん、ブログ楽しく拝読させて頂いております。

これからも楽しませていただきますね。

from "天下無敵の百姓" at 2009年4月24日 19:16

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