2008年9月10日

汚染米転売-これもグローバリズムが生んだ悲劇か・・・

 

本ブログの画面を開いて、オオーッ!と声を上げる。

先週お詫びしたばかりのカレンダー機能が、さりげなく顔を見せているではないか。

内心ではもう諦めていたのだが、ちゃんと気をつけてくれてたのね、管理人さん。

ありがとうございます。

お怒りのメールを頂戴したTさん、いかがでしょうか。

 

管理人さんへのお礼に、幕張界隈で見つけた秋の訪れを感じさせる画像を。

 

e08091001.JPG 

なにこれ? すみません。 石榴 (ザクロ) を見つけたんですよ。 

熟したら生で食えますよ。 どうぞ。

よかったら柿もあります。 こちらもまだ早いですが。

 

e08091002.JPG 

彼らも必死で、自然の摂理を読み取りながら都会の中で生きてます。

 

ゲリラ豪雨の波状攻撃が去って、蝉の声も消えたと思ったら、

夜はいっせいに鈴虫が鳴き始めていて、だんだんと秋の風情ですねぇ・・・

しかしそんな爽やかさも束の間のようで、台風と熱帯低気圧がやってきてます。

日曜日の稲刈りが心配。

 

さてと。 実をいうと、私の気分は全然爽やかでなく、

先週末からの怒りが、収まるどころか、さらにヒートアップしてきているのであります。

三笠フーズによる輸入汚染米の食用転売事件について。

 


おとといの日記で、農水省はいったいどんな調査をしたのだろうか、と書いたけど、

今日の新聞では、さらに驚愕の事実が明らかにされている。

調査は2回の立ち入り調査だけではなかった。

過去5年間で計96回、粉にする加工の立ち合いをやっていたというのだ。

 

昨年1月の 「告発」 を受けての調査では、

『 -700トンが未開封のまま在庫としてあるのを確認しただけ。

 担当者は 「二重帳簿になっていて不正を見抜けなかった」 と釈明。』 

加工の立ち会いでは、

『偽の帳簿を疑わず、出荷先に本当に納品されているのか、裏付けをとることは一度もなかった。』

三笠フーズの社員は、

『現物は確認されないし、粉にした後に 「すぐに出荷して、物はありません」 と言えば済んだ 』

と語っている。

 

要するに、現物も作業現場も確認せず、

トレース (追跡) もまったく取らなかったわけね。 サイテーじゃない?

これでは何もしなかったどころか、

結果からみれば、完全な行政の業務怠慢による犯罪幇助ではないだろうか。

彼らの 「立ち会い」 とは、事務所でお茶を飲むことか。 迷惑千万な話である。

不祥事は企業だけでなく、国の監督省にまで及んでいた、ということだ。

これまでの数々の違反事例とは様相を異にするものとして、

"  食の安全を脅かした事件史  "  を堂々と塗り替えたと言えるだろう。 

 

また新聞記事によれば、農水省幹部が、

「疑ってかからないと検査にはならない」 などと偉そうに語っている。

まるで他人事のような発言もしゃくにさわるが、

その姿勢そのものが、決定的に間違っていると思う。

疑う前に、適切なトレースを怠った足元を見よ、と言いたい。

 

トレーサビリティの意味は、「疑って調べる」 ではなくて、「信頼の補完」 である。

まずは、伝票や作業記録をたどって、モノの流れがきちんと追える体制ができていることを

確認する。 管理体制に不備があれば改善をうながす。

その上で、処理や作業が適正になされたこと (不正がないこと) を確かめる。

裏付けのトレースも含めて。

この作業をていねいに進めることで、企業への信頼を守ってあげることなのだ。

企業からすれば、検査があることで自分たちの管理状況のチェックができ、

信頼が担保されることにつながる。

その関係があってこそ、あるがままを見せようという姿勢も生まれる。

疑う者と疑われる者の関係では、お互いの手口が巧妙になっていくだけだ。

そんなことに税金をかけないでもらいたい!

商道徳を守る健全な企業を育ててほしいのです!

 

農政事務所の立ち会いと調査・確認行為が適切になされていたら、

ここまで傷を深めることなく、立ち直りの可能性もあったかもしれない。

『 農水省とは共存共栄でやってきた... 』 と語る三笠フーズの

社員の方々は全員解雇されたらしい。 哀しい話だ。

ここで農水省はどんな内部治療をしてくれるのか、注視したい。

 

この一件によって、輸入汚染米を工業用途として引き取る業者もいなくなるように思われる。

保管料が1トンにつき年間1万円。 焼却処分にも1万円。 プラス運搬費。

糊に活用されることもなく、膨大な税金とエネルギーだけが無駄に消費されることになる。

 

そして、思えばこれも、ミニマムアクセス (輸入義務) というグローバリズムの裏で

翻弄されている現場の悲劇、と言えなくもないような気がしてくる。

みんなで損をしながら義務米をお金に換えようとして、そこに

マネー・ロンダリングのような悪魔の技が見事にはまってしまったような。

 

e08091003.JPG

これも幕張周辺で拾った一枚ですが、花の名前が分かりません。

どなたか教えていただけますでしょうか。

 

街路樹のマテバシイ。 どんぐりも、いつの間にか成長している。

e08091004.JPG

 

みんなたくましいね。

 


Comment:

戎谷さま
赤い花の名前は、
チロリアンランプです。
学名Abutilon megapotamicum
科名アオイ科
属名イチビ属
原産地ブラジル南部
開花期春〜秋、冬期は10℃以上で開花可能
栽培している方に聞くと、手間がかかるそうです。
花言葉は「真実は1つ」「尊敬」です。

from "加藤克三" at 2008年9月30日 12:27

加藤克三さま

有り難うございます。
「チロリアンランプ」−チロルのランプ、ですか。いい名ですね。。。旅に出たくなりました。
それにしても、いつぞやアジサイの花言葉を紹介されてましたね。人は見かけによらず・・・いや、失礼。また何か見つけましたら、ご教示お願いします。

from "戎谷徹也" at 2008年10月 3日 20:36

さきほども書きましたが…カレンダー復活ありがとうございます。(*^。^*)
これから時間のあるたびにチェックできます!
管理人さんもどうもありがとうございます!!

from "てん" at 2008年10月17日 21:56

てん様

管理人にも伝えました。恐縮しておりました。また何かありましたら、どうぞお気軽にお申し付け下さい。…と、苦しむのは管理人なので、気軽に書いております。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

from "戎谷徹也" at 2008年10月23日 12:11

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