2013年4月30日
ウィスコンシン州立大学から電話インタビュー
児玉講座のレポートの途中だけど、
今日も初体験の出来事があったので、記しておきたい。
なんと、アメリカの大学から電話でインタビューを受けたのである。
といっても英語でペラペラと答えたワケではない(英語耳持ってないし)。
相手はウィスコンシン州立大学マディソン校で科学史を教える日本人の先生。
国際交流基金日米センターとスタンフォード大学国際安全保障・協力センター
による調査プロジェクト
" Learning from Fukushima : Nuclear Safety and Security After Disasters "
(" 福島から学ぶ : 原子力の安全性と災害後の防護 " という感じ?)
の事例調査のひとつとして、
大地を守る会として取り組んできた放射能対策の経緯や内容について聞きたい、
という。
その研究タイトルが
「 Radiation Protection by Numbers : Another " Man- Made Disaster "」。
「数値による放射線防護 : もう一つの " 人災 " 」 という感じ?
添付で送られてきた依頼主旨にはこうあった。
「 従来の放射線防護問題は、基準値の科学的根拠や精度、そして
そのコミュニケーションを中心に論じられてきた。
これに対して本論文は、被災後の社会において
基準値が実際にどのような役割を果たしてきているか、いわば
「基準値の社会史」 を考察することで、基準値ベースの放射線防護の実際と
その限界を明らかにする。」
そして
「 トップ・ダウン型の行政措置、ボトム・アップ型の自主測定運動の双方において
基準値がどのような役割を果たしているかを論じる」 とある。
どうやら大地を守る会は、その後者の事例として対象に上がったようである。
最初に届いたメールでは、スカイプを使ってネットで会話したい、
という依頼だったのだが、
慣れない道具でうまく話せるかどうか心許なかったので、
電話でのインタビューでお願いした。
あとで仲間から 「電話代をかけさせた」 と叱られてしまった。
ネットだとほとんど料金がかからない、と言われてみればその通りだ。
H 先生、長々とお喋りしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
それでも話が冗漫になってはいけないだろうと、
事前にペーパーで基本的な質問を出してもらった上で、
電話インタビューに臨んだのではある。
質問の内容はざっと以下のようなものだった。
・ 放射能対策特命担当という任務に至った経緯。 なぜ YOU なのか?
・ 震災および事故直後の様子と組織として取った対応。
・ 自主測定を始めた背景と理由、導入時期。
・ 測定の運営体制について。
・ 他の機関との連携の有無。
・ 測定の対象や選定方法。
・ 数値が検出された際の解釈をどうするのか。 またどういう行動をとるのか。
・ 測定結果の情報開示について。
・ 有機農産物や会員制直販であるがゆえの特異な反応や影響はあったか。
・ 原発事故後の生産者への対応。 そこで一番気をつけた点はどういうことか。
・ 同じく消費者への対応は。
・ 測定の解釈・公表・アクションにあたって、有機農産物、会員制直販という
業態ゆえに気をつけたこと、困難だったことは。
・ 政府の基準値についての見解と、基準に対する考え。
・ 基準に対する生産者の反応。 一般との違い。
などなど。
結局1時間近く話しただろうか。
しかもこちらの都合で時間指定したので、先方は夜のはずだ。
いやホント、申し訳ないことをしちゃった、と反省しきり。
でも、基準に対する考え方や取ってきた行動については、
高く評価してもらえた。
夏に帰国したらぜひお会いしたい、とも言ってくれて、
まんずまんず気を良くした初体験ではあった。
もうひとつの初体験、FM放送・オンザウェイジャーナルでのトークは、
今朝、流れたようだ。
知らないところで恥をかいているような気分で、
HP にもアップされるようだが、こっちはこわくて聞けない。