2011年1月 4日
子どもたちの未来のために
千葉・幕張より
- 皆さま、明けましておめでとうございます。
本日より仕事を再開いたしました。
ということで、ここは職務がら、生産者の方々向けに年頭のご挨拶を述べる形で
2011年の 「エビ・ブロ」 を開始したいと思います。
生産者の皆様
新年明けましておめでとうございます。
昨年は例年にも増して天候不順に悩まされた一年となり、皆様には大変なご苦労の中、
当会への計画出荷にご尽力いただきましたこと、改めて感謝申し上げます。
気候変動は地球規模で進み、温暖化対策もままならず、
一方で農業政策は明るい展望が示されないまま、この国は
グローバリズムの渦にさらに深く呑み込まれようとしています。
今年が平穏な年になる保証はできませんが、
皆さまと農作物にとって良い一年になるよう願わずにはいられません。
大地を守る会としても、基本理念として掲げた
「一次産業を守り育てる」 「人々の生命と健康を守る」 「持続可能な社会を創造する」
という社会的使命をまっとうするために、精一杯邁進していく所存ですので、
本年もご支援のほど、切にお願い申し上げます。
昨年は大地を守る会にとって、これまでの運動と事業展開から、
さらに一歩大きな社会的挑戦へとウィングを広げた年となりました。
東京駅や三越銀座店への出店、WEBストアの強化など、
多層な消費者層への提案の場づくりに向け、積極的に販売チャンネルの開拓を進めました。
販売形態の多様化は、皆様にも新たなお願いを伴うことでもありますが、
目的はひとつ、
ライフスタイルの核を求める消費者に、暮らしを安定させる土台は
" 信頼できる食 " であることを訴えることに尽きます。
宅配カタログだけでなく、百貨店の店頭やインターネット等を通じて、
安全な食こそ生活の基盤であることを訴えていきます。
時には皆さんの " 生きざま " もヴィヴィッドに伝えたいと思っていますので、
どうかご協力ください。
また地球環境問題への関心はますます、否が応にも高まっていきます。
低炭素化社会に向けて、生物多様性の保全など、
これらはすべて健全な一次産業が存立してこそ可能であり、かつ安定します。
" 農の力 " を社会に見せつけられるような一年にしたいものです。
いや、農の力って実は、食に対する総合的な民意度というか理解度というか、
いわば " 国の食力 " のような気もしていて、
そんな視点でも仕事を進めてみたいと、あれこれ悩んでいます。
有機農産物の市場も大きくなり、社会的影響力もずいぶんと増してきました。
これは一方で競争の激化ということでもあり、
それに伴って農産物の品質も問われることになります。
もちろん、わがままな品質要求はけっして良い関係にはつながりませんが、
かといっておろそかにすれば淘汰されるという情け容赦ない時代でもあります。
現実を無視した原理主義にはまることなく、またトレンドに流されて舵を誤ることなく、
皆さんの頑張りが消費者の信頼につながるよう、
より一層相互のコミュニケーションを豊かにし、また生産者会議なども
より有効な技術研鑽の場になるよう、工夫を重ねていきたいですね。
競争が奪い合いや他者への批判に陥ることなく、
社会のより良い形への変化と消費者の共感につながるような、
健全な競争に育てていくこと、これも大地を守る会のミッションだと自覚するところです。
課題は増える一方ですが、ひるむことなく前に進み、
この大転換の時代を切り開いてゆきたいと思います。
もっと強く願っていいのだ
わたしたちは朝日の射すあかるい台所が
ほしいと
(茨木のり子 「もっと強く」 - 詩集 『対話』 所収 - から)
子どもたちが、若者たちが、おおらかに希望を持てる社会にしたい。
そのためにできることを、ひとつずつ、成していきたい。
その決意を持って、新年のご挨拶とさせていただきます。
(埼玉県飯能市、武陽山 能仁寺にて)
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
エビちゃん
おめでとうございます
新年から素晴らしいエビ節を読ませていただき感激です!
まさに書かれているとおりだと思います
1次産業で大儲けすることは出来ないと知ったこの歳で何を思うか
それは心豊かに共生の世界を作りたいと思うこと
市場主義とは違った価値を早く創造しなければ
未来を担う子供達に笑われてしまうのではないかとの危機感すらあります
今年も頑張りましょう