2014年3月26日

『日本食文化ナビ』 の完成


前回、堰さらいボランティアを呼び掛けさせていただきましたが、

長い日記の最後につけたため少々不安あり、

改めてご案内させていただきます。


里山の自然を満喫しながら、思いっ切り汗を流してみませんか。

新規就農者と語り合ったり、地元の人たちとの交流も楽しいものです。

申し込みの基本は、直接浅見さんの ブログ からお願いします。

注意事項はしっかり読んでね。

東京方面から参加してみたいという方は、

大地を守る会・戎谷 にご連絡いただいても結構です。

席が空いていれば、車に同乗も可能です (お約束はできませんが)。

行程は以下の通り。

 5月3日 : 早朝都心発 -大和川酒造店立ち寄り(酒調達) -現地で前夜祭・公民館泊

 5月4日 : 早朝から堰さらい作業 -温泉 -夕方から交流会・公民館泊

 5月5日 : 山都散策(チャルジョウ農場訪問) -帰京

  ※ ただし、ゴールデンウィークの渋滞を覚悟してください。

お問い合わせは、戎谷まで。

 ⇒ ebisudani_tetsuya@daichi.or.jp 


続いて本題に。

昨日、農林水産省から、待っていた制作物が届いた。


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送っていただいたのは、農水省大臣官房政策課・食ビジョン推進室から。

地域に受け継がれてきた食文化を活用して地域を活性化したい。

その水先案内になるようなマニュアルを作成しようという委員会が昨年発足し、

約半年かけて 『地域食文化ナビ』 という制作物が完成した。

しかしホントに使えるものにするには幾つかの改良が必要だということになって、

改めて 委員会が招集された のが昨年の 8月。

いったん役目を終えた委員会を再度招集する意気込みが

霞ヶ関にあったというのは、ちょっとした驚きだったけど、

竹村真一座長の呼びかけに喜んで参加させていただいたのだった。


そしてバージョンアップして完成した 

『 日本食文化ナビ -食で地域を元気にする本 』

今回は、本体とダイジェスト版という構成でなく、

各地の事例や考えるヒント等を盛り込んだ 「BOOK」 という解説本と、

自身でチェックし書き込んでいける 「NOTE」 の 2本立てとなった。


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「NOTE」 は A5 版サイズの薄い手帳なので、

カバンに潜ませて持ち歩いてくれれば、との狙いである。


ケーススタディとして、以下の事例がレポートされている。

福井県小浜市、岩手県一関市、岩手県久慈市(旧山形村)、宮崎県西米良村、

石川県、山形県おきたま地域、栃木県、長野県長野市、新潟県湯沢町ほか、

三重県鳥羽市、高知県馬路村、島根県邑南町、熊本県玉名市ほか、

大分県日田市、沖縄県やんばる地域。

海外では、フランス・イタリア・韓国・オーストリアの事例が盛り込まれた。


地域食文化の特徴や魅力への気づき、「食」の循環を見渡してみる、

地域食文化を創造的にデザインしてみる、「食」をキーワードにどう価値を創造するか、

マーケットへの発信、地域全体で育み次世代に伝える、

といった視点でヒントになる素材が提供できたなら嬉しい。


僕なりに考えたいくつかの改善点も反映され、まずまずの出来ではないかと

思っている次第。

しかし大事なことは、我々の自己満足ではなく、

各地で地域おこしや宝物探しに悩んでいる人たちの役に立てるかどうか、である。

全国地方自治体の然るべき部署には送られたことと思う。

あとはさらに進化させてもらえることを願っている。


「BOOK」 の最後に、委員による 座談会 が収録された。

まあ僕はつまらないことしか喋ってないけど、

最初に細川モモさんが、現在の日本の食をめぐる問題点について、

かなり的確な論点整理をやってくれているので、

ここはぜひご一読願いたいところである。


大震災から、わずかながらも福島の再生に関わり、

昨年から 「地域の力フォーラム」 や 「食文化ナビ」 に付き合ってきて、

いよいよ僕の中で、「地域」 というテーマが大きな位置を占めつつある。

新しい年度に替わろうとする時に、抑え難く湧いてくるものがある。

お前に何ができるのか、、、

テッテー的に悩んでみたい、とナビをめくりながら思うのである。




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